言葉の森新聞2024年11月4週号 通算第1828号
文責 中根克明(森川林)

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■■11月29日(金)・30日(土)は休み

 11月29日(金)・30日(土)は、第5週のため通年クラスの授業はありません。振替授業もお休みです。

■■第4週は清書。幼稚園生は作文(作文クラス)
 幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
 小学1年生以上の生徒は、清書を行います。


清書の意義と方法
 清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
 内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。

 書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。


清書の投稿
 清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
 手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。

 新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
 投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
 同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。

●小学生新聞の投稿先

■104-8433東京都中央区築地3-5-4 朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係

●新聞社に送る清書は市販の原稿用紙に

 新聞社に送る清書は、市販の原稿用紙に書いてください。
 その理由は、清書は個人で送るものなので、自分で用意した原稿用紙に書くのが、社会的なルールとなるからです。

※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。


■■2024年11月保護者懇談会資料
●サーバー移転に伴うトラブル
 本当に、いろいろご迷惑をおかけしました。
 OSの変更とプログラムバージョンの変更で、30年前からのすべてのファイルを修正しなければならなくなったのが原因です
 大きなところは大体修正しましたが、まだ修正するところは残っています。
 当面、メールの文字化け対策をする予定です。
 ただし、サーバー移転により、ChatGPTのAIと連携できるようになり、Pythonも本格的に使えるようになりました。

●AI森リンで学年ごとの講評がでるようにします
 AI森リンは、現在特許申請中です。
 今後、語彙力の評価と指導項目の評価を取り入れたAI講評が出るようにする予定です。
 小学4年生以上の人は、ローマ字入力ができるので、少なくとも4週の清書のときはパソコンで作文を書いて送ってみるといいと思います。
 手書きの練習は、学校でたっぷりやっているので、週1回の作文のパソコン入力は何も問題ありません。
 漢字の練習は、作文の勉強の中でやるのではなく、漢字の練習として独自に取り組むものです。
 ただし、入試に作文のある人は、3ヶ月前から、手書きに戻しておくといいです。
 それは、うっかり間違えて覚えている漢字のミスが見つかることがあるからです。

●家庭学習は、自習室を活用する仕組みを考案中
 勉強は、家庭学習として行うのが最も能率がよいものですが、両親が仕事をしているために家庭学習が日常化できない家庭が増えています。
 そこで、読書、作文、国数英の教科の学習、暗唱の練習などで、保護者の方と相談しながら生徒ごとの自習室利用のメニューを作ることを考えています。
 自習室のメニューは、国数英の確認テストの点数なども基準にします。
 なお、国数英の確認テストは、今後、該当する問題集を購入すれば、教科のクラスを受講していない方も毎月できるようにしていきます。
 その際、採点は解答を見て翌日の自己採点というかたちにするので、保護者の方が採点を行えば、子供さんの勉強の現状が把握しやすくなると思います。

●創造性を活かす教育は、発表の機会を利用して行います
 言葉の森の勉強の特徴は、生徒の思考力と創造力と共感力を活かす仕組みを考えていることです。
 そのために、授業の中で、読書紹介や一人一言や発表の時間をできるだけ設けるようにしています。
 国数英は評価の基準があるので、発表にも力を入れていくようにします。
 一方、作文や創造発表やプログラミングは、評価の基準がないので、今後、発表広場(仮称)を作り、生徒の発表を一覧できるページを作る予定です。
 そこで、生徒保護者講師が1人何票かで投票できる仕組みを作り、発表大賞のようなものを創設します。
 その際、得票できない人がいないように、ほかの人の作品に1票を投票すれば、その分自分にも1票+αが入るようにします。

●言葉の森を一生続く勉強の機会に
 昔の言葉の森は、個別指導が中心でしたから、先生と生徒の関係だけが長く続き、生徒どうしの関係というのはありませんでした。
 現在は、オンライン少人数クラスというかたちで、生徒どうしの関係が作れるようになっています。
 生徒によっては、小学校低学年から言葉の森で勉強を始め、高校生まで勉強を続ける人もいます。
 すると、毎週の授業の中で、親しい友達関係になる場合も出てきます。
 将来は、言葉の森を卒業したあとも、同窓会で、その後の勉強や仕事の交流ができるようにしていきたいと思っています。


■■これからのAI森リン「森リー」の開発方向
 AI森リン「森リー」がスタートしましたが、今はまだ3分の1の力しか発揮していません。

 今、行っているのは、講師の講評を参考にしながら、AIが独自に作文を評価してコメントを書いているというところまでです。
 それでも、かなり的確にコメントを書いているので、AIのレベルはかなり高いと思います。

 しかし、ここまでだけで終わっていては、せっかくの語彙力評価や項目指導が活かせません。


 次に取り組むのは、言葉の森が独自のアルゴリズムで抽出した、作文ごとの思考語彙、知識語彙、表現語彙などを、AIのコメントに取り入れることです。

 そのためには、学年別に新しい森リン点を大量に取得し、学年ごとの平均点や標準偏差を出す必要があります。
 これに、これから取り組みます。


 もうひとつの課題は、項目指導を評価の中に取り入れることです。
 例えば、小学校低中学年だったら、作文の中に、個性的なたとえやダジャレが入っているかどうかを評価します。
 しかし、AIは、もともとアメリカ出身なので、ダジャレの評価はまだ苦手です(笑)。
 これから、AIが日本の文化になじんでくれば、だんだんダジャレも上手になっていくと思います。

 小学校高学年や中高生の項目指導の重点は、意見の中に光る表現があるかどうかです。
 小学6年生だったら、一般化の主題、中学生だったら反対意見の理解、高校生だった自作名言などです。
 また、データ実例、昔話実例、伝記実例、歴史実例なども評価できます。
 ただし、あまり特殊化すると、一般の人が使えないので、項目指導の評価は言葉の森の生徒に限るかたちになると思います。


 さて、AI森リン「森リー」の活用がもっとも生かせるのは、中学や高校での作文指導です。
 作文指導の大切さを多くの先生が理解していながら、中学、高校では実際に作文指導がほとんどなされていないのは、先生の評価が大変だからです。
 これは、小学校高学年から授業で作文指導がほとんどなくなるのと同じ事情です。
 現在、学校での作文指導は、ほぼ夏休みの宿題に限られています。

 しかし、AI森リン「森リー」を活用すれば、生徒全員の作文指導を毎日のように行えます。
 しかも、ただAIが評価するのではなく、客観的な語彙力評価や項目表ををもとにした評価ですから、生徒にとっても納得できる評価になります。
 納得できる評価が大事なのは、そこからよりよい作文を書くという方向が理解できるようになるからです。


 よりよい作文を書く方向というのは、作文の書き方を工夫することだけではありません。
 本当に大事なのは、読書力を高め、考える力と表現する力を伸ばすことなのです。













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