シーラカンスさん(中1)の「行列本来のよさ」の一部です。
社会実例をうまく使って、語彙を豊富に書いています。
一つの文に一つか二つ読点を入れておきましょう。読点の打ち方は、ここを参考に。↓
http://www.mori7.com/mori/20021101.html#1433
その理由は第二にルールを守らないと混乱が起こるからだ。データとしてはテーマパークで有名な東京ディズニーランド・シーの合計入場者数が3億人をこえるという実例だ。ここは場内の管理がしっかりしていてその時間帯に一枚だけ取れるファストパスというものがあって無料でもらえる。また辺りを見まわしてもゴミが落ちていることなんてめったにない。子どもは行列で長い間待ち続けることを嫌う。そこでアトラクションを増やしたり、一ゲームを短くする工夫をしている。
ミュウさん(中2)の「断ること」の一部です。
断ることが苦手な日本人という話を、昔話を引用してユニークにまとめています。
「……惜別し、断れなかった」は、日本語の文としてやや不自然か。しかし、難しい語彙を使おうとしたところはよく努力しています。
点数が高いので、更に高度な注文をつけると(笑)、「……のである。……のである。」と同じ文末が続くところはもう一工夫。
日本昔話に「浦島太郎」という物語がある。彼は、海亀を助けて竜宮城に行き、贅沢な持て成しを受けた。しかし、竜宮城の皆が親切にするため、惜別し、断れなかった。長時間過ごすつもりはなかったものの、数十年過ごしてしまったのである。玉手箱を貰おうなんて思わなかったが、城内の者を悲しめたく、そして、残念にさせたくないと思ったから、結局は受け取ってしまったのである。この物語には、日本昔話だけあり、日本人的なことが描かれている。
プーさん(中3)の「言葉を大切にすることは」の一部です。
社会実例を具体的なデータを入れて引用しています。引用の仕方の理想は、自分が本などを読んでよく知っているものを噛み砕いて使うことです。ヒットラーの伝記では読みたくないでしょうから(笑)、同時代の「アンネの日記」などを読んで生かしていくといいでしょう。
そのための方法としては第二に異なる文化の言葉も尊重していくべきだ。ヒットラーと言う一人の人物がいる。その人の伝記を見るとこう書いてあった。1889年4月20日、オーストリアBraunau Am Inn(ドイツババリア地方との国境付近) という小村に生まれた。そして彼は反ユダヤ主義者となりドイツを動かしていった。ユダヤ人の文化を尊重せずに大量に虐殺をしてしまった。
カノンさん(高2)の「流転の時代に」の一部です。
特許という社会的な話を、微生物という自然科学の分野の実例にあてはめてうまく説明しています。
森リンの採点によると、文の長さの平均が46字で、20字以下の文が一つだけとなっています。短い文をところどころに入れ、文の長短の変化を出していくと更にリズミカルな文章になると思います。
また江戸時代の享保六年(一七二一年)には、新たに物を作り出すことを禁止した「新規御法度」なども出され、新技術を拒否する動きが見られた。ここにきて日本は産業面で大きく飛躍したが、まだどこか鎖国時代のように、変化は悪だといった消極的な考えがあるように思われる。
……(中略)……
微生物は何万年も前から進化もせず、単細胞のままで生存し続けている。なぜ、微生物が進化しないのかと聞けば、それは生きていく上で進化する必要がないからである。生物とは基本的に進化しないのが普通であって、進化する生物は周囲の環境などに適応しないと感じるから、変わっていこうとするのである。この定義は人間にもぴったり当てはまっているように感じられる。