みなさん、今、言葉の森で毎週作文を書いてますが、今まで書いた作文、もしくは学校の授業中や宿題で書いた作文の中で一番好きな作文を覚えてますか? お友達と遊んだことや、家族で遊びに行ったこと、習い事のことや、好きな本の感想文なんかもあると思います。その作文を気に入っている理由として、たとえがじょうずにできたとか、誰も思いつかないようなだじゃれを書けた、昔話を上手に取り入れられたなんていうのがあるでしょう?
先生が子供のころに書いた作文で、一番好きだった作文は、小学校5年生の時に書いた母の日のできごとを書いたものです。確か学校が「母をたたえる作文コンクール」のようなものに応募(おうぼ)し、入賞したように覚えています。小学生当時、私はなぜか母の日におにぎりなどを持って、自分の家から歩いて2キロほどある九十九里海岸に散歩するのを、毎年の行事としていました。雨の日以外は必ず実行していたように思います。私は、末っ子のため、かなりお母さんっ子(今でも(^o^;)でした。そもそも母の日というのは、いつも頑張っているお母さんに感謝をするという日なんだと思いますが、小学生だった私は、感謝というより思いっきり母に甘えていい日と思っていたのかもしれないですね。作文では、海岸までの道中(どうちゅう)のいろいろなお花が咲いていたり、貝がらを拾ったり、時には、知ってる人に出会ったり、と、五月の心地よい風と同じように、とにかく楽しくてうきうきした様子をつづっていたのだと思います。細かいことは忘れましたが、作文の最後には、「来年も再来年もずっとずっと母の日には、お母さんといっしょに、海に行きたい。」っていうことを書いたことを覚えています。実際には、中学生になったころあたりからは、部活も始まり、友達との約束を優先(ゆうせん)させてしまっていたために、母の日に海に行く行事はいつのまにかやらなくなってしまいました。でも、今でもあの五月の日曜日の毎年の出来事のことは、はっきりと覚えています。そして、このことを作文に書いたことは、一生の財産になってるのかもしれないなぁと思っています。
みなさんも、今、いろいろと作文を書く練習をしていますが、今まで書いた中から、もしくはこれから書いていく中で一生の財産になるものがあるかもしれませんね。
書くことは、一生の財産になりますよ! みなさんも、作文めんどくさいなぁなんて思っちゃう時もあるかもしれません。でも、たかが、学生時代に書いた作文一つでも、今こうして色あせないで心の中に残るっていうことを忘れないでくださいね。なんだか学級新聞2月号というより5月号にふさわしい内容だったかな。
お母さんっ子だった私がお母さんになった今、今度の五月には、実家に帰って海まで息子といっしょに歩いてみようかな。母は、今はすっかりおばあちゃんになり、とても海までは歩けなくなりましたが……。まだまだ元気でいてくれます。(^o^)
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枝 6 / 節 10 / ID 7654 作者コード:itigo
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