暑かった夏も終わり、秋の気配が少しですが感じられますね。
学校も始まって、夏休み中に少し大きくなっているお友だちと、「二学期もがんばろうね」と、張り切っていると思います。
ところで、みなさんは秋は好きですか。私は大好きです。
なんと言っても夏の暑さから解放されて涼しい風が心地よいこと、おいしい食べ物の収穫が始まること、夜が長くなるにつれて、家の中で本を読んだり手仕事をする時間が多くなること、なんとなく落ち着いた時間を持てます。
また、秋風とともに咲き出す花も楽しみの一つですね。
そこで、今月は秋の七草を再確認してみることにしました。
春の七草は、お正月に七草粥を食べましょうということで、家でも七草を揃えたり、お店でも七草粥セットなどが売り出されますね。「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」とすらすら言える人も多いでしょう。
では、秋の七草は?
私は、「えぇと、ハギ、ススキ、クズ、オミナエシ……」と、途中でつまってしまいますので、今回しかっりと覚えようと思い、参考資料を開いてみました。
秋の七草は「万葉集」(奈良時代にできた日本で一番古い歌集)に、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ「秋の野の花を詠む」という題ですでに載っているほどですから、古くからあるようです。
その歌は「萩(はぎ)の花尾花(おばな)葛花(くずばな)撫子(なでしこ)の花女郎花(おみなえし)また藤袴(ふじばかま)朝顔の花」なのですが、尾花はススキのこと、朝顔は万葉集が詠まれた時代に日本にはなかった花だそうですから、たぶんキキョウだと言われています。ちなみに、当時は朝ひらいて夕方にはしぼんでしまう花は、すべて「朝顔」とよばれていたそうです。
私は花の順番を少し変えて、なんとなく言いやすい順番にしてみました。
「ハギ、ススキ、クズ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ、ナデシコ」としてみましたが、いかがでしょうか。さあ、一度、声を出して言ってみてください。
お月見にはススキが欠かせませんし、ハギの花は私が住んでいる鎌倉ではハギの寺として有名なお寺があり、咲きこぼれるようなハギの花を楽しみに沢山の観光客が訪れています。有名になっただけあって、とてもきれいですよ。
みなさんは、この秋の七草の中で、見たことがある花はいくつありましたか。この頃、クズとフジバカマが少なくなっているそうですから、見る機会が減っているかもしれませんね。
でも、この中の一つでも、お花屋さんや野原で見つけてみると、秋の感じがぐっとでてくると思います。こんなところから秋を感じてみるのも四季のある日本の良さかもしれません。
言葉の森の作文課題にも「秋をみつけたこと」が級によってはありますから(10月からの課題)、秋の季節をこんなところから感じてみると、秋がいっぱい見つけられると思います。
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枝 6 / 節 11 / ID 8456 作者コード:oda
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