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言葉の森新聞2006年10月4週号 通算第956号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.10月30日(月)・31日(火)は休み
  ■2.10月の清書のバーコードシールははらないで!
  ■3.読書のすすめ――褒め言葉と強制
  ■4.自分らしくとは(しろ/しろ先生)
  ■5.世界一番笑えるジョーク(にこたん/しおり先生)
  ■6.いろんなお顔(コスモス/ほえみ先生)
  ■7.失敗なんて恐れるな(いろは/いた先生)
 
言葉の森新聞 2006年10月4週号 通算第956号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
枝 1 / 節 2 / ID
1.10月30日(月)・31日(火)は休み 枝 4 / 節 4 / ID 10192
10月30日(月)・31日(火)は第5週で休みです。宿題もありません。 枝 6 / 節 5 / ID 10193
作者コード:
2.10月の清書のバーコードシールははらないで! 枝 4 / 節 6 / ID 10194
 10月の清書のバーコードシールは、はらないでください。
 正しくはられていないものも多いため、システムを見直すことにしました。
 そのかわり、清書には必ず生徒コードを書いておいてください。

枝 6 / 節 7 / ID 10195
作者コード:
3.読書のすすめ――褒め言葉と強制 枝 4 / 節 8 / ID 10196
 子供に、もっと本を読んでもらいたいという場合、親がしていくことは三つあります。
 第一は、褒め言葉です。
「よく読んでいるね」「こんな難しい本も読めるんだ」「○○ちゃんは本が好きなんだね」と、本を読んでいる状態を褒め続けていれば、子供は本好きになります。
 逆に、してはいけないことは、兄弟や他人を引き合いに出して、「△△ちゃんは、もっと読んでいるよ」などという励まし方です。自分に照らし合わせてみればわかると思いますが、「よそのお母さんはもっときれいだよ」とか「よそのお父さんはもっといい給料もらっているよ」などという励まし方で、よしがんばろうと思う人はまずいません。
 兄弟のうち一方が読書好きで、他方が読書嫌いの場合は、親の褒め方がうまくなかったからです。しかし、手遅れということはありません。今から両方別々に褒めるようにしていけばいいのです。
 第二は、読み聞かせです。
 子供は、親とのコミュニケーションが楽しいので読み聞かせを喜びます。そして、読み聞かせをしているうちに、次第に読書自体の面白さに引き込まれていきます。本の後半になると、親が読み聞かせをしなくても、自分でそっと続きを読むようになります。
 読み聞かせをすることが、子供が自分で読書をすることの妨げにならないかと心配する人がよくいますが、そういうことはありません。もし、子供が読み聞かせを嫌がるようでしたら、それは読み聞かせが真面目すぎるからです。大事なのは親子のコミュニケーションですから、楽しく明るく面白く読んであげてください。
 第三は、強制です。
 子供に対して理解のある親ほど、子供が自主的に本を読むことを望みます。しかし、読書の最初のきっかけは、何しろ読んでみるというところから始まります。
 家庭の躾は、親が強制しなければ子供の身にはつきません。「強制してあいさつが嫌いになったら困る」などと心配する人はいません。そのあいさつが将来子供の役に立つことを親が確信しているから、自信を持って強制できるのです。
 読書に関しても同様です。ただし、それがその子供にとってどのくらい負担になっているかということは、親がよく見ておく必要があります。躾や読書に関して、一律の基準はありません。いちばん身近にいる親が子供の様子を見ながら判断していくことが大切です。
                              
                         
枝 6 / 節 9 / ID 10197
作者コード:
4.自分らしくとは(しろ/しろ先生) 枝 4 / 節 10 / ID 10198
 今日の学級新聞は、ここ最近、私が感じていることを書いてみたいと思います。それは、「『自分らしく』とは何か」ということです。このテーマは真剣に考えたことのある人なら、きっとそれは今でもあなたにとっての課題であるはずです。
 中・高校生の頃、私が一番好きだったこと、それは人生計画なるものを立てることでした。人生計画といってもそんなに大げさなものではありません。レポート用紙などに、「○○歳 大学入学……○○歳 結婚 ○○歳 出産……」などと、その後の自分の姿を想像しながら書いていくというものです。大学は東京に出て、友達をつくり、こんなアルバイトをする。こんな人と結婚をして、こういう家に住む。未来の自分を思い描き、気づくとあっという間に時間が経っていたものです。そして、その計画を実行するために新たな計画を立て、計画の実行そのものが私の日課になりました。ところが、最近、何かが足りないと感じることが多くなりました。つまらないとか、そんな言葉では片付けられない何かなのです。そうして自分の気持ちに向き合っていくうちに、少しだけ分かったことがありました。

 「自分で決めて、自分で実行する。」「最後まで決して諦めない。」私は、この年齢になるまで、それが自分の正しい生き方だと思い込み、ひたすら突っ走ってきました。しかし、それでよいのだろうか? と疑問を持ったのです。確かに、人生計画は大事です。言葉の森の名言で、「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」というものがありますが、自分の生きるべき道を予め設定することで、今やるべきこと、次にやらなければいけないことが分かり、ある意味「間違いのない人生」を歩めることでしょう。けれども、生きるとは、そんな頭で考えただけで片付くものではありません。どう考えても説明できないことがあるからすばらしいのではないかと気づいたのです。そこには、もちろん予期せぬマイナスの出来事に対する深い悲しみや喪失感もあると思います。しかし、プラスの出来事に対する感動もあると思うのです。

 さて、最初のテーマ「『自分らしく』とは、何か」ということですが、「自分らしさ」という枠組みを百パーセント決めてしまわないことが、自分らしくなる第一の条件だと思います。私はこういう状況で、こうするべきだと決めることは、混沌とした現代の世の中では逆に危険で、人生を楽しめないような気がしてなりません。

 ただし、勉強の計画、お手伝いの予定、などの行動計画はどんどん立ててください。そして、学生であるみなさんにはそれは必要なことです。「こういう職業に就く」という計画を立てることも必要でしょう。しかし、それがいき過ぎて、「こういう人間になる」という自分の心まで決めてしまうと、「自分らしい」ということが分からなくなってしまします。行動を心で守りつつ、心は解放してあげることができれば、一番よいですね。

 スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋。人生を楽しむきっかけを提供してくれる秋に感謝し、日々を大切に過ごしてくださいね。
 
枝 6 / 節 11 / ID 10199
作者コード:siro
5.世界一番笑えるジョーク(にこたん/しおり先生) 枝 4 / 節 12 / ID 10200

 小学校六年生ヒイラギ八月三週「ユーモアについて、話が」の課題では、日本人とユーモアについて考えました。米国から帰国したくんまんくんによると、アメリカの笑いのつぼは共感できないことがあるということ。映画などで笑うシーンには確かに独特の空気がありますよね。『 国民性のちがいと言ってしまえばそれまでですが、日本では、ユーモア感覚は、それほどまでには高く評価されていないように感じます。「お互いにもっとユーモアの感覚をみがこう」というより「人間マジメに、一生懸命に働くのが一番だ」という言葉のほうが、説得力を持つのではないでしょうか。』日本の作文文化に光を照らす(ちょっとオーバー)言葉の森では、高学年からダジャレやユーモア表現についての項目も学習していきます。センスをみがくために、面白い言葉やダジャレ、エピソードを探してみましょう。みなさんの作文で先生を笑わせてみてね。
 世界で一番笑えるジョークは、イギリスのウェブサイト『ラフラボ』が2002年に発表したものです。心理学者ワイズマン博士らのユーモアの社会文化的研究の一環で、2001年に70ヵ国から40,000通ものジョークの応募を募り、これに対し、2,000,000人がインターネット上で採点投票を行ったということです。この調査の目的は、異なる文化、人種、国や地域の広い範囲で理解されうるジョークを発見することでした。
 結果、ユーモアのセンスは国や地域ではっきりした差異があることが分かりました。イギリス、アイルランド、オーストラリアなどではシャレなどの言葉遊びが、アメリカ、カナダでは他人の愚かな振る舞いが、ヨーロッパの多くの国では現実離れしたホラ話が好まれていたようです。またこの研究では、男女間においてもジョークに対する嗜好に違いがあるかをも分析された。男性はより積極的なジョークを好み、女性は言葉遊びを好むという傾向が見出されました。みなさんの身の回りではいかがでしょう?世界を広く旅して実地調査を行ったワイズマン博士によると、「どこの国でもジョークを見つけることが容易だったが、唯一日本では、ジョークの習慣自体を見出すことが非常に難しかった」ということです。いえいえ、捨てたものではないのです。日本はお笑いブーム到来!ここで一丁名誉挽回!・・・・・しかし、この博士はどんな真面目な顔でこの研究を進めたのかの方が関心が深いところですよね。
 
☆イングランドGeoff Anandappaによる世界第二のジョーク☆
シャーロック・ホームズとワトソン博士がキャンプに出かけた。二人は星空の下、テントを張って眠りについた。
まだ暗い時間に、ホームズがワトソンを起こした。「ワトソン君、上を見て君の推理を聞かせてくれたまえ。」
ワトソンはちょっと考えて答えた。「無数の星が見える。」
「そのことから何が分かるかね、ワトソン君?」
ワトソンは答えた。 「この大宇宙には何百万もの銀河とおそらくは何十億もの惑星がある。占星学的に言えば、土星が獅子座宮に入っている。測時法で言えば、今はだいたい午前3時15分だ。神学的にならば、神は全能で、ぼくたちはちっぽけで取るに足らない存在だ。気象学的には、たぶん明日はよい天気だろう。」
ホームズ:「バカ! 僕たちのテントが盗まれたんだ」
(これが世界二位なんだそうです。世界一位のジョークを超えるものを考えることはあなたにもできるかもしれませんね。)
枝 6 / 節 13 / ID 10201
作者コード:siori
6.いろんなお顔(コスモス/ほえみ先生) 枝 4 / 節 14 / ID 10202
 先日、雨あがりの空にくっきりと浮かぶ虹を見つけました。もちろん虹を見るのは初めてではありませんでしたが、その虹の見事さに心を奪われるほどでした。あれほど完ぺきな、絵に出てくるような七色の虹を見たことがなかったものですから。その時、長男が言いました。
長男: 「お空ってふしぎだね。」
私 : 「どうして? 」
長男: 「だっていろんなお顔をするんだもん。」
私 : 「いろんなお顔?」
長男: 「ご機嫌なお顔でしょ。それから、おいしそうなお顔、怒ったお顔、きらきら輝くお顔とかね、い〜っぱい」
私 : 「ママには気づかなかったなぁ。。。」
長男: 「ぼくはいつだってお空の顔を見ているよ。だからお空の気持ちも分かるんだ。」
 と。きっと長男は自分の中でいろんな想像をふくらませては楽しんでいるのでしょう。私は慌ただしい日常生活の中で、空の表情なんて見向きもしなかったのです。見向きもしないどころか空があることさえ忘れていました。でも、「忙しい、忙しい」と言ってばかりいないで、たまにはふと立ち止まって、子供達と一緒に空を見上げるのもいいかもしれないなぁと思いました。「忙しい」ばかりで、気づかないうちに「心」を「亡くす」ことになってしまっては大変ですから。空の表情を楽しむ余裕も必要かもしれませんね。いえ、空だけではなく、木々や花々、それから気持ちにゆとりをもたらしてくれるものにも目を向ける余裕がほしいと思った出来事でした。

 秋は四季の中でも風情豊かな季節。楽しめるものもいっぱいあります。みなさん、どうか「秋」を色んな面から楽しんでくださいね。私は中秋の名月(今年は10月6日だそうです)にはお月見団子作りを、秋が深まってからは落ち葉やどんぐり拾いを子供達とするつもりです。そして何よりおいしい食材をふんだんに使ったお料理を堪能し、秋の夜長には心ゆくまで読書を楽しみたいと思います。
枝 6 / 節 15 / ID 10203
作者コード:hoemi
 
枝 61 / 節 16 / ID 10206
7.失敗なんて恐れるな(いろは/いた先生) 枝 4 / 節 17 / ID 10204
 「失敗」という言葉ってなんだか暗いイメージがつきまといますね。「うしなう」という字と「まける」という字が合体してできているでしょう? 「うわあ〜、一寸先は闇(やみ)」なんていうイメージ。受験生にとってはあまり聞きたくない言葉かもしれません。でもこの言葉って本当にマイナスなの?
 「マイナス×マイナス」は「プラス」に変わるという計算をたしか中学一年生で習います。この「失敗」という言葉は未来の「プラス」につながる「マイナス」×「マイナス」の字なのだと私は思っているのです。
   
 
 この夏の甲子園。熱い思いでテレビを見ていたのはわたしだけではないはず。特に、決勝延長戦、再試合を戦いぬいた両校の選手にはどれだけの拍手を送ったことか。そんな中、今テレビを沸かせている球児の一人に早実の斉藤投手がいます。
かくいう私も連日彼の投げっぷりを見ては歓声をあげていました。マウンドでは表情一つ変えず、強打者といわれる選手には、後半の試合にもかかわらず140キロ後半のストレートを投げる。やわらかい表情のこの選手のどこにパワーがあるのだろう。そこが気になってしかたがなかったのです。

今では誰もが知っているエース斉藤投手ですが、以前は「悲運の斉藤」と言われていました。昨年の予選では、日大三校に打ち込まれ、精神的に弱かった彼は感情が表情に表れ、そこをつかれて敗退。秋の神宮では苫小牧と戦い体力不足であえなく惜敗。失敗続きの彼でした。
でも彼のすごさはここから始まります。試合で感情を出しては負けると学習した彼は、マウンドでは表情を変えない青年に変わりました。神宮で体力不足だと感じたときからは、毎日アップダウンのある坂の走り込みを続けました。そしてこの夏の地区予選。宿敵、日大三校との延長再試合を制し、見事甲子園の切符を手に……。
 甲子園での再試合が決まったとき、彼の表情が穏やかだったのは、すべてを経験した結果だからです。この炎天下、延長15回の翌日再試合なんて、普通で考えたら「もうだめだ。」という気持ちになります。でも彼には、既に経験しそれを超えてきた自信があるのです。経験は最良の教師とはよくいったものです。実際に体験することで自信につながるのですから……。
   
  
 
 ここから分かることは「失敗はプラスにつながる」ということ。いえ、正しくは「つながる」というよりも「つなげるのは自分」ということかな。そのときは大きな失敗で、くやし涙をたくさん流すかもしれないけれど、失敗をどうつなげていくか、失敗から何を学ぶのかが後の成功に大きくかかってくると思います。
 まだまだ若い諸君! 失敗なんて恐れずに失敗を大きな飛躍(ひやく)に変えていきましょう!(^o^)/



                                
枝 6 / 節 18 / ID 10205
作者コード:ita
枝 9 / 節 3 / ID 10205
 
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