2007年が始まりました。どんな一年がわたしたちを待っているでしょう。いや、待っているのではありません。自分で一瞬一瞬を重ねるうちに、作りあげていくのですね。
月日のたつのは、早いもの。
わたしが、この「言葉の森」と出会ってから、今年で9年目になります。
今では、テレビを視聴するのと同じような感覚で、インターネットの画面を立ち上げたり、メールを送ったりしていますが、9年前は、そうではありませんでした。
使った時間に応じて、分刻みで料金が加算される。メールを送るときは、電話とつながっている線を抜いて、パソコンと差し替える。インターネットやメールを使っている間は、わが家の固定電話は不通になりました。でも、知らない世界が広がっているのがおもしろくて、不通でも構わず数時間もパソコンにつなぎっぱなしにして、家族に不評を買ったことも。懐かしい思い出です。
Dog Year という言葉を知っていますか?
犬は人間の約7倍の速さで成長し老いていくことから、特にIT業界などの時代の移り変わりの速さを言う。(「はてな」より)
私のパソコン歴は約10年ですから、70年を駆けぬけてきたことになるのかな?…なっていません(^_^;)。体の細胞が生きるために活動するのと同じようには、使い続けていないからです。仕事や他の人との関わりに応じて、必要なときに必要なだけ接するだけ。そういう使い方なので、技術の進歩に追いつけず、しょっちゅう「浦島太郎」状態になります。「これは新しいけれど、自分には必要がないから、知らなくてもいいよね」と、興味をストップさせることもあります。面白いものがあっても、見逃してしまっているかも? こんなことが重なると時代遅れになってしまう?
しかし、インターネットの世界だけにしか、心が動くものがないというわけではありません。むしろ、実際に見たり考えたり、人に会ったり、歩き回ったりする。そのような心身に直接触れる体験があったときに、心は動くのです。(パソコンに向かって長時間を過ごしたあと、外に出て人と話をすると、ちょっとした世間話がすごく新鮮に感じられます!)
大きな体験でなくてもいいのです。小さな体験から意味を見出すのは非常に大切なことです。進化し、広がり続ける人間社会では、そのような感性が、毎日の楽しみや幸せの実感につながるように思えます。
蜂はお花のなかに
お花はお庭のなかに
お庭は土塀のなかに
土塀は町のなかに
町は日本のなかに
日本は世界のなかに
世界は神様のなかに
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。 (蜂と神さま/金子みすず)
時間に恵まれた学生であるみなさんには、たくさんのことを直接体験し、感じる時間を大切にしてほしいと思います。そこで得たことを、「自分の頭」でかみくだき、さらに、それを作文や小論文の題名に対する答えという形に置き換えて、他の人に伝えてみてください。
そして、インターネットを通じ生身の人間同士の活動・交流に生かし、心に残る2007年を作ることができるといいですね。
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枝 6 / 節 12 / ID 10759 作者コード:huzi
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