新学期が始まり、皆さんは新たな気持ちで学校へと向かっておられるでしょうね。背筋がピンとなるようないい季節に、私は、教育再生会議メンバーの一員である義家弘介さんの講演会を聴く機会がありました。義家弘介さんというより「ヤンキー先生」として親しまれているこの方の、熱い情熱のこもったお話を聴いているうちに、一人の大人として、あなた達とどうやって向き合って行ったらいいのかの道しるべを示していただいたように思います。その中で特に心に残った言葉は、次の二つでした。
『育てるとは、三つの要素を満たすことである。』
大人は、「聴く」プロフェッショナルになろう。
子どもの話を受け止めてキャッチするアンテナを常に揚げておき、子どものシグナルをキャッチしよう。
大人は、子どもに言葉を丁寧に「伝える」プロフェッショナルになろう。
心に不安を抱えた子どもたちには、安心感を与えるためにも丁寧に伝えていこう。
大人は、自ら「学ぶ」プロフェッショナルでいよう。
子どもに「学び」を求める大人は、自分が学ばなくてはいけない。
この三つの要素が満たされて、初めて子どもを受け止めて、育てることができるそうです。
『子どもの今の力を的確に測り、伸びるための「負荷」を与えよう。』
大人は、子どもの成長に責任をもって、その子が持っている今の力を的確に測り、重過ぎも軽すぎもしない「負荷(課題)」を与えるといい。すると、「負荷(オモリ)」を与えて傷ついた筋肉の上に新しい筋肉が付いていくように、子ども達にも新しい力がぐんとそなわる。
義家さんの熱弁を聴いて、大人の一人として、講師の一人として大変考えさせられた充実したひとときでした。
言葉の森の指導でも、進級試験という壁を乗り越えたら、新しい課題に新しい大事なポイントが加わりますね。これは、皆さんにとっての成長するための「負荷」と言えると思います。皆さんが課題に取り組む中で、新しい表現力が一つでもそなわるように、私も「聴いて・伝えて・学んで」いこうと決意して、背筋をピンと伸ばして家路に着きました。
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枝 6 / 節 13 / ID 11000 作者コード:komiko
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