この春、中学生になったわが家の娘の小学校の卒業文集に、こんな記事がありました。「もしも……だったら?」の質問コーナーです。質問は次の5つです。
1.もしも透明人間になれたら?
2.もしも明日地球がなくなるとしたら?
3.もしも性別が変わったら?
4.もし、ドラえもんがいたら?
5.もしも1回だけ魔法が使えたら?
これらの問いに、クラスの全員が、思い思いの答えを書いているのです。それぞれ、本人を知っているとよりその子らしくておもしろく、とても笑わせてもらいましたが、こんなお遊びの中にも、いろいろなものが見えてきて、興味深かったです。
1の、「もしも透明人間になれたら?」に対しては、「どうもしない」(クールだなあ!)、「遊園地にタダで入る」(現実的)などありましたが、圧倒的に「いたずらする」が多かった。みんな、どんないたずらをしたいのでしょうね。
2の、「もしも明日地球がなくなるとしたら?」に対しては、「困る」というもっともなもの、あとは「やり残したこと、好きなことをする」が多くて、「家族、友達と過ごす」というのも結構ありました。
3の、「もしも性別が変わったら?」に対しては、「うれしい」「困る」「いやだ」という単なる感想が多数。「丸刈りにしてみる」「立ちションする」という女の子、「ロン毛にする」「男をたぶらかす」という男の子は積極派かな。
4の、「もし、ドラえもんがいたら?」に対しては、やはり大半が「道具を出してもらう」派。ちゃっかりしているのは、「ポケットだけもらう」という意見。結構ありました。「うちに住んでもらう」も。「つかまえる」という意見には笑いました。たぶん、話せばわかると思うよ。
5の、「もしも1回だけ魔法が使えたら?」に対しては、かなり多かったのが、「何度でも魔法を使えるようにする」という意見。今時の子供は賢いですね。その中で、「世界中の虫をとる!」とか「身長を伸ばす」「空を飛ぶ」なんていう意見にホッとするのは私だけでしょうか。
というようにおもしろい企画だったのですが、その中で、すべての質問に「なれるわけがない」「なくなるわけがない」「変わるわけがない」……と答えた子もいました。これはきっと、彼なりの「照れ」だったのだろうとは思いますが、残念だなあ、と思いました。せっかくの機会なのだから、せいいっぱい、いろいろなことを考えてみたらよかったのに。
怖がりな人は、想像力が豊かな人なのだそうです。「この先、どうなるかな。もしかしたら、……」と、怖いことを想像してしまうから、怖くなるのです。「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」という言葉もあります。怖がっていると、ただのススキでも、幽霊に見えてしまう。
でも、今、問題になっているいじめなども、想像力が足りないことが一因だと言われています。「こうすれば、相手はどう思うかな」「自分はどうなるのかな」ということを、即座に想像することができない子が増えている。
想像力を伸ばすためには、やはり、本を読みましょう。ゲームより、テレビより、情報量が少ない分、想像で補うことができるのです。
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枝 6 / 節 18 / ID 11199 作者コード:hota
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