1月の作文に「寒い朝」という課題がありました。みなさんの作文を読ませてもらっていると、なかなか起きることができず、おうちのひとの奮闘(ふんとう)ぶりが目に浮かびました。じつは私も寒いのが苦手で、みなさんの往生際(おうじょうぎわ)の悪さ(?)を笑うことはできないのですが、こんな私でも「えいっ」と起きることができる魔法の言葉についてこれからお話しましょう。
<一瞬(いっしゅん)の勇気>
私はひどく怖がりで1人で家にいることが嫌いです。こんな私が大学へ進学するとき、迷うことなく自宅から通うことができる学校を選びました。四国の香川県からマリンライナーという快速に乗って瀬戸大橋をわたり、岡山県まで通っていたのです。1時間目に間に合うためには、毎朝5時に起きなければなりません。夏は気持ちよく起きることができていたのですが、冬になるとすんなり起きることができませんでした。部活動をしていた私は夜遅くまで練習し、日づけが変わってから帰ることもしばしばありましたから、4時間ほどしか寝ていないときは、なおさら起きることができませんでした。毎朝駆け込み乗車常習犯であった私に、同じ電車で通学していた同級生がこう教えてくれました。
「一瞬の勇気よ」
布団から起きるとき、「一瞬の勇気」だと思えば、案外すんなり起きることができるというわけです。え〜そうかなぁ……と半信半疑(はんしんはんぎ)で、ものは試しとすぐ実行する単純な私。目覚まし時計がなったとき、「よ〜し、5・4・3・2・1・えいっ」と布団をけりあげ腹筋をつかって体を起こします。体を起こしたあとは、布団に未練を残してはなりません。ね、簡単でしょ?(どこが?っていう声が聞こえてきそう ^^:)
時間に余裕ができると、温かいココアをのんだり、メイクにも時間をかけることができ、気持ちにまでゆとりができます。こうやって残りの3年間を楽しんで通うことができたのです。しかし、毎朝5時に食事のしたくをし、お弁当まで作ってくれていた母は4時30分には起きていたことでしょう。みなさんのお父さん・お母さんも、「一瞬の勇気」をだして、家族のためにがんばってくださっているのですよ。
この「一瞬の勇気」は、早起きするときだけに限らず、今でもずっと私の魔法の言葉になっています。何かに迷いを生じたり、言いにくいことを言わなければならないとき、ぽんと背中を押してくれるのです。一度、行動をおこしてしまえば後は、野となれ山となれ(やけくそ?)……なんとかなるものです。行動を起こすまでが意外とエネルギーを要するものです。
さてと、一瞬の勇気でたまった町内会の仕事でも片付けるとするかな。これが面倒でついつい後回しにしてきましたが、そろそろタイムリミットです(泣)。みなさんも小さなことから「一瞬の勇気」で行動をおこしてみませんか?もう春はそこまでやってきています。
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枝 6 / 節 10 / ID 12134 作者コード:taimu
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