森の編集室(削除修正追加 / /▼ダウンロード /▲アップロード
削除 修正 追加
枝:0=件名、1=先端タイトル、2=章◆、3=節●、4=題名■、5=小見出し▼、51=小見出し▼、52=小見出し●、
6=本文、61=改行、7=テーブル、8=絵図、9=終端タイトル

言葉の森新聞2008年3月2週号 通算第1022号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.読書とテレビやゲームの時間
  ■2.長文を家庭の話題の種に
  ■3.3月20日(木)は休み宿題
  ■4.一瞬の勇気(りきまる/たいむ先生)
  ■5.成長の瞬間(にこにこ/いわぱ先生)
  ■6.出されたものは、残さず食べましょう(なら/なら先生)
  ■7.雑草のうた(きりこ/こに先生)
 
言葉の森新聞 2008年3月2週号 通算第1022号

https://www.mori7.com/mori/

森新聞
枝 1 / 節 2 / ID
1.読書とテレビやゲームの時間 枝 4 / 節 3 / ID 12127
 内輪の父母の広場からの記事です。

 子供にいい本を読ませたいとは、どの親も思うはずです。
 しかし、子供は、親が思うような本をなかなか読みません。
 そこで、対策は、
(1)何しろ、好きな本をたっぷり読ませる
(2)その一方で、読み聞かせをしてあげる
ということになります。
 しかし、本そのものを読まない子も、今はいるようです。
 その原因は、ひとことで言うと、テレビやゲームの方が面白いから本を読む時間がとれないということです。そこで、
(3)テレビやゲームは時間制限をする
ということになります。
 中には、テレビやゲームは最初から触れさせないという家庭もあります。
 しかし、テレビをまったく見ないとなると、学校の友達との話題で困ることもあるでしょうから、1日1時間などとルールを決めて見させるような形がよいと思います。
 ゲームやインターネットについては、早めに免疫をつけておく方がいいでしょうから、1日15分とか30分とか決めてやらせるとよいと思います。
 大事なことは、ルールを決めて実行させるということです。
枝 6 / 節 4 / ID 12128
作者コード:
2.長文を家庭の話題の種に 枝 4 / 節 5 / ID 12129
 内輪の父母の広場からの記事です。

 私(森川林)の家では、子供が朝起きたら、朝ごはんの前に長文音読書と決めていました。
 子供が長文音読をするのを聞いていると、面白い話がときどきあります。
 そこで、お父さんやお母さんの出番です。
「今の長文で、お父さん(お母さん)にも似た話があるよ」
と言って、親の体験を話してあげるのです。
 子供は、両親から話を聞くことを喜びます。身近な人の体験として聞いた話は、本で読んだ話よりも深く心の中に残ります。
 子供が高学年になると、親特に父親が子供と話す話題はだんだん少なくなります。その結果、たまに話をするとつい小言ということにもなりかねません。
 子供が小学校の低学年のころから長文を話題にして家族で話をする習慣をつけておくと、新しい形の家族の団欒ができると思います。
枝 6 / 節 6 / ID 12130
作者コード:
3.3月20日(木)は休み宿題 枝 4 / 節 7 / ID 12131
 3月20日(木)は、休み宿題です。先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室までお電話をして説明をお聞きください。(平日午前9時〜午後7時50分。電話0120-22-3987)
 電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
 「授業の渚」 http://www.mori7.com/nagisa/index.php
 「ヒントの池」 http://www.mori7.com/mine/ike.php
枝 6 / 節 8 / ID 12132
作者コード:
4.一瞬の勇気(りきまる/たいむ先生) 枝 4 / 節 9 / ID 12133
 1月の作文に「寒い朝」という課題がありました。みなさんの作文を読ませてもらっていると、なかなか起きることができず、おうちのひとの奮闘(ふんとう)ぶりが目に浮かびました。じつは私も寒いのが苦手で、みなさんの往生際(おうじょうぎわ)の悪さ(?)を笑うことはできないのですが、こんな私でも「えいっ」と起きることができる魔法の言葉についてこれからお話しましょう。  

<一瞬(いっしゅん)の勇気>
 私はひどく怖がりで1人で家にいることが嫌いです。こんな私が大学へ進学するとき、迷うことなく自宅から通うことができる学校を選びました。四国の香川県からマリンライナーという快速に乗って瀬戸大橋をわたり、岡山県まで通っていたのです。1時間目に間に合うためには、毎朝5時に起きなければなりません。夏は気持ちよく起きることができていたのですが、冬になるとすんなり起きることができませんでした。部活動をしていた私は夜遅くまで練習し、日づけが変わってから帰ることもしばしばありましたから、4時間ほどしか寝ていないときは、なおさら起きることができませんでした。毎朝駆け込み乗車常習犯であった私に、同じ電車で通学していた同級生がこう教えてくれました。

「一瞬の勇気よ」

 布団から起きるとき、「一瞬の勇気」だと思えば、案外すんなり起きることができるというわけです。え〜そうかなぁ……と半信半疑(はんしんはんぎ)で、ものは試しとすぐ実行する単純な私。目覚まし時計がなったとき、「よ〜し、5・4・3・2・1・えいっ」と布団をけりあげ腹筋をつかって体を起こします。体を起こしたあとは、布団に未練を残してはなりません。ね、簡単でしょ?(どこが?っていう声が聞こえてきそう ^^:)
 時間に余裕ができると、温かいココアをのんだり、メイクにも時間をかけることができ、気持ちにまでゆとりができます。こうやって残りの3年間を楽しんで通うことができたのです。しかし、毎朝5時に食事のしたくをし、お弁当まで作ってくれていた母は4時30分には起きていたことでしょう。みなさんのお父さん・お母さんも、「一瞬の勇気」をだして、家族のためにがんばってくださっているのですよ。

 この「一瞬の勇気」は、早起きするときだけに限らず、今でもずっと私の魔法の言葉になっています。何かに迷いを生じたり、言いにくいことを言わなければならないとき、ぽんと背中を押してくれるのです。一度、行動をおこしてしまえば後は、野となれ山となれ(やけくそ?)……なんとかなるものです。行動を起こすまでが意外とエネルギーを要するものです。

 さてと、一瞬の勇気でたまった町内会の仕事でも片付けるとするかな。これが面倒でついつい後回しにしてきましたが、そろそろタイムリミットです(泣)。みなさんも小さなことから「一瞬の勇気」で行動をおこしてみませんか?もう春はそこまでやってきています。 
                                         
枝 6 / 節 10 / ID 12134
作者コード:taimu
5.成長の瞬間(にこにこ/いわぱ先生) 枝 4 / 節 11 / ID 12135
 みなさんの作文を見ていて、「あれ?」と感じる瞬間があります。「この作文って、ほんとに○○ちゃん(くん、さん)?」と。それまでの作文と、何かが「違う」のです。一言で言うと、「空気」でしょうか。明らかに変化しているのです。もちろん、良いほうに。そのときのうれしさといったら、私は思わず「むむむ」と声に出るほどです。作文の向こうに見える「あなた」が、確実に成長しているのです。周り(私ですね)のアドバイスで成長するのではないんです。自然に、自分で成長したときは、作文の「空気」が、変わります。不思議なことに、そういうときって、当の本人であるあなたには、自覚がないんですよね。

 作家の石田衣良さんが、1月20日の朝のニュース(NHK)で、こんなことをおっしゃっていました。(記憶なので多少ことばが違っていますが)

ーご自身も2児の父でいらっしゃいますが、子育てはいかがですか。

「小説は簡単ですが、子育ては大変ですね、ほんとに。」

ーどういうところが?

「耐えることが、です。こうしなさい、これが近道だ、と言いたくなるわけですよ。大人は知っているから。それを言わないように我慢するのが大変です。」
「うちの子供は本を読まないんですよ、ほんとに。本はつまらないって言うんです。本は面白いんですが、面白いと(自分で)見つけるまで、耐える、ですね。(困ったように)ほんとに読まないんです…」

ー子供の魅力って何でしょうか。

「ある瞬間、みちがえるように成長することですね。そしてそれがいつか、予測ができないことですね。」


 
 いつも私ごとで恐縮ですが、赤ん坊のころのわが子を見ていて、成長は、放物線や曲線状にではなく、かくん、かくん、とあるとき突然一段階上がる、階段状だなと感じることがよくありました。それはたいてい、実家に数日滞在した直後、知らない人と過ごした後、キャンプに行った後など、初めての環境にさらされたりといった「今までの経験外のことをした後」であることもよく感じていました。
 
 これと似たことをみなさんにも感じています。進級して初めての課題や項目に挑戦したり、思うように書けなかった週の次の週だったり、といった、ちょっときつい状況のときだりするのです。ある意味、「経験外の後」ですね。

 1月から読解問題が始まりました。作文も書き、長文も読み、さらに読解問題。こんなに無理だよー! と内心とほうにくれている方もいるのでは? 少々「きつい」ことかもしれません。毎日ただでさえ、宿題や部活や習い事でいっぱいいっぱいの日々。毎日がきついきつい。でも「その瞬間」って、そんな先にあるんです。予測できないいつか、きっと。

 みなさんが一段、階段を上る瞬間に立ち会える幸せが、この先いくつも待っているんだと思うと、本当にわくわくします。そんなご縁にいつも感動します。上ったときは一緒に踊り場で小踊りしましょうね。ではまた。
枝 6 / 節 12 / ID 12136
作者コード:iwapa
6.出されたものは、残さず食べましょう(なら/なら先生) 枝 4 / 節 13 / ID 12137
 輸入ギョウザに農薬が! このニュースが連日報道されています。農薬が混入した経緯は判明しておらず、いたずらに「輸入ギョウザはダメ。」と言い切ってしまうのは、いわゆる過剰反応ということになりそうです。
 食の安全性ということで、大きく採り上げられたこの事件ですが、関連して、食の自給率ということも、いろいろな場面で話題になりました。私たちの食卓は、冷凍食品のような加工品だけでなく、加工前の素材も含めて、かなり多くの割合で、輸入品に頼っています。「食料自給率」という言葉を知っていますか? 【国内生産量÷国内消費量×100(%)】と計算します。国内消費量とは【国内生産量+輸入量−輸出量】です。この数式の「量」をカロリーで計算したものが、よく使われているようです。わかりやすくいえば、摂取カロリーの何パーセントを自国で生産しているか、ということですね。さて、日本の食料自給率は何パーセントでしょう。
 答えはここ数年間、ほぼ40パーセントです。これは、主な先進国の中でも極端に低い数字です。(フランス130%、アメリカ119%、ドイツ91%、英国74% 農林水産省HPより)例えば、エビフライを作ろうと思ってスーパーに行くと、売り場にあるエビには生産国が明記してあります。国産のもの……なかなか見つかりませんね。しかし、海産物や農産物などは生産国が明記してあるので、まだ「国産ではないな。」とわかりやすいのです。醤油やみそなどの調味料などの原材料はどうでしょう。複数の食材を使って作られる加工食品は? 私たちの食卓は、外国食材なしでは成り立たないという状況になっています。
 農林水産省のHPに、読売新聞に掲載された興味深い記事が紹介されていました。「完全自給食体験記」というものです。日本産の食材だけを使い、食料自給率にあわせたメニューで4日間過ごすというチャレンジですが、私たちが普段、どれほど高カロリーで豊富なメニューの食事をしているのか、改めて実感させられます。使われている材料の中に多かったものは、何だと思いますか? 米とサツマイモ・みかんです。
 先日、電車の中のつり広告で、おもしろいものを発見しました。日能研という中学受験指導の塾が出している「シカクいアタマをマルくする」というもので、見たことがある人も多いと思います。2008年学習院中等科の入試問題です。日能研のHPには、詳しい解説が載っています。一度、自分で答えを考えた後で、ぜひ解説を読んでみてください。
 ◆食料自給率を上げるために、食事をする私たちができることのひとつに、「食べ残しを減らす」ことがあります。「食べ残しを減らす」となぜ自給率が上がるのですか。理由を考えて答えなさい。 

 ところで、知り合いからメールが届きました。最近読んだ本を紹介してくれることが多いのですが、今回紹介された本は『冷蔵庫で食品を腐らす日本人』(著:魚柄仁之助)。早速、図書館に貸出予約をしました。うちの冷蔵庫……確認したけれど、今のところ、腐った食品は見当たりませんでした。(ほっ。イヤイヤ、ほっとしている場合ではない!?)言葉の森の小学生の課題には、「料理を作ったこと」「手伝いをしたこと」「楽しい夕食」などが出ています。「食べ物がくさる」ことを扱ったパスツールの伝記の一部が長文課題にもなっていますね。学習院中等科入試問題のようなタイプの設問を解く手がかりになるのではないかと思います。

★昨年は毎月の走行目標と実績を書くことで、自分にはっぱをかけていました。皆さんのお目汚しだったかもしれませんね。この学級新聞を皆さんが読むころには、「2008東京マラソン」が終了しているはずです。次回の学級新聞で、簡単な報告をさせてください。それをもって、ランニング記録の掲載はひとまず終了とするつもりです。
枝 6 / 節 14 / ID 12138
作者コード:nara
7.雑草のうた(きりこ/こに先生) 枝 4 / 節 15 / ID 12139
 「春」といえば、「桜」。桜は、日本人にとって最もなじみのある花と言っても過言ではないでしょう。校庭の桜の木は、私達の門出をお祝いしてくれますし、桜をテーマにした歌もたくさんあります。そして、受験生は、「サクラサク」という言葉を目標に、頑張っています。今年も、生徒さんから、「サクラサク」の嬉しい報告がありました。頑張った結果が欲しい。努力の成果を合格という形にしてあげたい。成功体験が一番の自信となるのだから。お願い!! 私は、祈ることしかできません。きっと、家族の人達も祈り続けた毎日だったと思います。小さな背中で、たくさんの人の祈りを背負い、頑張り通した皆さんに、ここで、拍手を送りたいと思います。がんばったね!!

 今月は、詩を紹介しようと思います。

 「雑草のうた」 

 この詩は、4年程前にある生徒さんが贈ってくれたものです。
 ヘチマの課題に取り組んでいる人は、2.2週の長文に雑草の話がありましたね。人間は、ハイキングなどに行って「自然がいい」と言うけど、自分の庭に出てきた雑草には冷たいという内容の長文です。また、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである。」「雑草という名前の草はない。」「雑草魂」など、たくさんの名言もあります。
 皆さんも、この詩を読んで何かを感じてくれたら、と思います。

雑草のうた(鶴岡千代子)

せっかく花をさかせても
せっかく葉っぱをひろげても
ふりむいていく 人はない
それでも平気さ みんなして
むんむん草むら つくってく

どんなにのどがかわいても
どんなにほこりをかぶっても
水などくれる 人はない
それでも平気さ 上むいて
のびたいほうだい のびていく

オオバコ ハコベ ヒメジョオン
ちゃんと名前がついてても
よびかけてくる 人はない
それでも平気さ いつだって
きらきらしながら 生きていく
枝 6 / 節 16 / ID 12140
作者コード:koni
枝 9 / 節 17 / ID 12140
 
ホーム