もう一つは、子供が構成用紙に書くことを嫌がるということです。新しいやり方には誰でも抵抗があります。また子供によっては、作文だけなら簡単なのに、余計な作業が新たに加わったと感じる子もいるかもしれません。この場合も無理なく続けていくことが大切ですから、書きにくければ、しばらくは作文だけでも構いません。
しかし、学年が上がるにつれて、構成用紙は便利な道具となっていくと思います。ひとまとまりの作文を書くのに構成用紙であれば、慣れてくれば7、8分で書き上げることができます。思いついた短文をちらし書きするだけなので、かなりはやく全体をまとめられるのです。忙しいときでも、「とりあえず構成用紙だけは10分ぐらいで書いておこう」というようになります。1週間後にその構成図を見れば、すぐに作文に直すことができます。
これがもし最初から作文として書こうとすると、まず1時間はかかります。すると時間がないときは、作文を書き出そうという気が起きません。また、7、8分で作文をそのまま始めて100−150字書いたとした場合、1週間後にその流れの続きを書くことはまずできません。構成図であればすぐに続きが書き出せるのに、作文であると途中からは書き続けられないということなのです。
構成用紙のこのような利用法を理解するために、今回小学校3年生以上に構成用紙を配りました。
しかし、最初に書いたように、構成用紙は、無理のない状態でできる範囲で書くようにしていってくだされば結構です。
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枝 6 / 節 15 / ID 14138 作者コード:
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