幼稚園年長~小学3年生のころは、だれでも好きなことを自由に書ける時期ですから、作文の勉強を特にする必要はあまり感じないと思います。しかし、このあと、小学校高学年から、中学生、高校生へと進むと、作文の勉強は小論文の勉強へと発展していきます。
言葉の森では、大学受験生の小論文・現代文の指導につながるかたちで小学生の作文の勉強を位置づけています。小学生のときに上手な作文を書くことが目的なのではなく、大人になってからも必要な表現力と思考力を育てていくことが指導の目的です。
国語の勉強は、学校で習う範囲よりも日常の生活の中で身につける範囲の方がずっと大きい特殊な勉強です。英語や数学は、学校や塾で勉強すればそれに応じて成績は上がりますが、国語は、生活の中で年齢に応じた読書の習慣をつけていかなければ塾や学校でいくら勉強をしても、その効果は限られています。
小学校の低学年の時期は、この学習習慣を無理なくつけることのできる最も大事な時期です。学校の勉強だけしていれば十分なこの時期に、家庭で毎日決まった勉強をする習慣をつけ、特にその中でも年齢に応じた読書の習慣をつけていくことが、その後の勉強の進み具合に大きく影響します。
言葉の森では、毎日の自習として、1日10分程度の暗唱や音読の自習を生徒にすすめています。暗唱や音読は、簡単にできてしかも文章力・読解力の上達に大きな効果のあるものです。いい文章を暗唱できるということは、そのまま自分が書く作文にも自然にその文章のリズムを応用していくことができるということです。
現代は、知的に理解すればそれで終了というかたちの勉強が多いので、暗唱の効果ということはなかなか理解されにくいようですが、国語の学習はほかの教科の勉強とは異なり、頭で理解するだけでなく心でまるごと感じとるという要素が必要ですので、ぜひ毎日の自習に取り組んでいってくださるようお願いします。
暗唱や音読は、できるだけお母さんやお父さんが近くで聞いてあげるようにしてください。
また、読書は低学年のうちに毎日の習慣として身につけておくものです。習慣として定着させるためには、本を読む日があったり読まない日があったりするような読み方ではなく、毎日欠かさず読むということが必要です。自分で読むことがまだ難しいうちは、お母さんやお父さんが読んで聞かせてあげてください。
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枝 6 / 節 12 / ID 17165 作者コード:
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