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言葉の森新聞2017年9月3週号 通算第1483号
枝 0 / 節 1 /
ID
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■1.
9月18日(月)、23日(土)は休み宿題(再掲)
■2.
公立中高一貫校受験という選択
■3.
小学1年生は勉強の仕方を確立する大事な時期――間違いは褒めて直すもの
■4.
勘違いの勉強のさせ方――自分の力でやらせようとする
言葉の森新聞
2017年9月3週号 通算第1483号
https://www.mori7.com/mori/
森新聞
枝 1 / 節 2 /
ID
■
1.
9月18日(月)、23日(土)は休み宿題(再掲)
枝 4 / 節 3 /
ID 26572
9月18日(月)、23日(土)は、祝日のため休み宿題となります。
先生からの電話はありませんが、その週の課題を自宅で書いて提出してください。先生からの説明を聞いてから書きたいという場合は、別の日に教室まで振り替えのお電話をして、説明をお聞きください。(平日9時~19時50分)
電話の説明を聞かずに自分で作文を書く人は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考にしてください。
※課題の説明の動画「授業の渚」
http://www.mori7.com/nagisa/
枝 6 / 節 4 /
ID 26573
作者コード:
■
2.
公立中高一貫校受験という選択
枝 4 / 節 5 /
ID 26574
10月になると、公立中高一貫校の受験作文コースを選択する生徒が増えてきます。
作文の試験というものは、実力のある生徒でも、その日の課題によって自分がどの程度をできるのかつかめないところがあるので不安になりがちです。
言葉の森の作文指導は、そういう不確定な作文試験に自分の実力の120パーセントを発揮できるようにすることを目標に指導しているので、10回ぐらい書く練習をすると、ある程度安心して受験することができます。
さて、この公立中高一貫校の試験問題は、昔は確かに教科書レベルの考える良い問題が出題されていました。
しかし、今は私立中学の受験と同じように、受験のための訓練をしなければ解けない問題になっています。
受験生の点数に差をつけるために、時間内には解き切れないような大量の問題を出し、その中にほとんどの生徒が解けないような難問も入れてあるのです。
これまでに受験した生徒を見ると、順当に合格したと思われる子もいますが、実力が十分にあるはずなのに不合格だった生徒もかなりいます。
問題の特殊なので、実力があるから合格するというわけではなく、合否はかなり偶然に左右されています。
しかも、公立中高一貫校の倍率は一般にかなり高いので、合格しない生徒の方が圧倒的に多いのです。
だから、公立中高一貫校を受験する生徒の保護者は、最初から合格はしないつもりで受験に臨むことです。
というのは、子供にとっては受験というものは最初の経験なので、どうしても甘い見通しを持つからです。
枝 6 / 節 6 /
ID 26575
作者コード:
枝 61 / 節 7 /
ID 26576
また親も、実力のある子供を見ていると、つい合格が当然のように思って取り組んでしまう場合も多いのです。
親子で、合格するつもりでハードな勉強をして、その結果不合格になると親も子もかなり消耗します。
その結果、もっと大事な、中学での勉強を親子で協力するということができなくなってしまうのです。
塾によっては、公立中高一貫校受験一本では不安だろうからと、私立の受験をすすめるところがあると思います。
しかし、滑り止めのために、もともとは行く気のなかった私立を受験するというのは本末転倒です。
公立中高一貫校が不合格だったら、近所の公立中学に行けば十分です。
不合格であっても、受験をしたことは、勉強の密度を高める生活をするという意味でとてもいい経験になります。
そして今は、公立中学、公立高校という選択も、かなり明るい見通しが持てるようになってきました。
だから、公立中高一貫校の受験は、合格はしてもよいが、最初から合格しないつもりで受験するぐらいに考えておくといいのです。
なぜ、そういう姿勢でいるのがいいかというと、第一に、小学6年生はいくら本人が受験したいと思っていても、まだ自覚して勉強に取り組む年齢ではないからです。
本人が受験を希望していても、それは友達や親の言葉に影響されて、ムードでそう思っていることがほとんどです。
だから、合格すればそれはそれでいいのですが、不合格になったときに、それを自分の問題として受け止めることができません。
だから、不合格という経験が自分のプラスにならないのです。
第二に、公立中高一貫校の試験問題は、何度も言いますがガラパゴス化しているために、努力や実力に比例して合格するものではなく、合否が偶然に左右される面が大きくなっているからです。
努力のしようがあるものであれば、全力でがんばるということは、たとえそれば失敗に終わっても価値ある挑戦になります。
しかし、今の試験問題は、高倍率で、難問で、しかも問題数に比べて制限時間がかなり短いので、努力と成果の相関がきわめて低くなっているのです。
ところで、これまでは、志望校に合格するかどうかということがその後の人生を大きく変えるような感覚を多くの人が持っていました。
それは、中学生や高校生の時期は、まだ周囲の影響を受けやすいので、進学校に入ると、その進学校的な雰囲気で自然に勉強するようになるからです。
それは、学校の教育力というよりも、周囲の友達の教育力と言ってもいいものです。
そして、これまでは、学校以外に本格的に勉強をする場はほとんどありませんでしたから、ある学校に入ることは、その学校のレベルに合わせて勉強することにならざるを得なかったのです。
枝 6 / 節 8 /
ID 26577
作者コード:
枝 61 / 節 9 /
ID 26578
しかし、今は、ネットワークの利用によって、学校以外に勉強できる場が充実してきています。
本人にやる気があれば、学校に頼らずに勉強を進めていけるようになっているのです。
また、公立の中学、高校も、独自の改革を進めているところが多くなっています。
私立が優れているのは、受験生を集めることができるトップ校までで、そうでない私立校は、今後少子化の影響で財政的な余裕がなくなるという点で、公立よりも教育環境が不利になることが考えられます。
このように考えれば、近所の公立中学に進み、その後公立高校に進むということは、いい選択肢だとも言えます。
公立中高一貫校を受験するような生徒は、どの子も優れた実力を持っています。
だから、努力と成果の相関が低く、偶然の合否に左右される面の強い入試であまり消耗しないように、親は大きな目で余裕を持って受験に取り組んでいくとよいと思います。
枝 6 / 節 10 /
ID 26579
作者コード:
■
3.
小学1年生は勉強の仕方を確立する大事な時期――間違いは褒めて直すもの
枝 4 / 節 11 /
ID 26580
子供の勉強のスタイルは、小学校1、2年生のころに作られます。
そのころは、どういう勉強法でも差は出ませんから誰も何も問題に感じません。
しかし、学年が上がるにつれて、小学校低学年のときに作られた勉強スタイルが響いてきます。
真面目なお母さんによくある勉強のさせ方で、細かい間違いをすぐに注意してしまうということがあります。
子供が作文を書いているときに、まちがった書き方をするとすぐに注意してしまうのです。
その結果、子供はしっかりした正しい書き方を身につけるかというと、そうではありません。
すぐに親に頼り、親に聞くような子になっていくのです。
自分の力で書いて間違いを注意されるよりも、親に聞いてそのとおりに書いておけば心配は要りません。
親がつきっきりで作文を見てやらないと書けないという子は、意外とそういうところに原因があります。
そういう子は、学年が上がるとどうなるかというと、今度は逆にわからないことがあっても親に聞かない子になっていきます。
そして、音読の宿題なども、親から離れてやるようになります。
その結果、間違いがいつまでも残るような勉強をする子になってしまうのです。
では、間違いがあったらどうしたらいいかというと、それはその場では注意しないのです。
その代わり、次回に作文を書くときに、書く前の事前のアドバイスとして気をつけて書くところを話します。
それも、いくつも言わずにたったひとつだけに絞っておきます。
そうすれば、子供はそれを守って書くことができます。
そして、作文がそのとおりに書けたら、今度はたっぷり褒めてあげればいいのです。
間違いは注意して直すのではなく、褒めて直すものなのです。
枝 6 / 節 12 /
ID 26581
作者コード:
枝 61 / 節 13 /
ID 26582
■
4.
勘違いの勉強のさせ方――自分の力でやらせようとする
枝 4 / 節 14 /
ID 26583
先日、子供の勉強のさせ方についての面白い動画を見つけました。(家庭学習のFacebookグループでも紹介しましたが)
▽「勉強って楽しい」と思える子に育つ、とっておきの方法を教えます
https://www.youtube.com/watch?v=PHTU6M3Ut34
ここに描かれていることは、本当によくあります。
お母さん方が、よい勉強のさせ方だと思ってやっていることが、実は正反対の勘違いだったというケースが実に多いのです。
作文の勉強に関して言えば、その一つの極めてよくある勘違いが、子供に自分だけの力で書かせようとすることです。
例えば、わからない漢字があったら、子供に自分で辞書で調べさせるというようなやり方です。
親がその場で優しく教えてやれば済むことを、わざわざ面倒なやり方で子供に負担をかけるような勉強のさせ方をしてしまうのです。
この結果どうなるかというと、子供に実力がつくどころか、次第に面倒なことは親に聞かずに黙って済ませるというふうになってしまうのです。
ちなみに、自分で辞書を引くというのは、作文の勉強の中でやらずに、辞書を引く練習そのものとしてやって慣れておくことです。
もし、作文の中でやるとしたら、子供に辞書を引かせるよりも、親が自分が興味を持って辞書を引くという姿を見せることです。
親のそういう姿を見ていると、子供は自然に辞書を引こうと思うようになります。
勉強は、子供の力だけでやらせようと思わずに、少しでも困っているところが見えたら、親はすぐ手助けをしてあげることです。
しかし、こういうことは文章で書かれているだけでは実感としてわからないので、なかなか習慣を変えることは難しいようです。
そこで、今考えているのは、やはりオンラインの懇談会や面談を通して話をしていくということです。
勘違いの勉強のさせ方をしないためにも、親と先生のコミュニケーションをもっととっていくようにしたいと思っています。
なお、この動画を見つけたのは、小4の9月の作文課題「好きな勉強」の構想図を思考発表クラブ書いてもらうのに、参考になるものをyoutubeで探していたからです。
こういう動画を親子で見て話し合うと、家族でいろいろ面白い対話ができると思います。
枝 6 / 節 15 /
ID 26585
作者コード:
枝 9 / 節 16 /
ID 26585
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