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言葉の森新聞2024年7月2週号 通算第1810号 枝 0 / 節 1 / ID 印刷設定:左余白12 右余白8 上下余白8
  ■1.7月15日(月)は「休み宿題」
  ■2.【無料体験学習受付中】小学123年生のための作文クラス、基礎学力クラス
  ■3.受験生は、まず志望校の過去問を夏休み前に。過去問は、答えを見ながら解いてもよい。傾向を知れば、勉強の焦点がおのずから絞られる。一般的な学力をつけるのではなく、その学校に受かる学力を身につけることが大事
  ■4.勉強力の基本は読書力。読書力のある子は学年が上がるにつれて成績が上がる。
  ■5.読書感想文の宿題は無意味。それは、宿題として出すのではなく授業の中で指導するのが本筋。先生が指導できないから宿題として出しているだけ
  ■6.これからの教育は、オンライン少人数クラスのコミュニケーション性を生かした作文教育と創造発表教育
  ■7.国語の読解問題は、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばないこと。国語読解は、解き方のコツがわかれば、すぐに成績が上がる。ただしその前に、読む力をつけることが大事
  ■8.中学生からの作文が難しくなるのは、論理的な考え方が必要になるから。小学生までの作文は事実だけで書けるが、中学生、高校生の作文は、事実の背後にある論理が必要になる
 
言葉の森新聞
2024年7月2週号 通算第1810号

https://www.mori7.com/mori

森新聞
枝 1 / 節 2 / ID
1.7月15日(月)は「休み宿題」
枝 4 / 節 3 / ID 34956
 カレンダーに記載してあるとおり、7月15日(月)は「休み宿題」となります。
 作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」http://www.mori7.com/mine/ike.php
 作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。
枝 6 / 節 4 / ID 34957
作者コード:
2.【無料体験学習受付中】小学123年生のための作文クラス、基礎学力クラス 枝 4 / 節 5 / ID 34978
◆作文力発表力がこれからの学力

知識の詰め込みの学力の時代は、もう終わりました。大学入試の総合差選抜型入試が50%を超えたように、個性と思考力と作文力と発表力が問われる時代になっています。

◆小学生のうちに暗唱力をつける

基礎学力クラスでは、暗唱の授業があります。暗唱力をつけると、すべての勉強がうまく行くようになります。言葉の森の暗唱は、記憶力だけでなく、読解力、表現力もつける学習です。

◆読書紹介で読書力をつける

言葉の森のクラスでは、毎週全員の読書紹介があります。読書紹介によって本を読む習慣がつくとともに、みんなの前で発表する力がつきます。読書力と発表力が、これからの学力になるのです。

★無料体験学習受付 電話 045-353-9061平日7:00-17:00土日7:00-12:00
枝 6 / 節 6 / ID 34979
作者コード:
3.受験生は、まず志望校の過去問を夏休み前に。過去問は、答えを見ながら解いてもよい。傾向を知れば、勉強の焦点がおのずから絞られる。一般的な学力をつけるのではなく、その学校に受かる学力を身につけることが大事 枝 4 / 節 7 / ID 34958
 ●動画 https://youtu.be/yKZOGG9DnIo

 受験生のお母さんは、まず過去問を買ってあげてください。
 これが、受験勉強のスタートです。

 そして、生徒は、夏休み中に、自分が力を入れようと思う教科を集中して勉強するのです。
 勉強時間は、よく1日8時間と言われていますが、私は6時間でもいいと思います。
 朝2時間、午後2時間、夕方2時間です。

 受験の1年間は、どんなにがんばっても弊害はありません。
 早くから長時間やりすぎることが問題なので、1年間であれば、どんなにがんばってもいいのです。

 塾や予備校に通うと、能率が低下します。
 そこに通うことが勉強のように思ってしまうからです。

 しかし、勉強に対する自覚のない小学生は、自分だけで家庭で勉強するのは難しいと思います。
 中学生は、自分だけで勉強できる生徒とそうでない生徒が半々です。
 高校生は、自分だけで勉強ができると思います。


 過去問対策の必要性を伝える記事がありました。
====
東大合格者語る「過去問は後回し」超キケンな訳 受験や資格試験でも効率性を考えて勉強を
https://toyokeizai.net/articles/-/768083?utm_source=rss&utm_medium=http&utm_campaign=link_back

■基礎を固めてから過去問は遅い!
「どうせ今やっても点数が取れないのはわかっているから、しっかり基礎を固めてからやりたい」という人もいますが、これはタイパの面では悪手です。
……
最初に過去問を解いておけば、自分が今やっている勉強が本番の問題とどう関係しているのか、何のためにやっているのかがわかります。
====

 タイパというのは、タイムパフォーマンス、時間あたりの効果のことです。
 こんな略語使うなよと言いたいところですが(笑)、しかし内容はそのとおりです。

 初心者は、最初に「まず実力をつけてから」と思いがちです。
 目的は、受験に合格することなのに、一般的な実力をつけることが目的になってしまうのです。

 昔、数学の苦手な高校生がいました。
 その生徒が、何の勉強をしていたかというと、夏休み中図書館に通って、熱心に計算の練習から始めていたのです。
 同じようなことをしている人は多いと思います。

 まず過去問を解き、自分の実力がどの程度か知り、今後の対策を決めることが基本です。


 しかし、私はこのことを昔からずっと言っているのに、実行できる子はほとんどいませんでした。
 みんな、秋ごろになってから、力試しのつもりで過去問をやってみるのです。

 なぜかというと、塾や予備校も、過去問対策の重要性を言わないからです。
 その理由は、春から生徒が過去問に取り組むと、問題の傾向が多様なので講師が対応できないからです。

 だから、過去問対策は、家庭でやるのが基本です。

 こんな当たり前のことを、これまで何度も書いてきました。
 でも、最近やっと前述のような記事が出てきたので、これから少しずつ改善されるかと思います。

 過去問が基本ということを、保護者の方はよく覚えておいてください。
枝 6 / 節 8 / ID 34959
作者コード:
4.勉強力の基本は読書力。読書力のある子は学年が上がるにつれて成績が上がる。 枝 4 / 節 9 / ID 34960
 ●動画 https://youtu.be/qhtrEMrrLfg

 言葉の森の生徒は、読書をよくしている子が多いです。

 しかし、中に、読書が苦手な子もいます。

 読書量が少ないと、学年が上がるにつれて成績が低下します。

 参考になる記事があります。
====
「自分で勉強する子」の親がやっている意外なこと
https://diamond.jp/articles/-/346288

 自分で勉強できる子には「読書力」が身についています。活字に対する抵抗感が少なく、自主的な意欲で教科書や問題集に向き合うことができ、書かれている内容を読み解く力が育っています。だから人の助けを借りることなく、自学自習で学力を積み上げていくことができるのです。
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 算数数学も、小5以上になり課題が難しくなると、解法を理解するための読解力が必要になります。
 読解力がないと、算数数学の問題が解けなくなるのです。

 英語も同じです。
 説明文の英語になると、日本語の理解力がなければ内容を読み取ることができなくなります。
 ただ英語の文章が読めればいいのではないのです。


 小学校低学年の読書力は、音読でわかります。
 本をすらすら読める子は問題ありません。
 つっかえながら読む子は、読書の面白さがわかりません。

 ただし、読書力を見るために、子供に音読をさせたとき、もし子供がつっかえながらで読んでいたとしても、その音読を褒めるだけにすることが大事です。
 子供は褒められることによって進歩するからです。


 音読が普通にできる子の場合、必要なのは読書量を増やすことです。
 そのためには、面白い本を与えることです。

 ただし、子供が興味を持つからといって、おばけの本や殺人の本のような気持ち悪いものは避けることです。
 そういう本は、無明によって子供を引き付けているだけです。
 読んで心がすがすがしくなるような本で面白い本を与えることが大事です。

▽「どんな本を読むか。その前に読まない方がよさそうな本」
https://www.mori7.com/as/3312.html

 本がよく読める子については、説明文や意見文の本を読む方向に進めることが大事です。
 そのためには、図書館のノンフィクションコーナーで、その子の興味のありそうな説明文の本を見つけることです。
 アマゾンなどのネットショップでも、「ちくまプリマー新書」「岩波ジュニア新書」などで検索すると、中高生が読むのにふさわしい説明文の本が見つかります。

 しかし、子供の読書力がないうちに、難しい本を読ませようとすると、読書量が減ります。
 それは、かえってマイナスです。

 そのためには、複数の本を並行して読むようにすることです。
 付箋を貼って読んでいけば、何冊もの本を並行して読むことができます。

▽「付箋読書の仕方」
https://www.mori7.com/as/1367.html

 子供に読書をさせるために費やす費用は、学習のために必要な経費と考えて、倹約などを考えないことです。
 図書館で借りて、子供が面白いと言った本は、その本を実際に買ってあげることです。
 同じ本を手元に置いておけば、繰り返し読む機会があります。
 同じ本を繰り返し読むことが、子供の読書力の質を高めます。

 そのためには、家に、子供専用の本棚を作ってあげるといいと思います。


 kindleで読む方法もあります。
 kindleはどこでも読めます。
 また、日中でも夜中でも、歩きながらでも寝ながらでも読めるので便利です。
 しかし、本の内容を情報として読む感じなので、1冊を読み終えたという感じがあまり残りません。

 いい本は、リアルな本として購入しておくといいと思います。

 例えば、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」の単行本などは、本として家に置いておくのがいいと思います。
枝 6 / 節 10 / ID 34961
作者コード:
5.読書感想文の宿題は無意味。それは、宿題として出すのではなく授業の中で指導するのが本筋。先生が指導できないから宿題として出しているだけ 枝 4 / 節 11 / ID 34962
 ●動画 https://youtu.be/QzDd199tLqc

 私は、昨年の5月に、「読書感想文コンクールは、たぶん今年で終わる――ChatGPT時代の教育は、新しい形にならざるを得ない」という記事を書きました。
 https://www.mori7.com/as/4751.html
 しかし、その年も、やはり読書感想文の宿題を出すところがありました。
 また、依然として今年も読書感想文の宿題を出すところがあるようです。


 読書感想文の宿題が出たら、気の利いた子供は、ChatGPTで感想文を作って提出しておしまいです。

 すると、そのうち、そのChatGPTの作った感想文が入選作品になるでしょう。
 それで、混乱して本格的におしまいになるのです。
 どうして、こういうことがわからないのかと思います。


 読書感想文は、宿題として出すものではなく、授業の中で指導するものです。
 宿題としてではなく、授業として行うものなのです。

 なぜ、学校で読書感想文を宿題として出すかというと、国語の先生が、授業の中で指導することができないからです。


 言葉の森は、もう何十年も前に、たぶん日本で初めて読書感想文の夏期講習を行いました。
 そこで、何人もの子が、入選してしまったのです(笑)。

 だから、その後、読書感想文の指導は控えめにすることにしました。
 それでも、毎年、何人もの子がコンクールに入選しています。
 だから、指導の方法はあるのです。


 しかし、そのような宿題をこなすための勉強をしても意味がありません。
 子供は、ちゃんとした勉強をするべきで、宿題のために勉強するのではありません。


 言葉の森は、小3から感想文の指導をしています。
 本当は、感想文がしっかり書けるのは、考える力がついた小5になってからです。
 しかし、学校などで感想文の宿題が出されたときに困らないように、小3から感想文の指導をしているのです。


 夏休みの読書感想文の宿題が出たら、いつも書いている感想文の勉強のパターンで、1日400字を書けば、3日で1200字の感想文が書けます。

 しかし、本当は感想文を書くことで苦労して時間を費やすことよりも、夏休みは、自分の好きな本をたっぷり読んでおく方がいいのです。


 読書感想文の書き方については、次のカテゴリーの記事を見てください。
 https://www.mori7.com/beb_category.php?id=28
枝 6 / 節 12 / ID 34963
作者コード:
6.これからの教育は、オンライン少人数クラスのコミュニケーション性を生かした作文教育と創造発表教育 枝 4 / 節 13 / ID 34964
 ●動画 https://youtu.be/Daj1eLCBYyY

 勉強の目的は、どこかに合格するとか、成績を上げるとかではなく、将来日本を支える子供たちを育てることです。
 そのために、思考力、創造力、共感力を育てる教育を行っていくことです。

 もちろん、言葉の森で勉強している子供たちは成績が上がり、いろいろなところに合格しています。
「合格情報」
 しかし、それよりももっと先にあるものが大事なのです。
 それは、自分の個性を生かして社会に貢献することです。


 言葉の森は、最初は作文教室としてスタートしました。
 日本で初めて作文指導を始めた教室です。
 他のいろいろな作文通信講座などは、すべて言葉の森のものまねです(笑)。

 ただ、私は、作文を教えている中で、勉強面でのアドバイスが必要な子がいることもわかりました。
 例えば、国語の勉強は、難しい文章を繰り返し読み、読解問題の解き方を身につければすぐにできるようになるのですが、そういうことをせずに、国語の問題集だけを解いているような子が多かったのです。

 算数数学も同じです。
 1冊の問題集を完璧に仕上げればいいのに、いろいろなプリントを次々とやるような勉強の仕方をしている子が多かったのです。


 また、私は、作文と同じように重要な勉強として、個性的創造的な自由な勉強をする必要があると思っていました。

 今は、高校で探究学習などが行われるようになりましたが、それをもっと個人ベースで行う必要があると思っていたのです。


 2020年にコロナ禍があったことをきっかけに、作文以外の講座を大幅に増やしました。
 それが、今の国語読解、算数数学、英語、基礎学力、総合学力、創造発表、プログラミングなどのクラスです。

 そして、それらの講座の教え方の特徴として、先生が一方的に講義をするような形式ではなく、子供たちが自分で考え、発表し、質問や感想を述べ合うスタイルの教室にすることにしました。
 それが、今のオンラインクラスです。


 オンラインクラスの人数は4人から5人です。
 こういう少人数で、全員に発表の時間が取れることを生かして、毎週、読書紹介もすることにしました。
 この結果、毎日本を読む習慣が新たにできた子も多くなりました。

 読書記録のページを見ると、同じ学年なのに、かなりレベルの高い本を読んでいる子もいます。
https://www.mori7.com/teraon/ds.php (現在16,000件)
(学年のところをクリックすると、その学年の生徒の読んでいる本が表示されます。)

 この読書力が、学力の土台です。
 小学生は、本当は、勉強などは学校でやっていればいいだけで、あとは家庭で読書と対話に力を入れていくのがいいのです。

 読書力のある子は、受験などでいざ勉強を始めるようになるとすぐに成績が上がります。
 学力とは、結局日本語で思考する力だからです。


 現在の学校教育は、いろいろな面で行き詰まっています。

 第一は、集団一斉教育になっていることです。
 できる子も、できない子も、同じペースで退屈な勉強を聞かなければなりません。

 第二は、生徒を点数で評価し、競争で煽ることが教育の方法になっていることです。
 先生の仕事が、生徒に点数をつけて評価をするようなことになっているのです。

 第三は、答えのある知識を詰め込む勉強になっていることです。
 答えのある勉強は、基本だけができていればいいのですが、生徒に点数の差をつけるために、社会に出てからも必要のない知識を詰め込む勉強になっています。
 しかも、教える先生自身がそういうことを自覚していません。


 これからは、生成AIの時代です。
 先生のような職業は、もう必要なくなります。
 だから、授業のような勉強法も必要なくなります。

 では、教育において、何が必要になるかというと、基本的な学習は一応するとしても、それ以上に大事なのは、自分の個性を生かし、みんなの前で発表し、他の生徒とのコミュニケーションを楽しむという生きた勉強です。

 そのために必要なプラットフォームは、今の学校にはありません。
 オンラインで少人数の生徒が交流しながら勉強することが必要なのです。

 そして、勉強の内容は、知識の詰め込みの評価のような勉強ではなく、個性的、創造的なものである必要があります。
 そういう教育が、言葉の森の作文であり、創造発表であり、プログラミングであるのです。

 ただし、国語、算数数学、英語も、勉強の仕方を身につけておく必要があります。
 それぞれの講座とともに、それらをまとめてやる講座として、言葉の森では、基礎学力、総合学力、全科学力の講座も作っています。


 今の子供たちは、無意味な競争の環境に置かれています。
 それは、勉強だけでなく、音楽やスポーツや芸術の世界でも同じです。
 音楽やスポーツや芸術は、ただ楽しめばいいものを、順位をつけたり、賞を出したり、勝敗を競わせたりするものになっています。

 私は、個人的には、将来、オリンピックのようなものは、いずれなくなると思います。
 楽しむためのオリンピックならいいのですが、金メダルを競わせるようなオリンピックは、人類にはもう必要ありません。
 参加者全員に金メダルをあげればいいと思います。
 金メダルは高いから、月桂冠をあげるだけでもいいです。(お酒ではないです。)


 未来の日本の社会を担う子供たちには、知識の競争の教育ではなく個性と創造の教育が必要になります。


 これからの言葉の森の展望は、オンライン少人数クラスのプラットフォームを生かして、創造的な少人数のコミュニケーションのある教育を作っていくことです。
枝 6 / 節 14 / ID 34965
作者コード:
7.国語の読解問題は、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばないこと。国語読解は、解き方のコツがわかれば、すぐに成績が上がる。ただしその前に、読む力をつけることが大事 枝 4 / 節 15 / ID 34966
 国語の勉強で、読む力はあるのに成績が悪いという生徒がたまにいます。
 そういう生徒に共通しているのは、読書量もあるし、文章を読むのも好きだということです。
 だから、逆に、選択問題を選ぶときに、自分の読み方で選択してしまのです。

 国語の問題は、算数数学や英語の問題と同じように、一種のパズルだと考えることです。
 本当の学力は、そういうパズルを解く力ではありません。
 しかし、受験の国語、算数数学、英語は、そのパズルを解くコツが問われることがあるのです。


 ただし、読む力のある生徒の国語力はすぐに伸びます。

 私が教えていた中学生や高校生も、1時間か2時間、解き方の説明をしただけで、次の週から国語の成績が急上昇しました。
 それぐらい、解き方のコツは簡単なのです。

 ただし、その説明は、その生徒の解いた問題についての説明なので、一人ひとりにしかできません。
 一般的な説明では、わかった気がするだけで、実際にはわからないのです。

▽参考図書
「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」
 「小学生のための」と書いてありますが、これは高校生まで使えます。また、子供が読むものではなく、保護者が読むための本です。


 さて、国語読解の話を探していたら、東洋経済オンラインにいい記事があったので、よく読んでみたら、自分の記事でした(笑)。

====
国語の「読解が甘い子」が激変する具体的な方法
https://toyokeizai.net/articles/-/338023

「正解以外の選択肢がそれぞれどんな理由で不正解なのか」を論理的に理解することが大切です。
読解問題は、合っていそうなものを選ぶのではなく、間違っていないものを選ぶことが大事です。「こういうことを言っている」というのではなく、「こういうことは言っていない」というものを消していって、残ったものが正解です。
そのためには、すべての選択肢を読み取るための「読むスピード」が必要です。
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 しかし、本当に大事なのは、こういう解き方のコツを身につけることではなく、しっかりした本を読む力をつけることです。

 言葉の森の読書記録のページを見ると、中学生や高校生でも、かなり難しい本を読んでいる子がいます。

▽中1の読書記録
https://www.mori7.com/teraon/ds.php?gakunenn=%E4%B8%AD1

 目の前の成績を上げることよりも、こういうしっかりした本を読むことが大事なのです。
枝 6 / 節 16 / ID 34967
作者コード:
8.中学生からの作文が難しくなるのは、論理的な考え方が必要になるから。小学生までの作文は事実だけで書けるが、中学生、高校生の作文は、事実の背後にある論理が必要になる 枝 4 / 節 17 / ID 34968
 ●動画 https://youtu.be/ebSB9FAEKcM

 作文には、算数力が必要とする記事がありました。
 これは、そのとおりです。
====
作文は「理系だと苦手」「文系が得意」という大誤解
算数が得意な子は大概「作文もうまい」納得理由
https://toyokeizai.net/articles/-/766692

2つの条件p, qについて、命題「pならばq」が成り立つ時、pはqの十分条件、qはpの必要条件である。
具体例として、「冷奴」で考えてみましょう。目の前になにかの料理があります。もし、この料理が冷奴であれば、その料理は豆腐料理ですよね。
つまり、「冷奴?ならば?豆腐料理」が成り立ちます。
……
逆に、目の前の料理が冷奴かどうかを判別したいとします。このとき、その料理が冷奴なのか麻婆豆腐なのか味噌汁なのかはわかりませんが、少なくとも豆腐料理であることが必要です。このことから、「豆腐料理」であることは、「冷奴」であることの必要条件だとわかります。
====

 必要条件とか十分条件とかいう漢語で説明するからわかりにくいだけです(笑)
 A→B。「十分条件=それは必ずそう言える」「必要条件=それは必ずしもそうは言えない」と和語で考えればいいのです。


 しかし、こういう論理的な考え方ができない生徒が多いのです。

 小学生のときまで、事実中心の楽しい作文を書いていた子が、中学生の意見文の課題になると、急に書けなくなることがあります。

 「複数の理由を書く」という項目なのに、理由ではなく単なる実例を書いてしまう子が意外と多いのです。
 それは、実例を理由というレベルまでに高めるための考える力がないからです。

 例えば、「テストはよいか悪いか」というテーマの作文のときに、「私は・テストが嫌いです。この前……」と、実例を書いてしまうというようなことです。
 同じようなテーマで、「宿題はよいか悪いか」「人助けはよいか悪いか」「ポイ捨てはよいか悪いか」「クジラを食べるのはよいか悪いか」などがあります。
 そのときに、「私は、クジラを食べたことがありません」というような実例を書いてしまう子も多いのです。


 どんな意見には、正解はありません。
 どういう意見も、成り立ちます。

 しかし、その意見の裏付けになる理由が必要で、また、その理由の裏付けとなる実例が必要です。

 「意見←理由←実例」という関係です。

 理由を述べる際に、「好き」とか「嫌い」とかいう言葉は、論理になりません。


 ところで、話は変わりますが、女の子が愚痴をこぼしたとき、それ聞いている女の子は、その話に共感して対応します。
 だから、話がはずみます。

 ところが、女の子の愚痴を聞いた男の子は、原因や対策を考えるのです。
 それで、話がつまらなくなります(笑)。

 一般に、女の子がお喋りなのは、実例中心に話をしているからです。
 男の子も、実例中心の話をしますが、本当は実例の話には飽き飽きしていることが多いのです。


 ところで、また、話は変わりますが、ディベートという授業があります。
 私は、日本人には、ディベートは必要ないと思います。

 他人を論理で批判しても、なにも得るところはありません。
 それよりも、他人の意見に共感して、その共感と自分の考えをすり合わせるのが日本文化です。

 論理は必要です。
 しかし、その根底に、異なる意見に対する共感が必要なのです。
枝 6 / 節 18 / ID 34969
作者コード:
枝 6 / 節 19 / ID 34970
作者コード:
枝 6 / 節 20 / ID 34971
作者コード:
枝 6 / 節 21 / ID 34972
作者コード:
枝 6 / 節 22 / ID 34973
作者コード:
枝 6 / 節 23 / ID 34974
作者コード:
枝 6 / 節 24 / ID 34975
作者コード:
枝 6 / 節 25 / ID 34976
作者コード:
枝 9 / 節 26 / ID 34976
 
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