ログイン
ログアウト
登録
AI森リン「森リー」
送信中です。しばらくお待ちください...
AI森リン「森リー」
題名:
名前:
手紙というのはそうやさしいものではありません。年賀じょうの余白に万年筆でほんの一行、「灘からの例のが届いている。待っている」と書き添えたとしましょうか。このふぬけなはがきが、たちまちにして生き生きと血が通いだすのがわかりましょう。手紙の妙味の真骨頂は、一対一で認められるところにあります。 私は誕生日に風邪で学校を休んだ。何で誕生日なのに風邪をひかなくてはいけないのだろうと思った。その日は特にしんどい日だったらしく、起き上がると吐き気がした。懇談から帰ってきたお母さんに、 「これ、K君が机に置いてくれていたらしいよ」 と私に紙の切れ端を差し出してくれた。三センチくらいの紙の切れ端に、小さな字で誕生日おめでとうと書かれていて、恥ずかしいから小さくなったであろうその字は、Kくんの性格が良く表れていた。私の誕生日覚えてくれてたんだと嬉しくなって、思わずがばっと立ち上がったら、現実に引き戻すかのようにまた頭が痛くなった。後日K君にお礼を言った。 お母さんは年賀状が年々減っていくことを憂いていた。最近はLINEで簡単にあけましておめでとうスタンプが送れる。そのおかげで年々年賀状の数が減っていくのだ。宛名が印刷でなく手書き、年賀状の定型文だけでなく少しのメッセージがその人の字で書かれているとその字に人柄が出ているようで懐かしく思ったりその人のことを思い出すそうだ。家書万金に抵るということわざがある。家族からの手紙はとても貴重という意味だ。 これまでの話は全て手紙にまつわる話だったが、もちろんパソコンで打つのにもいいところがある。パソコンで打てば印刷すれば何枚だってコピー出来るから、沢山の人に手紙を送るのに便利だ。一方、手書きは、自分の字の個性が出るので、気持ちのこもった手紙になる。パソコンで打つのにはパソコンで打つ良さがあるし、手書きには手書きの良さがあるから、どちらもうまく使いこなすことが大切だと分かった。
山
年
月
週
生徒コード:
パスワード:
講師コード:
パスワード: