緊張したこと
   小6 なかすけ(nakasuke)  2025年2月1日

 「次に、代表の言葉です。中台仁亮さん、よろしくお願いします。」「はい!」緊張が走る。心臓の鼓動を強く感じる。僕は、始業式の代表の言葉を務めることになったのである。この日のために、練習を積み重ね、一生懸命に取り組んできた。準備も万全である。それでも緊張してしまう。朝礼台に向かって歩くたびに、頭が白くなっていく。(今更戻ることはできない。なぜ引き受けてしまったのだろう。それでも最後までやりとげなければ。拍手がうるさい。)などといろいろなことを考えていた。だが、先生に代表の言葉をやってみないかと聞かれたとき、とてもうれしかった。もちろん、「やります。」と答えた。選ばれたことは自分の自信につながった。選ばれたことは自分の自信に繋がった。自分で決めたことなのだからと、自分に言い聞かせ、朝礼台の階段を上っていった。

 緊張することは、決して悪いことではないと僕は思う。そして、緊張することのメリットがいくつかある。それは、目の前のことに対して意識を集中させやすくしたり、不安要素を危機管理能力に繋げることで、あらかじめ起こりうるミスや問題に気づきやすくなったり、集中力が高まったり、交感神経が優位に働き、動きや心理にスイッチが入ったり、筋肉を固くさせることで、普段よりも強い力を発揮することができるなどということがある。また、僕の母は昔、陸上部で、大会に出ることもあったのだが、「大会」ともなれば緊張するものであろう。しかし、母はそれどころか、「緊張」を楽しんでいるというのだ。僕は、そのことに驚き、緊張することのメリットを有効活用できるなんてすごいと思った。

 緊張には、一時的に能力を活性化させ、パフォーマンスを上げる効果があるが、かえって緊張状態が続いてしまうと、大きな場面で能力を十分に発揮できず、失敗することもあるという。そのため、緊張にはメリットがたくさんあるが、デメリットもあるのだ。確かによく、剣道の大会の前日から緊張してしまい、試合前になると、体が震えだしたり、動きにくかったりすることがある。そうなると、十分な力が発揮できず、考えている間に負けてしまう。そうならないために父は、緊張しても大丈夫なように、日々、練習を積み重ね、努力しているのだという。

 緊張には良い面と悪い面があるが、緊張をプラスにとらえるために、その場としっかりと向き合い、備えあれば憂いなしというように、どんなに緊張しても大丈夫なように、日々の努力の積み重ねが必要であることが分かった。そして、緊張を糧にこれからもどんな状況でも乗り越えていけるようにしていきたいと思う。「六年、中台仁亮。」読み終わり、拍手がおこった。何かがすっと抜けていくような感じがした。達成感がすごかった。