「理屈が大切である」という主張を、具体的な経験や経済理論を用いて論じることができました。特に、模擬試験での体験談やハリー・マルコウィッツの「現代ポートフォリオ理論」など、学習や投資の分野から具体的な例を挙げている点が印象的です。
まず、第一段落では「直感ではなく理屈が大切」という主張を明確に述べており、読者にテーマがしっかり伝わる構成になっています。日本語の特徴や俳句・和歌との関連性に触れながら、「言ひおほせないためには論理を犠牲にする」という芭蕉の言葉を引用して要約ができました。
次に、第二段落では模擬試験のエピソードを使い、「直感ではなく論理的に考えることが重要である」ことを実感として述べています。「試験の図は正確とは限らない」という指摘や、「論理の飛躍がないように、一つ一つ考えることが大切」という結論が明快で、読者が納得しやすい流れになっています。
第三段落では、投資理論を例に挙げ、「分析的アプローチの重要性」を示している点が非常に優れています。ハリー・マルコウィッツのポートフォリオ理論を取り上げ、直感的な投資判断よりも数値分析をもとにした戦略が有効であることを示すことで、「理屈の大切さ」を別の視点から補強しています。身近な例(試験)と専門的な例(投資)を組み合わせることで、論理の幅が広がり、説得力が増しています。
第四段落では、反対意見を取り上げながら、「一歩ずつ理屈をもとに進むことが重要である」と結論づけています。「論理的に考えすぎると冷淡になり、人間関係が悪化する可能性がある」「論理的思考には時間がかかる」といったデメリットを認めた上で、それでも「一歩ずつ考えていくことで壁を乗り越えられる」と結論づけているため、バランスの取れた主張になっています。ジョン・ワナメイカーの名言を引用することで、読者に印象を残しながら締めくくっているのも良い工夫です。
内容◎ 構成◎ 題材◎ 表現◎ 主題◎ 表記◎
■思考語彙 37個
驚くべき,と考える,ないため,と思う,いると,ないから,頼らざる,たので,ません,。だから,だからもちろん,一つ考える,を考える,いくと,なる可能,あるから,だと,、例えば,だ場合,。しかし,た場合,鑑みると,リスクに対して,感情によって, 確か,に考える,すると,に考える,に考える,起こるかも,。しかし,登れば,歩考える,ことによって,と考える,。だから,するべき,
■知識語彙 73種
三角形,中学,人間,他人,俳句,全体,冷淡,出題,分析,判断,前提,効率,反対,受験,可能,和歌,問題,回答,因子,地道,場合,大事,大切,女性,女流,妙手,安定,性格,悪化,感情,戦略,投資,持久,数値,文学,日常,日本語,時間,最適,期待,模擬,決定,物事,犠牲,現代,理屈,理論,用紙,直感,瞬時,短詩,確率,筋道,算数,結晶,結果,線分,芭蕉,言葉,言語,記憶,設計,試験,詩型,論理,踏破,逸脱,適当,重要,長編,関係,風土,飛躍,
■表現語彙 127種
あちこち,あまり,いくつ,こと,その他,それ,それぞれ,たち,ため,とき,なん,もと,もの,よう,ら,アプローチ,シンプル,ジョン,スリーブ,バツ,ポートフォリオ,リスク,リターン,一,一つ,三角形,中学,人,人間,他人,何,俳句,側,全体,冷淡,出題,分析,判断,前提,効率,化,反対,受験,可能,和歌,問題,回答,因子,図,地道,型,埒,場合,壁,大事,大切,女性,女流,妙手,安定,山,度,性,性格,悪化,感情,戦略,投資,持久,数値,文学,日常,日本語,時間,最適,期待,株,模擬,機,歩,比,気,決定,消しゴム,物事,犠牲,現代,理屈,理論,用紙,的,直感,瞬時,短詩,確か,確率,私,筋道,答え,算数,結晶,結果,線分,者,芭蕉,薄,言,言葉,言語,記憶,設計,試験,詩,詩型,論理,諸々,踏破,逸脱,適当,重要,長編,関係,際,頭,風土,飛躍,%,
■文化語彙 46種
あしらう,うなる,おる,かえりみる,かかる,きめる,しれる,すぎる,せる,できる,はかる,ひる,ほす,ほする,もちいる,られる,れる,わかる,上る,使う,出す,加える,受ける,向ける,得る,明く,書く,決める,潜む,生む,用いる,登る,立てる,考える,考え出す,興ざめる,行う,解く,認める,起こる,進む,選ぶ,鑑みる,限る,頼る,驚く,
思考の基盤
中1 あおらえ(aorae)
2025年3月2日
日本人が、たんぱくである代わりに持続力にかけているといわれるのも、生活感覚に左右されているところが少なくないのではあるまいか。こういう傾向が言語に影響しないはずがない。くどくどとのべるのは興ざめだとされる。そういう人たちが考え出した詩型が和歌であり俳句である。そして、その妙手たちに比較的女流が多かったことも、また驚くべきことだ。日本語全体に女性的性格が強いことは認めてよい。女性的言語が持久性の強い長編詩に結晶しないで短詩型文学を生んだのは、風土的因子によるものと考えられる。「言ひおほせて何かある」と芭蕉は言っている。「言ひおほせ」ないためには論理でもなんでも犠牲にしてかえりみない。私は直感ではなく理屈が大切だと思う。
直感ばかりに頼っていると安定した判断ができないからだ。試験の際、直感に頼らず理論的に解いていくことが大切だ。私が中学受験に向けて模擬試験を受けていたとき、ある三角形についての算数の問題が良くわからなかった。いくつかの線分比をもちいて答えを出すというそのような問題であったと薄ら薄ら記憶している。うんうんと頭をうならせても埒が明かないような気がしたので前提となる線分比を消しゴムのスリーブではかって適当に決めたのだが、試験の出題者側が回答をシンプルにする確率は低い。試験用紙にも、図は性格とは限りませんなどと書いてある。だからもちろんその適当にはかってきめた問題はバツになった。論理の飛躍がないよう、地道に、理屈を一つ一つ考えていくことは重要だ。
理屈を考えていくと、決定の結果が良いものになる可能性があるからだ。ハリー・マルコウィッツの「現代ポートフォリオ理論」では数値的な分析を用いて投資戦略を設計することは大事とされている。直感的アプローチだと、例えばA株80%、B株20%を選んだ場合効率的とは限らない。しかし、ポートフォリオ理論を使った場合、A株、B株にそれぞれ50%ずつ投資すると期待リターンは10%でリスクは13%ほどであり、その他諸々の数値を加えて鑑みるとリスクに対して効率的なリターンを得られていることがわかる。分析的アプローチをすることでリスクとリターンの関係を最適化することができる。よって直感や感情によって物事を決めるのではなく、論理的な筋道を立てながら物事を行うことは大切である。
確かに、論理的に考えすぎて他人にも冷淡にあしらうなどといったことをすると、人間関係が悪化することもある。また、論理的に考えるのは時間がかかり、論理的に考えることを大切にするあまり機を逸脱したといったことが起こるかもしれない。反対に、直感は瞬時に物事を決めることができる。しかし、「一度に一歩ずつ登ればどんなに高い山でも踏破できる」というジョン・ワナメイカーの言葉がある。日常のあちこちに潜む山、それが壁のようなものであったとしても理屈をもとに論理的に一つずつ、一歩一歩考え、進んでいくことによってついには上ることができると考えている。だから直感に従い、直感ばかり頼るのではなく、理屈を大切にするべきだ。