価値を見出す
   中3 あおらは(aoraha)  2025年4月1日

 私たちは一日にどのくらいの量のごみを出しているのか。全く出さない人も、多くのごみを出す人もいるだろう。私は、普段そんなに多く出す方ではないが大掃除などの時には張り切って多くのごみを出してしまう。ごみといっても一般的に言われる汚いものではなくブームが過ぎた筆箱、昔よく遊んでいたおもちゃなどだ。張り切って捨ててしまいあとから捨てなければよかったと後悔したこともある。そんなとき、テレビの特集で「ゴミアート」を見た。ゴミアートとは捨てられてしまったゴミで置物や、建造物を作る活動だ。このような発想から私は捨てられてしまうようなゴミをうまっく使っていけるような想像力豊かな生き方をしたい。

 第一の方法として物事を多角的に見てそのものに価値を見出したい。私は小学校六年生の総合の時間で町のミニチュア作りを行った。作る建物の視察に行き使う材料を決めて一から本物に近づけていく作業は集中力や手先の器用さを高めることができとても楽しかった。私はクラスメイト5,6人でスーパーマーケットを作っていた。組み立てを順調に行っていた私たちだったが、後半になり建物の外装をどのように再現するのかという問題が出てきた。プロのミニチュア作家はプリントアウトしたものを張り付けたり、粘土で作ったりしていたが私たちにそのような高度な技術はない。すると、隣の班で穴あけパンチで開けた穴の処分に困っていた。そこで私たちはそれを使って外装を作ることにした。スーパーマーケットの外装は水玉だったので穴あけパンチの穴がとてもぴったりだったのだ。その発想で私たちはスーパーマーケットのミニチュアを完成することができた。少しの発想で捨てられるはずだったゴミが一瞬にして外装の一部となった。ゴミを見たとき少し考えてできそうなものから始めてみることも想像力を動かす第一歩なのかもしれない。

 また、第二の方法として想像力を養うためにインターネットの普及によって自分が「興味のあるものしか見ない」という社会の現状を変えることだ。様々のもの、人の目線で考えたり、交流することは想像力を育むことに必要なことだと思う。想像力といって私が一番に思い浮かべるのはアインシュタインである。アインシュタインは生涯で物理学の基本を覆し、量子力学や宇宙論などの現代物理学の基礎を築いた。そんなアインシュタインは幼少期から数学と科学に高い関心を持っていた。また、大人になると人類愛や、平和活動にも関心を持ちそれらの活動にも力を注いだ。アインシュタインが成功することができた理由として私は想像力があったからだと思う。先ほども述べたように想像力は他者との交流でも育むことができる。平和活動に力を注いでいたアインシュタインは性格も価値観も異なる人の話を聞く機会が多かったのではないか。研究にももちろん息詰まることがある。そのような時、他者との交流で得た想像力や、幼少期時代から培ってきた知識で多角的に分析したり、方法を変えて着実に真実へ近づいていたのではないか。他者との交流が及ぼす影響は今や人類の生活を支えているといっても過言ではないだろう。

 確かに、しっかり現実を見据えて動くことも大切である。しかし「想像力が世界を支配する」というアインシュタインの名言がある。また、創造性と想像力が新しいアイデアや発見を生み出し世界を変革するとも述べている。なので、私は一見使い道がなさそうなゴミにも驚くような使い方を見つけられるような想像力豊かな生き方をしたいと思う。