新しい出会いを探して
小5 あけのの(akenono)
2025年4月1日
「最後に、ありがとうだけでも言いたかったのに。」
知らぬ間に去ってしまった先生へ、何も言えなかったことを悔しく思い、だんだん悲しくなっていく。1年生の担任の先生が、終業式での発表もなく去って行ってしまったのだ。その先生は、優しく、怒ると鬼の様に怖くなるような先生で、皆が大好きな人気のある先生だった。
その先生は町田先生と言って、とても絵が上手だった。朝教室に入って黒板を見ると、何かの絵が描いてあった。何の絵だろうと楽しみに、楽しく学校に行く事が出来た。コロナ禍で終業式がオンラインになり、いつもより早く終わったのだが、1年目だった私はそんなことを知らなかったので、違和感も感じずに誰やめないのだと思って2年生になった。先生がお辞めになったことを知ったのは、始業式の時だった。オンラインだったので、画面に映っていない先生が辞めてしまった先生だということに気付き、まさかと思った。しかし、始業式でお辞めになった先生方を発表した。その中に、町田先生の名前が入っていた。2年生の時のクラスにも、1年生の時に同じクラスだった子はたくさんいたので、教室が悲しくどんよりとした空気に包まれた。まるで、遠足が中止になった時の様だった。
お母さんは、小、中学校のうちに3回引っ越しをしたそうだ。そのたびに学校も変わるので、お友達とも別れなければいけなく、それがとてもつらかったそうだ。特に、初めて引っ越しをしたときは、友達と別れる時の感覚や、その悲しさに慣れていなかったので、一番つらかったと話していた。その時の友達とお母さんは、おとなしく、穏やかな性格だったそうだ。しかし、引っ越しをするたびにお母さんは自分を変えていき、最後は比較的明るい性格になったそうだ。お母さんは、このことを脱皮をしているようだと話していた。また、わかれるのはとてもつらいが、2回目くらいからはまた新しい出会いがあると思って少し楽に分かれる事が出来たそうだ。私は引っ越しをして誰かと別れたという事はないので、そのつらさがどれほどのものなのかははっきりとわからないが、今の友達と離れるのはとてもつらいことだと思う。また、私は自分の家が大好きなので、そこから離れるというのも辛いと思い、それを乗り換えてポジティブにとらえるお母さんはすごいなと思った。
別れには、知らずに別れるものや、お互いわかってわかれること、また別れた後でも会えるものなどたくさんあるという事が分かった。また、別れの後には素敵な出会いが待っていることも分かった。私の学校は毎年クラス替えがある。誰と同じクラスになるのか、今の仲が良い子と同じクラスになれるのかはわからないが、もし分かれてしまってももっと素敵な出会いを探したいと思う。