別れについて深く考えることができていますね。新しい項目もしっかりとできています!
【総評】
この作文は、友達との別れをテーマに、自分の体験と思いを素直に表現した、とても心に残る作品です。友達が引っ越すと聞いたときの気持ち、実際に遊んだ日や別れのシーンの描写がとても具体的で、読み手も同じ気持ちになってしまうような力があります。書き出しの会話から心を引きつけられ、結びでは「わかった」という言葉を使って気づきをしっかりとまとめています。構成もしっかりしていて、小学五年生として非常に完成度の高い作文です。
【各段落の講評】
◆第1段落:「書き出しを工夫する」「会話を使う」
「私、アメリカに引っ越すかもしれない。」というセリフから始まり、「えっ。」と驚くリアクションがとても自然で、読む人の心をすぐにつかむ工夫ができています。ここだけで関係性やそのときの驚きがよく伝わります。
◆第2段落:「自分らしい体験実例を入れる」「情景描写」
引っ越す前日の思い出がとても丁寧に描かれていて、カレーや遊んだこと、時間の感じ方など、細かいところまでしっかり表現されています。「一日がまるで一時間のように感じた」という比喩表現も良くできていて、気持ちの動きが伝わります。ダジャレも入ったね!
◆第3段落:「前の話(家族の話)で話題を広げる」「つながりのある体験例を入れる」
お父さんの留学の話を紹介することで、自分の体験と結びつけ、話に深みが出ています。「胴上げ」「パーティー」「また会いましょう」などの描写が良いですね。
◆第4段落:「わかったことでまとめる」「たとえを使う」
「心にぽっかり大きな穴があいたような気持ち」というたとえがとてもわかりやすく、気持ちの整理ができているのが伝わります。自分の中で「なぜ悲しいのか」を考えて、答えを出しているところがすばらしいです。
◆第5段落:「わかったことでしめくくる」
「たくさん遊んでたくさん喧嘩もしたが、別れたあとは、すべてがいい思い出として心に残るということがわかった。」というまとめ方は、最初の思い出の描写と呼応しており、気持ちの成長が感じられます。
【この作文で特に優れていた点】
書き出しを工夫する(会話を使って読み手の興味をひく)
自分らしい体験実例を入れる(引っ越し前の遊びの話)
前の話・家族の話で話題を広げる(父の留学の思い出)
たとえを入れる(心にぽっかり穴があく)
わかったことでまとめる(別れが良い思い出になることに気づいた)
【考えを深めるための質問】
さきちゃんとは離れてしまったけれど、また会える日がきたとしたら、次はどんな思い出を作りたいと思いますか? そして、その日のために今、自分にできることはあると思いますか?
■思考語彙 13個
、考える,。なぜ,からこそ,すると,たから,たので,だろう,と思う,なるから,に思う,ましょう,会おう,引っ越すかも,
■知識語彙 19種
一緒,人間,休憩,前日,友達,合流,喧嘩,大学,存分,年生,日本,時間,最後,月日,本当,特別,留学,疑問,笑顔,
■表現語彙 75種
あと,お互い,お昼,こと,これ,さき,すべて,そう,その後,それ,たくさん,たま,ちゃん,ともだち,はじめ,まま,みんな,よう,アイスクリーム,アメリカ,カレー,ニュー,ニューヨーク,パーティー,プール,ライフ,一,一緒,三,事,二,人,人間,他,仲,休憩,何,前,前日,友達,合流,味,喧嘩,四,声,外,大学,存分,家,州,帰り道,年,年生,度,心,思い出,日,日本,時,時間,最後,月日,本当,気持ち,涙,父,特別,留学,疑問,私,穴,笑顔,習い事,胴上げ,関わり,
■文化語彙 30種
、考える,あく,くれる,しまう,しれる,すぎる,と思う,に思う,られる,れる,わかる,会う,作る,別れる,堪える,帰る,引っ越す,忘れる,感じる,戻る,楽しむ,残る,泣く,経つ,聞く,落ち込む,行う,遊ぶ,開く,食べる,
また会おうさきちゃん
小5 ゆい(akakiyu)
2025年4月1日
また会おうさきちゃん
「私、アメリカに引っ越すかもしれない。」
三年生のはじめ、プールの習い事の時、休憩時間に、仲の良い友達からそう言われた。
「えっ。」
私は、少し大きな声で言ってしまったほどだ。
それから月日が経ち、四年生のはじめ、本当にアメリカのニューヨーク州に引っ越してしまった。私はそれまで、ニューヨークに行かないと思っていたので、とても落ち込んだ。だが、友達が引っ越す二日前に、一緒に遊んだことは忘れられないだろう。あの日、友達が私の家に来て、一緒に遊んだことだ。お昼には、一緒にカレーを食べた。もうすぐ引っ越す友達と食べるカレーは少し特別な味がした。その後は、他のともだちとも合流し、みんなで一緒に外で遊んだ。あっという間に時間がすぎ、一日がまるで、一時間のように感じた。プールの習い事を一緒にし、お互いの家にも何度も行っている。喧嘩もたまにしていたけれど、これが本当の友達だと思う。私はニューヨークでのニューライフを存分に楽しんでほしい。
アメリカ人の父は大学の時、日本に一年留学し、友達をたくさん作ったそうだ。一年経って、アメリカに戻る時みんながパーティーを開いてくれたと言っていた。父の友達みんなは、父の事を胴上げした。そして、
「また会いましょう。」
と、笑顔で別れたそうだ。私も、引っ越す友達と、一緒にアイスクリームを食べた思い出がある。引っ越す前日、他の友達と私の友達さきちゃんと一緒にアイスクリームを食べた。私は、最後さきちゃんと何度も
「また会おうね。バイバーイ。」
とお互い言っていた。帰り道、私は少し泣きそうになった。涙をぐっと堪えたまま私は家に帰った。そこで、私は疑問に思った。なぜ人間は、別れる時に悲しくなるのだろうか。私は、考えてみた。すると、「心にぽっかり大きな穴があいたような気持ちになるから」ではないだろうか。私は、さきちゃんともとても関わりがあって、とても仲がいい友達だったからこそ、アメリカに引っ越すことを聞いて心にぽっかり大きな穴があいたような気持ちになったから、悲しくなったのだと思う。
たくさん遊んでたくさん喧嘩もしたが、別れたあとは、すべてがいい思い出として心に残るということがわかった。