日本は世界でも例を見ないほど自由な国です。しかし、日本のジャーナリズムは、この恵まれた情報を活用していません。それどころか、商業主義に流されて売れそうな記事を書くために、どこも同じようなことを記事にし、いつも同じようなワンパターンな批判が目立ちます。ジャーナリズムが使命を自覚するためにはどうしたらいいのでしょうか。
　第一は、私たち受け手の側が、情報に流されないということです。テレビから流されてくる情報をただ受身に眺めているだけでは、ジャーナリズムの自覚を促すことはできません。
　第二には、私たち自身が情報を発信することです。情報を発信することで、情報の真偽についてより敏感になることができます。
　確かに、資本主義社会では、売上や利益は、そのサービスが支持されているかどうかのひとつのバロメーターです。利益の出ない会社は、存在する意義がないのだと言ってもよいでしょう。しかし、その利益と同じぐらいに大事なのが、真実を追求するというジャーナリズムの使命なのです。