授業の渚 ya-05-2


↑スタート/ストップ音声オン/オフ↑
 ヤマブキ5月2週の課題の説明です。

 今回はシンプルライフの良さについての話です。
 全体の構成ですが、第一段落に、この長文全体の要約を書きます。
 第二段落の一つ目の意見としては、便利で快適な生活のよい面を書きます。
 そして、第三段落には、二つ目の意見としてシンプルライフのよい面を書きます。
 第四段落は、総合化してまとめていきます。

(1)
 第一段落の要約は、150〜300字ぐらいでまとめてみましょう。
 筆者は、本当に必要でないものをどんどん削ぎ落とした素朴な生活の方が人間らしく自然と調和していると言っています。確かに、私たちがあたりまえのように使っているさまざまな文明の利器は、本当はなくても足りるものですね。現代に生きる私たちは、良寛みたいな徹底したシンプル・ライフのまねはできませんが、一度立ち止まって、便利になりすぎた生活を考え直すことはできます。そうすると、自分たちがいかに文明の提供する便利や快適の誘惑によって余計なものを多くもたされているか、また、それによって、生そのものが見えなくなっているかに気づくというわけです。

(2)
 次に第二段落は、便利で快適な生活のよい面について。
 科学の発達によって、私たちの生活は快適で便利なものになりました。暑いなあと思ったら、エアコンのリモコンボタンを押せばすぐに北極にいるかのように涼しくなります。ちょっとそこまで買い物に行くのも車を使えば楽チン。家にいながら、世界中の情報を集めることだってできます。心地良い音楽を聴いたり、ダイエットだって簡単にできちゃいます。科学の発達によって便利になったこと、快適になったことは、ほかにもたくさんありますね。科学の発達が人類の幸福に貢献していることは確かでしょう。

(3)
 さて、第三段落は、シンプル・ライフのよい面について。
 科学の発達によって、私たちの生活は本当に便利になりましたが、ただ便利ならよいと割り切ってよいものなのでしょうか。暑い夏、クーラーの効いた部屋にこもっていたり、楽だからと、エスカレーターやエレベーターばかりを利用したり、歩いて行かれる距離でもすぐに車を使ってしまったり……。こんな生活が体にいいわけはありません。クーラーの風より自然の風の方が心地良く感じるでしょう? 道端を歩いているとき、車に乗っていては気づかない、うれしい発見をすることだってありますよね。文明の利器に頼らないシンプル・ライフには新しい発見がたくさんありそうです。人間は自然の一部。だからこそ、自然と触れ合えるシンプル・ライフこそが本来の人間の生き方と言っても過言ではないかもしれません。

(4)
 最後は総合化でまとめます。
 便利で快適な生活も捨てがたいけれど、それによって生まれる弊害もあります。科学文明に頼り切ってしまうのも問題。科学の発達による恩恵に背を向けて、原始人のような生活をするのも問題。
 科学の発達によってもたらされた快適な生活にも、文明の利器に頼らないシンプル・ライフにもそれぞれよさがあります。でも、本当に大事なことは、自分自身の生き方のスタイルを模索しながら、そのときどきで自分が本当に満足できる生活を追求していくことではないでしょうか。

(5)
 最後におまけ。良寛が住んでいた草庵ってどんなものかわかりますか?
 これが良寛が暮らした草庵です。たまには、こんな草庵にこもって、テレビもラジオもパソコンも携帯もない生活をしてみたいですね。ね? そう思うでしょう?