授業の渚 hu-11-2


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 Hi!Billyです。

 今週のフジの課題は、「私たちは長い間」の感想文です。

これは、「木」に関する長文でしたね。どうかな? ポイントはつかめたかな?

では、第1段落から、話していこう。最初に要約です。

ぼくが、大事だと思ったのは次の部分だよ。

 私たちは長い間木綿と木の中で暮らしてきたが、明治以降、それを捨て、人工材料をおいかけてきた。しかし、たとえば、木は

切られたときに第一の生を断つが、建築用材として使われると再び第二の生が始まり、その後何百年も生き続ける力を持っている。

ヒノキは、切られてから二、三百年の間は、強さや剛性がじわじわと増して二、三割も上昇し、その時期を過ぎて後、ゆるやかに

下降する。バイオリンも、古くなるほど音がさえる。つまり、用材の剛性が増すとともに、音色がよくなるのである。また、木は

生育した土地で使われたとき、いちばんしっくりとして長持ちする。私たちは機械文明の恩恵の中で、工学的な考え方に信頼をお

くあまり、数量的に証明できるものにのみ真理があり、それだけが正しいと信じすぎた。だが、自然が作ったものは、コンピュー

ターでは解明できない側面を持っている。

 このあたりを使って要約をまとめてみるといいね。字数の目安は250字だよ。いろいろ入れすぎて、長くなりがちだから気をつけてね。

 第2段落、第3段落には、似た話を入れていこう。昔の話や、自分の身の回りのことを思い出して、「木に関する話」や「自然

のものと人工のものの対比」などを盛り込んでいけるといいね。たとえば、「生花と造花」、「自然の風とクーラーの風」、「ろ

うそくやランプ」、「キャンプファイアーの炎と蛍光燈の光」、「手書き文字とワープロ文字」など、これらのものに対する君自

身の感じ方を書いてみよう。

 2つめの似た話には、おうちの方やお友だちから聞いた話が入るといいね。他の人と君の感じ方の違いなどがあったらそれもお

もしろいね。 「使えば使うほど味が出てくるもの」があったら、そんな話もぴったりだね。

 第4段落は、まとめだ。

「人間にとって」という言葉を使って、一般化の主題、だったね。「人間にとって人工のものは手軽で便利だが、自然のものの良

さも見直していくべきだ」「人間にとって、本当に大事なものは、便利さや見栄えを追求した人工のものではなく、使うごとに味

わい深くなる自然のつくったものであると思う」「科学文明にたよりすぎた現代人は、一度、昔からある自然の素材に囲まれた暮

らしにもどるほうがよい」こんな感じかな。

 使えそうなことわざとして、

灯台もと暗し(身近なものに意外に大きな意味がかくされているということで)
 
郷に入りては郷に従え(それぞれの土地にあった木材を生かして使うことが大切だ)

亀の甲より年の功(人間にとって大切なことは年劫を経ることだ。長年の経験は尊(とうと)いものである。)

大木は風に折られる、柳に雪折れなし(人工のものを大木に、自然のものを柳にたとえて)

 などが使えそうだね。


 君の力作を楽しみにしているよ!

 では、今週も元気にLet’s GO! 

 
    参考 「森は生きている」富山和子 著   講談社 青い鳥文庫