授業の渚 ya-06-3


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ヤ 6.3週 ●「科学における発想と論理」(感)

 第一段落は、要約。
 第二段落は、発想の大切さ。「発想は大切だ。なぜなら、多くの発明や発見は偶然の発想によって生まれているからだ。私にも、似た経験がある。数学の図形問題を解いているとき、『ここに補助線を引いたらどうなるだろう』とひらめいて、すぐに解き方がわかったということがある。」
 第三段落は、論理の大切さ。「しかし、論理も大切だ。なぜなら、論理的な裏づけがないと、ほかの人を説得することはできないからだ。政治の方針や企業の経営方針など、ほかの人の理解を得る必要があることについては、発想だけでものごとを進めることはできない。日露戦争の日本海海戦のとき、ロシアのバルチック艦隊が、日本海を通るか、太平洋を回って津軽海峡を抜けるかが、日本の命運を左右する大きな問題だった。作戦の責任者である秋山中将の脳裏にある日突然、対馬海峡を二列に並んで北上するバルチック艦隊のイメージが浮かんだ。秋山中将は、この発想に確信を持ち、裏づけとなるデータを集めた。ここで、秋山中将が自分の発想を論理的に説明できず、もし他の人の意見の方が説得力を持っていたとしたら、その後の展開はどうなったかわからない」。
 第四段落は、総合化のまとめ。「このように、発想も論理もともに大切だが、大事なことは、発想か論理かという問題ではない。発想を説明するために論理が必要で、逆にデータや論理の蓄積の上に更に発展した発想が生まれる、という相互に助け合う関係にあるのではないか」。又は、「発想か論理かという方法が問題なのではなく、何のためにそのことを考えるのかという目的が大切である。長文の筆者もハバチの研究をしたいという情熱があったからこそ、発想と論理を組み合わせることができた」。