授業の渚 ma-06-4


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マ 森リンの点数アップ「話題を広げて書く」

 森リンの得点を上げるコツは、話題を豊富に書くということです。
 中学生の場合は、身近な説明文や身近な意見文を書くことが課題になっていますから、説明や意見の裏づけになる実例をいろいろなところから探してくる必要があります。このとき、複数の実例のそれぞれが違う分野から探してあれば、話題が自然に豊富になります。
 例えば、「私の家族」という題名で書く場合、結びの一般化は、「家族とは、人間にとって……である」という形になりますから、その主題に応じて、途中の実例を探していくことになります。「私の家族」ですから、自分自身の家族の話を書くのは当然です。しかし、大事なことは主題に合わせて書くということですから、途中で、私自身の家族以外の話も当然出てきます。そこに、友達の家族の話を書くこともできますし、本を読んで知っている伝記上の人物の家族の話を書くこともできます。又は、ニュースなどで報じられた最近の家族についての問題などを話題として書くこともできます。
 話題の広げ方は、大きく言うと、個人的なことと社会的なことの両方を書くということになります。自分の話を書きつつ、社会にも目を向けて書くというように心がけていきましょう。
 これは、意見文の場合、更にはっきりしてきます。例えば、「テストはよいか悪いか」というような身近な意見文を書く場合、まず自分自身の体験が実例として書けます。テストがあるので目標ができてがんばったということも実例ですし、テストがあるために目先のテストの点数だけにとらわれてしまし、肝心の自分の成長という目標を忘れがちだったということも実例です。
 しかし、大事なのは、こういう体験実例のあとに、できるだけ社会的な実例も入れていくということです。例えば、全国学力テストが是か非かというような時事的な話題を知っていれば、その話を社会実例として書いていきます。
 一般に、体験実例を書くのが得意なのは女性に多く、社会実例を書くのが得意なのは男性に多い、という傾向があることはあります。
 なぜかというと、男性は、自分の体験を話すことにあまり興味を持っていないからです。そのため、体験実例は、わざわざ考えないと出てこないということがあります。しかし、いったん思い出せばその体験実例はいつでもどこでも使えるようになりますから、できるだけ自分の生身の体験を思い出すように努力していきましょう。
 反対に、女性は、自分の体験を話すことは得意ですが、社会の話題にはあまり興味を持たない傾向があります。しかし、これも努力して社会的な話題を入れるようにすると、一度使った社会実例は、やはりいつでもどこでも応用できる実例になります。
 自分の得意な話題だけで書くのではなく、自分の話題の範囲を広げていくことで、さまざまな話題を組み合わせるように書いていきましょう。