授業の渚 ya-06-4


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ヤ 森リンの点数アップ「多様な言葉を使う」

 森リンに表示される作文の得点で、最も重要なのは、素材語彙が豊富であるかどうかということです。
 素材語彙とは、その文章の中で使われているユニークな言葉のことで、主に、名詞・動詞などです。
 ユニークでない言葉とは、平凡な言葉のことで、主に、助詞・助動詞・接続語などです。
 例えば、桃太郎の話をもとに考えてみましょう。
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 昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。そこは緑の山と青い川に囲まれた美しい村でしたが、同時にとても貧しい村でした。毎年のように鬼が作物を取っていくので、いつまでも貧しさから抜け出せなかったのです。
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 ここで、A「貧しい村でした」という言葉とB「いつまでも貧しさから抜け出せなかったのです」という、二つの似た言い方が出てきます。
 もし、これを、A「貧しい村でした」B「いつまでも貧しい村のままでした」と書いても、意味は同じです。
 しかし、使われている言葉の種類は大きく違ってきます。どう書いても伝わる内容は同じです。しかし、多様な言葉で伝えられた方が、読み手は快感を感じます。
 これは、料理と似ています。同じ麺類を食べるのでも、毎日ラーメンが出てくるよりも、たまには焼きそばが出てくる方がうれしいということです。カレーライスとライスカレーは同じものですが、たとえ同じものであっても、盛り付け方によって変化を出すことができれば、その方がおいしく食べられます。
 では、この語彙の種類を増やすためには、どうしたらいいのでしょう。
 第一に、多様な語彙を使うように心がけることです。
 しかし、それだけでは、多様な語彙が出てくるとはかぎりません。表現できるものは、自分の中にあるものだけですから、自分自身が多様な言葉を知っていないと、それを表現することはできません。
 そこで大事なのが、第二に、読書をたくさんすることと、長文を何度も読むことです。
 上手な作文を書くというのは、料理で言えば、おいしく食べてもらうように味付けや盛り付けを工夫するということです。語彙の種類を増やして、栄養のある、おいしい作文を書いていきましょう。