子育ては試行錯誤ですが

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書いた人はnaneさん 2002/09/20 08:39:20

コメント先: 言葉の森新聞の記事が楽しみ( (森川林 さん) 2002/09/20 08:39:20:

 子育ては、だれにとっても試行錯誤の積み重ねです。一般に、「子育て=情熱+経験」という式が成り立つようで、最初の子は、情熱たっぷりに育てますが親の経験不足のためにかなり無理な育て方をしてしまう面があります。二番目の子は、最初の子で経験を積んでいるので余裕をもって子育てができますがその分一回目のような情熱が薄れ、読み聞かせなども最初の子ほど熱心にはやらないことが多いようです。(うちの場合です。^^;)

 上手な子育てのルールのようなものはたぶんあるのだと思いますが、このあたりの研究はまだ遅れています。人間の成長は逆説的なもので、いい育て方をして軟弱になる子もいますし、悪い育て方をしてそれをバネに成長する子もいます。しかし、一般的な傾向として次のようなことは言えるのではないかと思います。

 人間でも動植物でも成長の過程で必要なことは似ています。なるべく周囲の環境や生活のパターンを変化させないということです。毎日同じ時刻に餌をやり水をやり世話をするという育て方をすると生き物は順調に成長します。飼い主の気分によって世話をしたりしなかったりという育て方をしていると安定した成長ができません。子育ての場合も、親の気分や思いつきで勉強の時間を増やしたり減らしたり新しいことを始めたりすぐやめたりというやり方をしていると、子供は不安定になります。大人の場合は、もう成長が済んでいるので、気分が乗ったら夜中まで熱中して、休みの日は昼まで寝て、急に新しいことを始めたり、飽きてすぐやめたりという生活をしても問題はありません。むしろ、その方が自分の感情に自然な生き方だとも言えます。しかし、子供の場合は、平日も休日もできるだけ同じようなペースで起きたり寝たり食事をしたり勉強をしたりする方が成長にプラスに働きます。

 親の行動にムラが多いと、子供が高学年になるにつれてだんだん親の言うことを聞かなくなる傾向が出てきます。低学年のときは、子供は親の言うことを聞くしかないので、親の行動にムラがあっても素直に従います。しかし、高学年になると、そういうムラのある行動を見て親の言うことに次第に権威を感じなくなってくるようです。人間はもともとムラのある動物ですが、少なくとも子育てに関してはそのムラを表面に出さないようにしていく必要があります。

 ムラを表面に出さないために、いちばん要となる場所は機嫌です。子供が親に期待していることは、親がいつもニコニコ明るくしていることです。これから梅雨で、朝から暗い雨が降り、洗濯物がかわかない日が続くと思いますが、そういうときにも率先して、「さあ、今日も元気にがんばろう」と太陽の代わりを演じることができるお母さんがいると(お父さんでもいいですが)、家の中全体が明るくなってきます。毎日同じように明るい家庭を維持するというのが、子育てのために必要な最初の環境になると思います。


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