小学校低中学年の感想文指導

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書いた人はnaneさん 99/10/16 13:57:52

 小学校低中学年の生徒にとって、感想文の勉強はすごく難しく感じるのが普通です。ですから、家庭では「この勉強はむずかしいのだからうまく書けなくて当然」というようにおおらかに見てあげてください。
 教室での様子を見ていると、力のある子で、しかも家で似た話をよく準備してきた子でも、学年の百倍(小2なら200字、小3なら300字)を書くのがやっとというのが普通です。苦手な子や初めて感想文の練習をする子の場合は、全然書き出せないということも少なくありません。
 感想文のような難しい課題を勉強する場合、指導はできるだけ単純に形だけに限定して教える必要があります。例えば、小学1〜3年生では、次のような言葉(「 」で囲んだ部分)が入っていて、学年の百倍(小1なら100字、小2なら200字、小3なら300字)まで書ければよいということで、子供が「できそうだ」と思えるような範囲でアドバイスをしていきます。
 小学1〜3年生の場合
 わたしがこの話を読んで「いちばん」ふしぎだったのは……。
 わたしにも「にた話」があります。それは……。(「にた話」が見つからない場合は書けなくてもよい)
 「もし」わたしが……「だったら」……。
 わたしはこの話を読んで……と「思いました」。
 これだけでも、すぐに100字ぐらいは書けてしまいます。このほかに「どうしてかというと」「まるで……よう」「たぶん」「これから」などの言葉を入れれば、200字ぐらいまではだれでも書けます。しかし、始めはあまりよくばりません。
 苦手な子供や初めて感想文を書く子供には、できるだけ短い言葉で説明していくことが必要です。「『いちばん』と『もしだったら』と『思いました』という言葉を入れて5行まで書いてごらん」というようなアドバイスです。これをもし長くくわしく説明してしまうと、子供はかえって書き出せなくなってしまいます。長くくわしい説明で効果が出てくるのは、ある程度力がついてからです。
 小学4〜6年生では、三文抜き書きや要約でつまずく子がかなりいます。特に小学4年生の三文抜き書きでは、「何をしていいのかわからない」という子がかなりいます。三文抜き書きとは、長文の「はじめのほう」と「まんなかのほう」と「おわりのほう」から一文ずつ、合計三文を抜き出して、それを感想文の第一段落に書いていくということです。
 子供は、「適当に」とか「重要なところを」などというあいまいな指導がいちばん苦手です。ですから、この三文抜き書きを初めて教える場合、先生のほうで、「こことこことここに線を引いて、それをそのまま書いてね」というアドバイスをすることもあります。言われたとおりにやったことであっても、かたちが整えば子供は要領がわかってきます。
 感想文は、子供にとっては難しい勉強ですから、なかなか書き出せない場合は、教室に電話をして聞いてください。



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