毎月の森リン大賞

森リンの丘

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部82人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 あたらしいボール はくし 60 21339445776
2 かわいいうさぎ きなこ 60 22543475283
3 てっぱんやき きみけ 60 33742435096
4 ライオンキング ながた 60 23342465090
5 とんどのじゅんび ルビー 59 50039435183
6 じきゅうそう 清良 59 29938444887
7 ハンバーガーやさん きよれ 58 17238435374
8 なわとび きゆけ 58 49037435086
9 あたまがごちゃごちゃになったこと あじさい 57 48449435280

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部128人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 タッチパネル、ポンポン とらたいがくん 66 44241496479
2 ウィンタースクールで アリス 66 41542486292
3 トモコレ さわむ 66 60242476089
4 世界にひとつだけの「イグアナがなる木」 ハリーポッター 65 113338496987
5 おばたりょく地の鳥 みやま 65 51538436696
6 スケート楽しいー大こうふん リリア 65 91639476179
7 かげ遊びをやったこと ひいい 65 39142436092
8 じごくのしゅくだい プート 65 56342445990
9 小学校一年生の三学期(感) くあゆ 65 72142445692
10 スキーりょこう じんか 64 101741476876

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部162人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 冬休みのスキー サファイア 73 64741628583
2 温かい太陽 アルセウス 72 66546586687
3 いろいろな微生物 子ねこ 71 92144536883
4 体のポカポカ 心のポカポカ りすっぴ 71 99447516886
5 二通りの帰り道 きゅうちゃん 71 136444496893
6 あたたかくなりたい冬の朝 もえちゃん 70 67051517184
7 ハラハラするUNO きらり 70 68947516781
8 白熱のバトル おゆな 70 56741496492
9 Wiiスポーツのボーリングとほんもののボーリング りめい 70 83443576487
10 ああ、気持ちがいいな トップスくん 70 59739556383

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部137人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 ワンちゃん・ダッシュ ダイヤモンド 78 860435410186
2 ヤマト発進 レオキング 78 85847659286
3 休み時間の定番 うっちー 78 98648648189
4 害虫さわぎ メゾピアノ 77 101443657595
5 一年で一番大変な朝 みゃお 76 130451557581
6 楽しい中休み! レシラム 75 80243497986
7 布団が恋しい朝 ショコラ 75 121151497289
8 九州うまいものベスト三 めがね 74 54346678483
9 帰ってきたら温かい? フックー 74 137941627883
10 父といしょに行った小樽 なっち 74 121844537784


1月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部135人中)


私の大切な家族
なむき
「はー、やっと出来た!」
大みそか、私の家ではおせち料理を作る事が毎年恒例になっている。筑前煮、鯉、海老、かずのこ豆、田作り、ひょう、ぜんまい、伊達巻、かまぼこ、栗きんとん。どれも縁起が良い食べ物ばかり。もちろん、全て母の手作りだ。私は母に、
「大変そうだね、手伝うよ。」
と声をかけた。
「ありがとう。」
「ねぇ、お母さん、どうして毎年おせち料理を作るの?」
「家族全員が、一年間健康で過ごせますようにっていう願いを込めて…かなぁ?大切な家族だから。」
 私が、家族って大切なんだと痛感したのは、父が「くも膜下出血」という病気にかかった時だった。突然の出来事だった。その頃私はまだ幼かったが、父が倒れた=死んでしまうにつながっていた。目隠しをして手術室に入る父に、
「お父さん、頑張って!」
と声をかけると
「瑞恵か?大丈夫だよ。頑張ってくるよ!」
私は涙が出るほど嬉しかった。父の手術は成功し、今は元気に仕事をしている。
 ことわざではないけれど、私は「家族を大切に」をいつも心がけている。それほど気にしなくても最近はそれが出来るようになってきた。世間では、自分の家族に危害を加えたり、殺したするという悲しい事件が多発している。私は、そうしたいと思う自分の心を押し殺さなければならないと思う。そんな事をしてしまうのは気持ちが分からないから。心と心が通じ合えばきっと家族の絆は深まると思う。そのためには、家族だんらんすること、よく話し合う事だと思う。
「家族を大切に」
「自分、そして世界中の人々を愛し続ける」
私はこの二つが大切だと思う。家族の絆を深めていけば、平和で戦争もなくおだやかな日本、世界になると思う。そのためにもまずは家族を大切にすることから始める事が大事だと思う。
 出来上がったおせち料理を、母と一緒に重箱に詰めた。我が家の分、おじいちゃんとおばあちゃんの家の分、おばちゃんの家の分。彩り良く、丁寧に…。最後にインゲンを添えて完成!その後はいつものように
「パッシャーン」
記念撮影。
「今年で十枚目だね!」
私と母は、顔を見合わせてニッコリした。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 私の大切な家族 なむき 80 88444779484
2 年末年始の過ごし方 アルセウス 80 114843648184
3 天才ソクラテス ベースボール 80 99248617881
4 タイミングが大事 きくた 80 101552547090
5 スキー ヴォルデモート 79 1177428310487
6 スキーとお正月 キバゴ☆ 79 102539839781
7 一しゅんのタイミング ききほ 79 116547609486
8 新年明けまして お正月の、ユーモア感 みっくまっく 79 220338699281
9 タイミングが全て トレジャーハンター 79 111751518481
10 さよならプレハブ、こんにちは新校舎 まーりん 79 179643567483


1月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部120人中)


初心忘れるべからず
ブレイド
 幼い子供には、現実と空想の区別をすることは極めて難しい。そのため、どんなことでも現実だと思いすぎる傾向があるのではないか?大人からしたらそう思うこともあるかもしれない。だが、子供の頃のこの純粋な心がもつ考え方は、少しも間違っていることはない。この心があってこそ皆があたりまえに思っているような生活ができる。それはどのようなことかというと、例えば飛行機が都会の空を飛んでいる光景があるのは、ライト兄弟の発明のおかげだ。子供には「なぜ?」「どうして?」という心がある。その心が○○をしたい!!という心に、強い意志に変わるときは何かを作ったり、発明したりするだけの力が生まれるときかもしれない。
 子供の考え方の中には、すばらしい発見をする可能性をもつことがあるかもしれない力が備わっているとも考えられる。
 地動説を唱えたことで有名な、ガリレオ・ガリレイはそれまでとは違ったものを発表したため、世界の人を笑わせたり、反対に、カンカンに怒らせたりしてしまった。それまでは太陽が地球のまわりをまわっていて、さらにコロンブスが生まれるさらに昔は、地球の両端は滝になっていて、そこから水はこぼれ落ちると考えられていた。
 大人になればなるほど、物事を常識や理屈で考えて、それで物事を片付けてしまいがちである。あまりそれはいいこととは言えない。頭の中の「わからないこと」を一つ一つ解明していくことが大切だ。偉人の名前を沢山出すようだが、世界中の人が知っている、発明王エジソンも子供時代を「なぜなぜぼうや」と言われてすごした。エジソンは「ガリ勉派」ではない。「『ガリ勉派』の人は色々なことをただ知っているだけで、知識を使わない人のことを言う」とある本に書いてある。エジソンは何派かというと、おそらく「探究派」ではないだろうか。「探究派」の人は、役に立つことをしている。偉人にはこのような探究派が多いのかもしれない。
 僕のもっと幼い頃は、頭の中が「?」だらけだった。虹を滑ることはできるのか?サンタは一体どこから、どのようにして家の中に入ってくるのか?このようなことが僕にはとても不思議だった。
 学校で勉強したり、本を読んだりすることによって、少しずつ現実と、空想の境界線が見えるようになる。勉強する上で子供が本当に楽しいことは、先程述べたような境界線が見えるようになることだと思う。勉強をすればするほど、数々の謎が一つ、また一つと解き明かされていくからだ。男性が中学生で声変わりするようなもので、ほとんどの大人は疑問を持つ、幼い頃心の中に備わっていたものを段々忘れていってしまう。勉強すると、このような心を忘れてしまいがちなので少し寂しい気がする。「初心忘れるべからず」ということわざがある。この言葉は日ごろいつも忘れてはならない言葉だ。この言葉がことわざである意味を僕は改めて実感したような気がした。
 疑問とは世界を広げるための扉だと思う。これからも初心を忘れずにいようという気になった。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 初心忘れるべからず ブレイド 88 124161708284
2 テレビの良さ、悪さ けん 87 142556658192
3 常識的にならない方法 まりす 83 124857556783
4 お正月の生活 けん道少年 82 123549769090
5 衝撃的なイメージ ともじろう 81 116252759184
6 読書 かねめ 81 95251687693
7 いいウソ 元親 81 123349507286
8 驚ける能力 ミス・バニー 80 91752597392
9 我が家のおせち料理 ふっくー 79 1228437910890
10 きりかえスイッチ ピット 79 1115437210089

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部86人中)


外見と心地よさ
チョコボ
 産業革命後、機会は人々の生活を豊かにする打出の小槌の役目を果たすものだと思われてきた。そしてその進歩は人類の幸福につながるものとも信じられていたのである。今の都市空間の例を挙げよう。気楽に人と人とが接し合う泥臭い片隅がなくて、街のたたずまいも、周辺の人造湖も、よそいきの冷たい美しさで整いすぎている。あるがままの人間くささのどよみ、といったものがかけているのが原因なのである。私は、整った外観よりも、なじみやすいことのほうが大切だと思う。
 第一の理由は、なじみやすいところのほうが、落ち着いていられると思うからである。たとえば、私の友達はハムスターをかっている。そこに、暖かい布をきれいにしいているのだそうだが、1時間後には、自分の小さい家に持って入りくちゃくちゃにして、そのなかで寝ているそうだ。その友達がいうには、ハムスターは、汚くするほうが落ち着くらしい。だから、この間ためしに自分のいらなくなったシュシュをかごにいれてみたところ、じぶんの小屋にもってはいり、またまたぐしゃぐしゃにしていたのだそうだ。たしかに、私も机の上がすぐに汚くなる。(正確には、汚くする、なのだが)右には世界史のテキスト、その上に英語のノート、幾何のノートは左に、といった具合である。しかし、テキストを出しやすいからか、何なのか、ぐしゃぐしゃな机でも、なんとなく落ち着くのである。しかし、度を過ぎると、つみあげたテキストやノートのせいで、なだれが起きてしまうこともあるのだが(笑)
 第二の理由は、あまりにも整いすぎた環境であると、どこか、落ち着かないからである。例えば、学校でも、朝のきれいな教室は、なんとなくそわそわしてしまう。なぜなら、朝はみんなかばんをきちんといすの下においているし、机の上にはなにものっていないからである。放課後になると、紙くずが落ちていたり、かばんが放ってあったり、学校に持ってきてはいけない雑誌のアイドルの切り抜きがなぜか私の机の上においてあることもある。ひどいときは、先生にばれないようにと、IPodをホットボックスに隠している友達もいる(笑)普通に考えてみれば、絶対に勉強に適しているとはいえない環境なのに、そんな環境で放課後に友達と一緒にノートやテキストを広げながら考査の勉強すると案外はかどるものなのである。また、日本全体で考えると、ごみの多さも挙げられる。日本のごみ排出量は、データによると、5020万トンだそうだ。この豊かさなら、ごちゃごちゃになってしまうのがあたりまえだと考えてもよいのではないだろうか。
 たしかに、私のように、机をきれいにするのが1ヶ月に一回ぐらいであると、汚くて親に怒られたりプリントがなくなったりして、落ち着かなくなるかもしれない。しかし、「大事なのは健康らしい外見だけでなく、健康そのものである。」といった名言があるように、外見よりも、心地よいか悪いか、ということのほうが大切なのではないだろうか。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 外見と心地よさ チョコボ 89 122967708983
2 なじみやすい環境が一番 きらり 89 122261758484
3 世間と自分 ヤヨイ 88 118962678583
4 世間を作る人 きぬこ 88 120558628096
5 自分自身の主張 ?権威主義的はダメ!? あまぐり 88 157071667790
6 ポイ捨ての代償 はるかぜ 87 124062779496
7 物の命と無駄 BOY 86 107261658192
8 社会は個人から成り立つ リボーン 86 121466597584
9 世間 バービー 86 120353687487
10 ごちゃごちゃの長所 りす 86 116661677492

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部62人中)


自分らしさ
文鳥
 『自分らしさ』とは一体なんなのだろうか。もし、制服指定の学校に私服で行けばそれは自分らしさの表現ではなく、ルール違反になってしまう。だが、絵を描いた時に絶対に登場させる生き物がいたり、描き方にある癖があったりするということは、恐らく『自分らしさ』というものに部類されるのだろう。要は、『自分らしさ』というのは、状況で変化するものなのかもしれない。
 その場に合った振る舞いをすることは大切だ。もし、全校集会で前を向かずに後ろを向いて友達と話していたらそれは迷惑以外の何者でもないし、空気が悪くなる原因にもなる。話は聞いていなくても、とりあえずは前を向いて静かにしているのがその場に合った振る舞いと言える。また、少し豪華でなかなか行けないようなパーティー・・・例えば、結婚式に行ってご馳走を食べる時に、よく漫画にある表現だががっついて食べるのはいけない。あれは漫画だから笑えるのであって、現実だったら迷惑である。反対に、家族団欒の場・・・夕食の時に結婚式のような振る舞いで食べていたら楽しくないし、食事を楽しめない。裏表がある、と言ってしまえばそれまでだが内と外を使い分けていくのが大切である。
日本人は空気を読める民族であるということを本で読んだことがある。確かに、そんな感じはする。ドイツに行った時、ドイツ人は人が話しているところに平気で割り込んでいったり、真顔で「貴女小さいね」と私に言って私を怒らせたり、結構ずけずけと物を言っていた。日本人は、あまりそういう事はしない。失礼に値するからだ。また、パーティーに行ってもあまりはじけずに大人しくしていることの方が多い。一般に大人しい民族なのだろう。何かあってもそれが他人ならばあまり文句を言わない人の方が多い。日本人は、ある意味自分らしさを外ではあまり出さないのだろう。
 だが、自分らしさを出していくことは大切だ。昔話に『さるかに合戦』がある。サルに苛められたカニは、臼、栗、蜂を集めてそれぞれの特技を結集させてサルを改心させている。栗は、熱くなると飛び出る、蜂は針を使って、そして、臼は自らの重さを使ったのだ。また、この中では悪者であるサルでさえも、自分らしさである・・・あまり良い自分らしさとは言えないが・・・その知能の高さと木登りの上手さを使って柿を取った。この昔話では登場人物それぞれがそれぞれの『自分らしさ』を発揮して、物語を構成しているのだ。
 また、『桃太郎』でも、それぞれがそれぞれの特技を生かしている。犬は鬼を噛み、キジは突付き、サルは引っ掻いて鬼をやっつけている。これも、適材適所、自分達の『自分らしさ』を生かしているのだ。このように、日本の昔話には、このような『自分らしさ』を生かした勧善懲悪の物語が多い気がする。
 『自分らしさ』は沢山の所で必要とされている。マニュアル通りに働く忠実さや、作業の速さや上手さと同時に自分で考え、自分なりの答えを展開させて仕事を進めていくことができる・・・いわば、オリジナリティーが求められているのだ。発想力や物事を少し違った視点から見てみる力、そして、緊急事態にも速やかに、且つ冷静に対応出来る判断力や精神的な強さの根底には『自分らしさ』や、自分なりの信念がなければならないのだ。
 確かに、その場にあった行動をするのは大切である。だが、今、世界で通用するような働きを見せるには空気を読む能力と同時にオリジナリティーやアイデンティティが求められているのだろう。『何事もしない者だけが失敗もしない』という名言がある。反対にいえば、『何か行動をした者は失敗もする』ということである。沢山の経験の中で自分らしさを見つけていくべきだ。空気を読むことと『自分らしさ』を使い分けていくことが大切である。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 自分らしさ 文鳥 88 155259738381
2 真の豊かさとは さくら 88 143566718090
3 全ての人が平等 201系 87 126461758986
4 産業革命後の機会 サッカー 87 117958657796
5  豊かさ ひよこ 86 139557718893
6 調和と誇示 たけたけ 85 133356587684
7 富と欲 かまむ 85 138362657489
8 NOポイ捨て。 hikari 84 101961728580
9 失敗と対策 タケル 84 157958647384
10 人間関係 なまず大使 83 130451626586

 

1月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部40人中)


国際的視野
だるまー
 ある一つの言語を喋っているとき、私たちはその言語の形成された文化に基づいて喋っている。日本という国でしか話されない「日本語」という言語を母国語とする者として日本文化を理解すると同時に、自国を国際的な目で客観的に見ながら生きていきたい。
 そのための第一の方法として、母国語を習得し母国をしっかりと理解しなくてはならない。
 文部科学省が発表した新しい小学校学習指導要領の中で、小学校5年生から英語の授業が必修となった。確かに国際語である英語を早い段階から身につけることも大事ではある。しかし何もそこまで急ぐこともないと思う。外国語を習い始める前にしっかりと国語(日本語)を身につけるべきだ。母国語を習得する前に外国語を習い始め、そのために母国語の勉強がおろそかになってしまったら本末転倒である。 
 例えば昨今のバイリンガルブームの影響でインターナショナルスクールや、やたらと英語だけが得意な帰国子女が人気な傾向にある。将来は海外で、もはやアメリカ人として生活していくのならそれでもよいが、日本を基点に生活していくとしたらそれでは困るだろう。日本人としての基礎的な日本語や自国に関する知識が欠落していることになってしまう。
 第二に、外国語を習得するときに言語だけではなくその国の慣習や歴史も同時に身につけるようにするべきだ。例えば英語を習得するにしても、「学校の勉強」としてだけでなく英語圏の文化も同時に理解していけばよいと思う。
 一般に、日本人は是非の意見をはっきりと言うことを回避しようとする。一方でアメリカ人には是非をはっきりと述べる性質があるといえる。この違いはそれぞれの言語の文法にも表れている。日本語では意見の是非が文末にくるので、本来は否定の意見を言おうと思っていても周囲の反応を窺ってとっさに肯定の意見に変えることが出来る。しかし英語の場合、文頭にイエスかノーかをつけてから意見を述べなくてはならないため意見を途中で変えることが出来ない。この文法上の違いが日本人とアメリカ人の意見の述べ方の違いを生んだ、と考えることもできるだろう。
 こうした言語面から自国と他国を比べ、違いを知ることもできる。しかし自国及び他国の言語と文化をそれぞれ知らなければこの比較も出来ない。例えば明治維新に貢献した歴史上の人物の多くが海外への留学を経験している。初代総理大臣となった伊藤博文もイギリスへ留学した。ロンドンで英語や礼儀作法を学ぶと同時に博物館、美術館に通い、海軍施設や工場などを見学して見聞を広めた。そのとき日本とイギリスの圧倒的な国力の差を目の当たりにした彼は、そこから開国論に転じることとなった。英語を習うと同時にイギリスの文化を体験したからこそ、当時の日本の現状と比べることが出来たのだ。
 確かに自国を文化の全く違う他国と比べるのではなく、自国の文化を他とは比べられない独自のものとして捉えることも大切だ。しかしそのために江戸時代の鎖国のようになってしまっても困る。ボーダレスな国際社会において、外国の良い点を取り入れていくことは必要だ。
「『文化』は言語の条件であり、同時に、その産物である」という言葉がある。一つの言語を習得すると同時にその産物である文化も習得することでより視野を広げていくことが大切だ。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 国際的視野 だるまー 89 1365641049597
2 ポイ捨て なりし 88 116467707889
3 うんtitled (^ω^#)ピキピキ 85 172387777889
4 本当の豊かさ ちえのわ 84 127364546887
5 豊かさの基準 さえピ 83 137856566892
6 自然にとるべき姿勢 トウモロコシ 81 152848809297
7 本当の豊かさ AIRIOKA 80 109148769286
8 合格体験記 渓翡翠 79 113148918684
9 僕の危機一髪談 むさし 79 93852597884
10 人に好かれるには なゆか 78 81958667087

 
 1位の作品は、要約の部分が多かったので、代表作品としては表示しませんでした。清書の場合、要約は、自分なりの言葉で状況実例や説明として書き直しておくといいと思います。

1月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部134人中)


公共の「庭」
きるれ
原始社会では、庭は儀式や集会、祭り、子供や家畜が遊ぶなど、他人との境界線がない集団全体の広場だった。集団全体の広場だったからこそ、隣人や村の人と仲良くすることができ、いざというときも力を合わせることができたのではないかと思う。しかし、時代が変わるにつれ、人々の間にも身分の差ができ始めた。上の身分の人たちは縄張りを張るように、自分たちの家の周りを壁や柵で囲ってしまった。このころから身分の差がない、みんなが集まれるような「庭」は存在していない。そして現代。高層ビルやマンションなどが林立し、「庭」というものそれ自体を見かけるのが少なくなったのではないだろうか。庭がある家ももちろんあるが、その庭もやはり塀やフェンス、壁などで自分と周囲を隔てている。このような境界線がない、または比較的少なくてみんなが集まれるような場所が「公園」なのである。しかし、最近では公園が公園として使われてないのではないかと思う。公園は、見るだけのものではなく、共同の広場として使われるようなものにするべきだ。
 そのためには第一に、公園が何のためにあるのかという目的を考えることだ。公園に限らず、世の中には本来の目的からはずれて運用されているものが多い。そして最近では、本来の目的からはずれて運用している「人」も増えてきている。私は、学校の先生がおっしゃっていることを教科書に書き込んだり、重要なところをマーカーで線を引いたりしている。しかし、私の友達やクラスの子の中には、「教科書はきれいに使いたい。」「友達に教科書を貸すとき、いろいろ書いてあったら恥ずかしい。」と言って、教科書を購入したときと変わらない白さを保っている子が圧倒的に多い。確かに私も最初はそう思っていたが、書き込んだほうが効率が良いし、それで成績が上がるのであればとことん書き込もうではないか、と考えるようになった。今の私にとって、何も書き込まれていない教科書よりも私の持っている辞書のような教科書のほうが良きパートナーとなるのである。
 また、もう一つには、多くの人が公園を利用する機会を作ることだ。農民から天下人へと大出世を遂げた豊臣秀吉は、京都にある北野天満宮の森で北野の大茶会を開いた。秀吉が開催したので、普通は大名や公家などの高い身分の人しか参加できないような気がするのではないだろうか。しかし、この大茶会は茶碗や釜を一つでも持ってくれば、農民だろうと商人だろうとどんな身分の者でも参加できるというのだ。実際に、この茶会で農民が千利休などの有名な茶人に会っていたかもしれない。今の時代よりも身分の差が厳しかった時代であったが、誰もが参加できるという場をつくった秀吉はさすがである。もしかしたら、農民だった秀吉自身が子供時代に、「自分も大名のような偉い人たちと茶会などで同席してみたい。」と密かに思っていたのではないだろうか。そして、同じことを望んでいる人も必ずいると考え、この大茶会を計画したのではないだろうか。自分が農民だったからこそ身分の低い人たちの気持ちがよくわかる。このようにして秀吉は人々の心を掴み、天下人になることができたのだろう。
 確かに、一人で静かに見るだけの庭園にも良さはある。しかし、庭園や公園が個々人のものではなく、みんなが参加できるようなものになるといいだろう。田を作るより詩を作ることにならないように気をつけなければならない。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 [清書]庭は現代社会では きれあ 91 118378789287
2 公共の「庭」 きるれ 91 140568838597
3 物の豊かさと心の豊かさ くこう 90 158068809784
4 風景の心 しんご 87 114263849193
5 自由という幸福 ゆりん 87 105459828389
6 物の価値 いすも 87 142669577893
7 言葉と文化の関わり さきか 87 128957737687
8 純粋な心を持ち続けよう! のんちゃん 86 195158799290
9 良い政治 ちな 85 116057697986
10 民主主義と独裁 きこう 83 1437531019792



2024年07月の森リン大賞 |  2024年06月の森リン大賞 |  2024年05月の森リン大賞 | 
2024年04月の森リン大賞 |  2024年03月の森リン大賞 |  2024年02月の森リン大賞 |  2024年01月の森リン大賞 |  2023年12月の森リン大賞 | 
(23年8月~23年11月未集計) |  2023年07月の森リン大賞 |  2023年06月の森リン大賞 |  2023年05月の森リン大賞 |  2023年04月の森リン大賞 | 
2023年03月の森リン大賞 |  (20年10月~23年2月未集計) |  2020年09月の森リン大賞 |  2020年08月の森リン大賞 |  2020年07月の森リン大賞 | 
2020年06月の森リン大賞 |  2020年05月の森リン大賞 |  2020年04月の森リン大賞 |  2020年03月の森リン大賞 |  2020年02月の森リン大賞 | 
2020年01月の森リン大賞 |  2019年12月の森リン大賞 |  2019年11月の森リン大賞 |  2019年10月の森リン大賞 |  2019年09月の森リン大賞 | 
2019年08月の森リン大賞 |  2019年07月の森リン大賞 |  2019年06月の森リン大賞 |  2019年05月の森リン大賞 |  2019年04月の森リン大賞 | 
2019年03月の森リン大賞 |  2019年02月の森リン大賞 |  2019年01月の森リン大賞 |  2018年12月の森リン大賞 |  2018年11月の森リン大賞 | 
2018年10月の森リン大賞 |  2018年09月の森リン大賞 |  2018年08月の森リン大賞 |  2018年07月の森リン大賞 |  2018年06月の森リン大賞 | 
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2017年12月の森リン大賞 |  2017年02月の森リン大賞 |  2017年01月の森リン大賞 |  2016年12月の森リン大賞 |  2016年11月の森リン大賞 | 
2016年10月の森リン大賞 |  2016年09月の森リン大賞 |  2016年08月の森リン大賞 |  2016年07月の森リン大賞 |  2016年06月の森リン大賞 | 
2016年05月の森リン大賞 |  2016年04月の森リン大賞 |  2016年03月の森リン大賞 |  2016年02月の森リン大賞 |  2016年01月の森リン大賞 | 
2015年12月の森リン大賞 |  2015年11月の森リン大賞 |  2015年10月の森リン大賞 |  2015年09月の森リン大賞 |  2015年08月の森リン大賞 | 
2015年07月の森リン大賞 |  2015年06月の森リン大賞 |  2015年05月の森リン大賞 |  2015年04月の森リン大賞 |  2015年03月の森リン大賞 | 
2015年02月の森リン大賞 |  2015年01月の森リン大賞 |  2014年12月の森リン大賞 |  2014年11月の森リン大賞 |  2014年10月の森リン大賞 | 
2014年09月の森リン大賞 |  (2014年7~8月は未集計) |  2014年06月の森リン大賞 |  2014年05月の森リン大賞 |  2014年04月の森リン大賞
2014年03月の森リン大賞 |  2014年02月の森リン大賞 |  2014年01月の森リン大賞 |  2013年12月の森リン大賞 |  2013年11月の森リン大賞
2013年10月の森リン大賞 |  2013年09月の森リン大賞 |  2013年08月の森リン大賞 |  2013年07月の森リン大賞 |  2013年06月の森リン大賞
2013年05月の森リン大賞 |  2013年04月の森リン大賞 |  2013年03月の森リン大賞 |  2013年02月の森リン大賞 |  2013年01月の森リン大賞
2012年12月の森リン大賞 |  2012年11月の森リン大賞 |  2012年10月の森リン大賞 |  2012年09月の森リン大賞 |  2012年08月の森リン大賞
2012年07月の森リン大賞 |  2012年06月の森リン大賞 |  2012年05月の森リン大賞 |  2012年04月の森リン大賞 |  2012年03月の森リン大賞
2012年02月の森リン大賞 |  2012年01月の森リン大賞 |  2011年12月の森リン大賞 |  2011年11月の森リン大賞 |  2011年10月の森リン大賞
2011年09月の森リン大賞 |  2011年08月の森リン大賞 |  2011年07月の森リン大賞 |  2011年06月の森リン大賞 |  2011年05月の森リン大賞
2011年04月の森リン大賞 |  2011年03月の森リン大賞 |  2011年02月の森リン大賞 |  2011年01月の森リン大賞 |  2010年12月の森リン大賞
2010年11月の森リン大賞 |  2010年10月の森リン大賞 |  2010年09月の森リン大賞 |  2010年08月の森リン大賞 |  2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |  2010年05月の森リン大賞 |  2010年04月の森リン大賞 |  2010年03月の森リン大賞 |  2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |  2009年12月の森リン大賞 |  2009年11月の森リン大賞 |  2009年10月の森リン大賞 |  2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞


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