毎月の森リン大賞
森リンの丘
2月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部86人中)
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2月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部94人中)
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2月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部144人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●館山の寝る時 |
だいもんじくん |
75 |
608 | 43 | 79 | 87 | 74 |
2位 |
●雪化粧した高尾山(清書) |
ゆきだるま |
75 |
811 | 47 | 70 | 81 | 84 |
3位 |
●迷う靴 |
とらじ |
73 |
628 | 42 | 69 | 75 | 84 |
4位 |
●学校で野菜畑 |
ゆき |
73 |
641 | 48 | 72 | 68 | 87 |
5位 |
●さむぅい |
芽依芽依 |
72 |
615 | 43 | 60 | 76 | 80 |
6位 |
●どんぶらこっこ |
ゆれお |
71 |
618 | 39 | 58 | 81 | 81 |
7位 |
●わたしの楽しみ、夕ご飯 |
ゆほみ |
71 |
663 | 43 | 55 | 77 | 89 |
8位 |
●大好きなベッドタイム・ストーリー |
あうん |
71 |
618 | 43 | 70 | 69 | 83 |
9位 |
●はじめてのかまくら作り |
らん |
71 |
634 | 42 | 51 | 68 | 99 |
10位 |
●楽しいキャンプの夜ごはん |
ゆそわ |
71 |
1433 | 46 | 68 | 67 | 83 |
2月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部131人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●うちのハムスター |
らこむ |
79 |
774 | 42 | 68 | 85 | 95 |
2位 |
●バレーボールでくやし涙 |
なもい |
79 |
1993 | 56 | 68 | 78 | 87 |
3位 |
●友達の大切さが分かるマラソン |
あのん |
78 |
825 | 46 | 59 | 91 | 79 |
4位 |
●努力 |
たろろ |
78 |
852 | 53 | 66 | 75 | 81 |
5位 |
●カの幼虫の生活 |
のんの |
78 |
935 | 56 | 56 | 69 | 99 |
6位 |
●もう少し |
らえそ |
77 |
793 | 38 | 69 | 88 | 76 |
7位 |
●血をぬすまないで! |
まわく |
77 |
829 | 48 | 55 | 74 | 95 |
8位 |
●新記録のマラソン大会 |
ハナ豆 |
77 |
915 | 47 | 68 | 72 | 89 |
9位 |
●目が覚めた |
たちい |
76 |
788 | 44 | 64 | 84 | 84 |
10位 |
●特別なスッキリ |
ふふふ |
76 |
1885 | 39 | 67 | 78 | 80 |
2月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部120人中)
予想外のランニング
らめき
「どこまで行くの?」
「河口まで。」
「えーっ。」
ぼくの学校では毎年二月、近くの川沿いを走るマラソン大会がある。走ることは好きだったが、マラソンのような長距離を走ることは、あまり好きではなかった。そんなぼくをきたえようと思ったのか、お父さんが一緒にランニングをしようと誘ってきた。とても寒い日だったのであまり気分は乗らなかったが、学校のマラソン大会が近いということもあり、練習のつもりでランニングをしようと思った。お父さんはマラソン大会で走るコースを下見しようと言っていた。お父さんは走ることが大好きでいつも休みの日には必ずジムに行って走っている。耳がちぎれそうなくらい寒い日だったが、しばらく走ると体がポカポカして、だんだん暑く感じるようになった。マラソン大会で走る予定のコースを過ぎてもまだ、お父さんは走り続けていた。ぼくはいやな予感がした。
予感は的中した。途中、休けいを取りながら走り続けるお父さんについて行った。ここではぐれたら、一人で家に帰れないと思い必死だった。ついに、マラソン大会の予定コースをはるかに過ぎ、河口に到着した。ぼくはヘトヘトだったが、さらにお父さんは埋め立て地の方へ続く道を進んでいった。ぼくはその時、足が棒のようなっていた。足の感覚がなくなり、もうだめだと思った時「足湯」という文字が目に入った。さすがにお父さんも疲れたのか足湯で休けいすることになった。少し熱めのお湯に足を入れるとジワーっと温かさが伝わってきて、いやされてきた。ぼくにとってその時の足湯は、まるで砂漠の中のオアシスのようだった。結局、三十分のつもりで出かけたランニングが三時間の長距離マラソンになってしまった。
お母さんが通っていた小学校でも、毎年冬になるとマラソン大会が開かれていたそうだ。走ることが苦手なお母さんは毎年この季節になると、ゆううつな気分になっていたそうだ。数回転校を経験したお母さんだが、どの学校でもマラソン大会はあったらしい。学校の運動場をただひたすら何周も走り続ける大会。大きなグラウンドを貸し切ってする大会。学校の周囲を走る大会。どれも辛い思い出だそうだが、特に学校の周囲を走る大会ではその学校が山の上にあったため、かなりの坂を上ったり下ったりしたらしい。ゴール直前には「心ぞう破りの坂」と呼ばれる場所もあったそうだ。マラソン大会は嫌だったが、ゴールした後は清々しい気持ちになり達成感でいっぱいになったと言っていた。
今年もマラソン大会の季節がやってきた。お父さんと走ったおかげで学校のマラソン大会のコースが短く感じられる。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」というが、今回に限っては良い結果につながった。今年は、十位以内を目指すため、
「河口まで走ろう。」
今度はぼくからお父さんを誘ってみようと思う。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●予想外のランニング |
らめき |
80 |
1167 | 39 | 86 | 88 | 89 |
2位 |
●ランニング |
ポッキー |
80 |
1106 | 46 | 85 | 85 | 90 |
3位 |
●体の影響 |
にえに |
80 |
1177 | 48 | 74 | 82 | 96 |
4位 |
●裏で苦労する |
らうき |
80 |
967 | 51 | 69 | 82 | 87 |
5位 |
●万能理科室 |
リリア |
80 |
943 | 42 | 75 | 81 | 83 |
6位 |
●井の中でも大海を知る |
なむな |
80 |
1145 | 52 | 53 | 76 | 86 |
7位 |
●水生生物の飼育は難しい |
くあゆ |
80 |
838 | 56 | 71 | 72 | 93 |
8位 |
●競い合う節分 |
ひさの |
79 |
1435 | 47 | 84 | 102 | 84 |
9位 |
●上には上がいる |
くいの |
79 |
898 | 51 | 90 | 91 | 100 |
10位 |
●バス停からバス停への全力疾走 |
とらたいがくん |
79 |
987 | 46 | 79 | 89 | 87 |
★1位の作品は要約の部分が多かったので、代表作品にはなりませんでした。
2月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部127人中)
緊張が教えてくれたこと
たけみ
「明日、熱が出ますように。」
私は寝る時にそう願った。なぜかと言うと明日は歌のテストがあり緊張するので学校を休みたいのだ。そうだ、熱がでてくれれば歌わなくて済む。しかし次の日私の願いはむなしく元気百倍だったので学校に行かなければならなかった。
緊張したことが無い人なんて世の中に、いるのだろうか。私は合唱団に入っている。先生がこわいので練習から緊張してしまう。夏休みにでたNコンの時、初めのうちは皆笑顔だったが順番が近づいて来るとガチガチでカーテンの裏側、薄暗い中で皆シンとしている。
ところが何人かが
「じゃんけんしよう。」
と言ってきた。
「最初はグーじゃんけんポイ、ポイポイ。」
あっ負けたと思っていたらついに出番がきた。
なぜか肩の力が抜け精一杯歌うことができた。
去年のNコンは、五年生で合唱団の一年生部員だったから会場には行っていたが歌わなかった。客席から私の小学校の歌声を聞いていた。がん張りは結果にあらわれず、優秀賞だった。私と同じ歌わなかった子がそっと言った。
「なんか、緊張しすぎてうまく歌えなかったり、一番二番の歌詞まちがえた子がいるらしいよ。」
今となっては、皆がどれだけ緊張したかわかったがあの時はふだんと同じように歌えばいいのにと思った。銀賞だった学校代表の男子が泣きながら表彰状を受けとっているのを見てクスクス笑ったりしている子もいたが私は心の中で、あの男子も私たちと一緒で緊張から解き放たれた涙だったに違いないと思った。
よく緊張すると周りの物事だったり、様子が見えなくなるものだ。心が自分だけで精一杯になってしまうからだ。でもそんな時は、深呼吸をしたりして体をほぐすのが一番だ。よくテレビのインタビューなどで「緊張して~がうまく出来なかった。」などと聞くが緊張も実力のうちなのではないかと思う。例えば緊張して実力を発揮できない人が オリンピックにでられるはずがない。本当にできる人は自信があるから緊張しないのではないか。だから何度も練習などをしていて完ぺきにすれば緊張はしない。よく手に人を書いてのみこむというがそんなひまがあったら一呼吸し、自分に自信を持ち、終わった後のやりきった感を考えた方がずっといいと思うのだ。でもプレッシャーに弱い私などは負のスパイラルにおちいってしまいがちだ。だからと言ってそれがすべて悪いというわけではない。人間にとって緊張するということは、思い出に残ったり心があるという生きている証拠でもある。そして最後は、自分を信じるのだ。今日から私も自信を持って明日の歌のテストをがんばりたいのだがやっぱり言うは易く行うは難しで
「やっぱり明日は熱がでますように。」
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●外見と中身の充実 |
ひかる |
89 |
1221 | 58 | 85 | 84 | 87 |
2位 |
●緊張が教えてくれたこと |
たけみ |
87 |
1221 | 56 | 76 | 84 | 90 |
3位 |
●路地からの出発 |
りすっぴ |
85 |
1351 | 61 | 65 | 87 | 83 |
4位 |
●緊張したこと |
ゆわの |
85 |
1188 | 53 | 79 | 83 | 80 |
5位 |
●自然に対する目線 |
あかりんご |
85 |
1169 | 64 | 71 | 77 | 87 |
6位 |
●見た目と中身の両立 |
とよし |
84 |
1519 | 51 | 71 | 75 | 86 |
7位 |
●身近な草から(清書) |
星のかぁびぃ |
83 |
1001 | 56 | 80 | 85 | 84 |
8位 |
●緊張したこと |
しろめウサギ |
82 |
2449 | 49 | 69 | 82 | 87 |
9位 |
●路地の長所 |
リリー |
82 |
1185 | 44 | 56 | 70 | 93 |
10位 |
●緊張の二つの面 |
彌織 |
81 |
1338 | 47 | 83 | 89 | 87 |
★1~4位の作品は要約の部分が多かったので、代表作品にはなりませんでした。
2月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部60人中)
中身を生かす方法
どろっぷ
何事にも中身の前には蓋がある、と私は思う。物語にも話の内容に入る前のプロローグがあり、物語の中心となる出来事が起こって、ようやく山場へとたどり着く。プロローグや話の展開がわからなければ1つの話は成り立たない。学校の授業などもそうだ。授業中、どうしてもねむくなったり、つまらなくなったり…。そんな時、先生は話を脱線させる。このように授業ばかりだとつまらなくて頭に内容が入ってこないが、1度話をそらせることによって「あの時はおもしろかったな、確かあの日はあんなことを言っていたなぁ」と思い出すことができる。そんな行間や余白があって、1つの授業も成り立つのだ。新聞にも4コマ漫画が載っている。ゲームが大好きな「ゲーマー」も必ず休息をとる時が来る。それと同じように、集中して物事に取り組んだり、内容に入り込むには何にもしなくていい時間が必要なのだ。私たちは、行間や余白を取り入れて物事に取り組むべきだと思う。理由は2つある。
1つ目の理由は、行間や余白があることによって物事にむらなく取り組めるからだ。
小学校3年のころ、算数で、雑談が授業時間よりも長い先生がいた。必ず授業の半分以上は雑談で使い切ってしまう。しかし、授業内容はしっかりとしていた。特に印象深かった話は、「蛇の話」だ。先生の友人は、マンションに住んでいた。そのマンションに住むある住民がなんと蛇を飼っており、そしてその住民がある時何日か旅行へ行って部屋を留守にしたそうだ。部屋には、蛇と、えさだけを置いて。この行為は完璧なもののように思われた。ところが、ベランダの窓が開いていて、蛇はケージからリビングへ、リビングから外へと逃げ出した。そしてその蛇は、下の階の住民の部屋へと入った。それに気づいた住民は驚きと、恐怖とで悲鳴をあげた、という話だった。蛇の飼い主は旅行から帰ると、蛇よりも迷惑をかけた住民の人に謝罪し、お詫びの品を渡したそうだ。蛇を飼っているところは変わっているが、常識的なことは分かっているのだな、と私は思った。
このような雑談は、かなり盛り上がる。盛り上がったところを見計らって、先生はすぐに「はいはい、この辺にして!今日の授業に入ります。」と言う。その時、1番がっくりときてしまうのが事実だ。しかし、別のことをしている人は、いない。雑談で目が覚めて、授業に取り組みやすくなったのだ。
2つ目の理由は、行間や、余白のおかげで物事に楽しく、意欲的になって取り組めるからだ。つまり、理科の実験のように、自分で体験して、自分の目で確かめることは、ノートにひたすら文字を書いている筆記の授業よりやる気が出るものだ。
文科省 学力テスト 学習意欲アンケートによる全国の高校3年生(約10万人)を対象とした調査で次のようなことが分かった。学校以外で、勉強をあまりしない人は、41パーセント、勉強をあまり楽しいと思わない人は、73.5パーセントだった。中学生のデータなら納得いくが、義務教育を終え、勉強がしたい人だけが集まる場で、勉強嫌いが発覚してしまった。小・中学生のころ、授業に何もしない時間や、雑談を入れて、勉強が楽しいと思えていればこのような結果にならなかったかもしれない。中には本当に勉強が好きでも、高校に行くことができない人もいたはずなのに、この結果はどうかと思ってしまう。
確かに行間や余白には物事の内容に対し、そこまで関連していることもなく、取り入れて逆効果になるかもしれない。しかし、「出来上がった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが真に規則を生かす道である。」という名言もあるように、ただ求められた通り物事に取り組むより、行間や余白など中身を支えるものを生かすと、中身がもっとしっかりとして、より良いものへと変えていくことができるだろう。
休息の取りすぎも危険だが、少しづつ何もしない気楽なひと時を取り入れ中身をさらにいいものにすることが、今私たちに求められている試練なのではないか。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●「休」の必要性 |
零戦 |
87 |
1382 | 59 | 73 | 85 | 81 |
2位 |
●ややこしい日本語 |
しゅわきち |
86 |
1078 | 66 | 73 | 77 | 87 |
3位 |
●厳密? 曖昧? |
りなこ |
85 |
1245 | 61 | 59 | 72 | 87 |
4位 |
●曖昧な言葉 |
やまり |
84 |
998 | 58 | 72 | 79 | 87 |
5位 |
●中身を生かす方法 |
どろっぷ |
83 |
1657 | 52 | 68 | 79 | 84 |
6位 |
●躾に必要不可欠な物 |
魅珠愛 |
82 |
1334 | 49 | 57 | 74 | 87 |
7位 |
●余白の必要性 |
さかも |
81 |
1176 | 51 | 81 | 89 | 87 |
8位 |
●行間と余白 |
まろえ |
81 |
1141 | 48 | 69 | 77 | 81 |
9位 |
●暮らしの行間と余白 |
くるる |
79 |
1223 | 49 | 74 | 96 | 93 |
10位 |
●余白のいいところ |
らふま |
79 |
884 | 49 | 65 | 78 | 90 |
★1位の作品は要約の部分が多かったので、代表作品にはなりませんでした。
2月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部54人中)
理想と現実
れたす
私の通う学校では、「LIFE」という総合的な学習の時間がある。その授業では主に自分の夢について考え、三年間かけて自分の「夢プラン」というものを完成させる。なお、それぞれの夢の膨らませ方は学年によって異なる。たとえば、一年生だったら保護者に話を聞く。また二年生は、職場体験をして、三年生は修学旅行中に自主研究をする。こうして生徒たちは、そのとき出会った人の生き方について学んでいくのである。
理想を持つことは大切だ。なぜなら、理想を持つことでより生き生きとできるからだ。私が小学校中学年のころ、シール交換と同じようにプロフィールシートを友達に配って書いてもらうというのが流行った。私も、かわいいプロフィール帳を親にねだって買ってもらい、とにかく色んな人にそれを配ったのを今でも覚えている。私は先日、その小学生の頃の思い出が詰まったプロフィール帳を久しぶりに開いてみた。小学生らしい文字で書かれたそれは、とてもロマンチックな内容だった。たとえば、「あなたの夢は何ですか?」という質問には、全員が何かしら回答していて、読んでみるとケーキ屋さんやキャビンアテンダントなどの夢あふれる職業が沢山あった。私はふと、今、これを周りの子に渡したら一体この質問の答えを持っている人は何人いるのだろうかと考えてみた。もしかしたら、ほとんどの人は小学生の頃に書いたような夢の職業から、夢と言えるものなんてないと言って、無回答へ変わってしまうのかもしれない。このように、夢を大きく持ち、またそれを素直に語ることが出来る小学生の方が、毎日を塾や部活などの拘束された時間の中で忙しく生きる私たち中学生よりも、より人間らしく生きることができるだろう。
しかし、現実を見ることも大切だ。なぜなら、理想ばかり追っていると最後に痛い目に合うのは自分だからだ。私は、中学一年生の時から志望校判定の出来る模試を塾で受けている。一年生のときは、まだ中学校に入ったばかりだったので、名の知れていて漠然と行きたいと思う高校を志望校に設定すれば良かった。しかし、二年生になってからは模試の回数も増え、きちんと考えて志望校を設定しなければならなくなった。なぜなら、どれだけその高校に行きたいと思っていても、そこを合格するだけの学力がなければ落ちてしまうからだ。また公立高校は、私立高校と違って一校しか受けられないのでなおさらである。つまり、これまでは見なくてもよかった「現実」だが、合格を勝ち取るためには自ら凝視しなければならないのである。こうして二年生も終わろうとしている今、まだまだと思っていた高校受験ももう目前に迫っている。そしてこれから、この高く大きな壁を越えようとする過程でますます様々な現実に向き合わなければならなくなるだろう。
確かに、理想を持つことも現実を見ることも大切だ。しかし、一番大切なのは
「夢があるから行動するのではなく、行動するから夢が生まれる。」
という名言もあるように自分と向き合う時間を持つことである。私は、これから始まる忙しい日々にうもれてしまうことなくうまく自分を保っていきたいと思う。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●言葉のあるべき姿 |
にゃーみ |
94 |
1551 | 71 | 90 | 94 | 87 |
2位 |
●理想と現実 |
れたす |
91 |
1291 | 68 | 82 | 81 | 93 |
3位 |
●二つの道 |
ぎんぎつね |
88 |
1454 | 57 | 80 | 85 | 89 |
4位 |
●文化の意義 |
アルセウス |
88 |
1225 | 57 | 74 | 79 | 92 |
5位 |
●価値観の創造 |
いなりずし |
87 |
2175 | 58 | 67 | 72 | 96 |
6位 |
●自分と周りの流行 |
りょうたろう |
85 |
1563 | 54 | 83 | 84 | 79 |
7位 |
●団体の結束力 |
Qちゃん |
85 |
1265 | 52 | 61 | 78 | 102 |
8位 |
●自分の進む道 |
かこちゃん |
85 |
1072 | 52 | 78 | 75 | 90 |
9位 |
●新聞というものをまるで読まない |
られね |
84 |
1199 | 53 | 79 | 85 | 84 |
10位 |
●個人も他人も尊重して |
四葉のクローバー |
84 |
1247 | 52 | 69 | 81 | 84 |
2月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部49人中)
みんなの参加
小林少年
人々は、コンサートなどの何かを発表する場において、周りの観客がざわついていると、それを悪いことのように思いがちだ。実際、隔離されており静かな状態が自然のように感じてしまう。だが、観客をも盛り上げて、その世界観の中に参加させた方が良いだろう。私は何にでも誰もが積極的に参加できる社会をつくりたい。
その方法として第一に、様々な意見や反論が生まれることをよしとすることだ。私の通っている中学校では数学の授業のとき、いつもがやがやしている。もちろんそれは、その授業に関係がない話をしているということもあるかもしれない。けれど、全てが全て授業に無関係のことを話している訳ではないのだ。授業に対しての疑問や意見を口にしていることもよくある。ただ単に黙りこくって授業を受けている生徒は、分かっているのか、難しいと感じているのかを先生が読み取りづらい。疑問点を呟いて友達同士で教え合いをしている生徒の方が授業に積極的に参加していると言えるはずだ。また、先生のちょっとした間違いやミスを率直に突っ込める生徒はより好ましいだろう。なぜなら、なんとなくではなく集中して授業に取り組んでいる証拠であり、洞察力を鍛えることができるので、テストなどにおいてのケアレスミスを防ぎやすくなると考えられるからだ。
また、第二の方法としては、上に立つ人がなんでも自分でやりすぎないことである。三国志で有名に劉備元徳は、自分の力だけでなく、他人を必要として、仲間からの信頼も厚い人物であった。戦では、義兄弟であり、武力がずば抜けて高かった張飛や関羽の力を借りて武功をあげていた。また、戦略も、自分で考えるだけではなく、軍師である諸葛亮公明の力により長けていた。最終的な判断は、劉備自身が下すものの、仲間を大切にする豊かな心は、蜀軍のみんなが積極的に戦に参加することに繋がっていたことだろう。私の学校では生徒総会がある。普段の朝礼などでは、先生が中心に話が進められるが、この生徒総会のときには、生徒が中心となって、司会進行まで行う。この会では、委員会に対して質問や要望がある人は挙手をして発言し、それに対し、委員長が答えるというものだ。ときには、何度も口論になるほど話が深まり、周りを楽しませることもあった。これは、みんなが平等に、また積極的に発言して参加するチャンスが与えられていると言えると思う。そのことによって話し手が増え、聞き手も大勢いるので、話し合いが深まることだろう。
確かに、受け身型の参加の仕方というのも良い場面があるかもしれない。しかし、「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人なのである」という名言のように、色々なことに参加してこそ得られるものは多いと考える。私も参加型の人生を歩んでいきたい。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●みんなの参加 |
小林少年 |
93 |
1147 | 74 | 92 | 93 | 89 |
2位 |
●メリハリでマナーを守る |
ポケット |
89 |
1249 | 71 | 83 | 80 | 89 |
3位 |
●現代はアイデンティティー不定の時代 |
スクラット |
87 |
1181 | 53 | 77 | 78 | 93 |
4位 |
●笑顔を絶やさず |
そうき |
84 |
1291 | 64 | 63 | 67 | 81 |
5位 |
●笑顔 |
クッキー |
82 |
1032 | 47 | 72 | 71 | 89 |
6位 |
●早く大人になろう |
カツ丼 |
80 |
1093 | 47 | 95 | 95 | 95 |
7位 |
●場をわきまえる |
まかじろう |
78 |
953 | 48 | 98 | 86 | 90 |
8位 |
●大相撲を初めて見に行ったとき |
なもそ |
55 |
130 | 41 | 44 | 45 | 71 |
★1位と2位の作品は、要約の部分が多かったため代表作品にはなりませんでした。
2月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部123人中)
自分の見かた
ピルル
私たちは思い込みにとらわれない、自分と周囲とを平たく見る視点を持つべきだ。
そのための第一の方法は、自分と周囲とをやたらと比べないことだ。私が小学生になる時、学校で必要になるクレパスやクレヨンなどの用具は、私はほとんど幼稚園で使っていたものを続けて使っていた。小学校には同じ幼稚園の人はいなかったから、私は他の子たちとは違う種類の、新品でもないものを使っていたのだ。そして授業でクレパスを使うことになった日、クラスメイトの一人が私に、皆と違う種類の、それも古いものを使っていて変だ、恥ずかしくはないのかと聞いてきた。私は周囲と違うことを特別なこととして嬉しがる性格だったし、幼稚園の三年間同じ道具を壊さず大事に使ってきたことは私の小さな誇りでもあった。当然これからもなくなるまで使い切ろうと思っていたから、恥ずかしくないと返事をしたら、その子は変な顔をした。この時の私の感覚、物事の捉え方は正しかったと思う。使えるものを大事にしようと思ったことも、周りの状況に不安にならなかったことも私らしい。もし私がクラスメイトの指摘で周りとの差を過剰に気にして使える道具類を買い替えようとしたら、それまでの私の気持ちも意思も、道具も無駄になる。
そのときそのときだけの状況で周囲と自分との差に過敏になり、自分だけが悪い状況で孤立していると思いこむような視点は客観視とはほど遠い。比べすぎると自分が保ち、成長させてきた大切なものが見えなくなってしまうのだ。それは自分だけの持つ経験や感性、自信など様々だろう。そしてそれらは決して他の人と取り替えることはできない。自分や自分が置かれた状況を一つの価値ある特別なものとすることで、周囲に惑わされずに物事のそれぞれの価値をとらえることができる。
第二の方法は、自分とは別の立場に立った見方をできるようにすることだ。普段の生活の中で、特に自分にとって大変なことがあると、どうしても自分だけのものの見方にこだわってしまう。けれどもその偏った頑な姿勢は必ずしも自分のためになるわけでもないのだ。世界史で勉強するフランス革命の話になると、当時の王家や貴族がどれだけ華やかな生活をしていて、庶民がどれだけ苦しい生活をしていたのかが強調されることが多い。たしかに上流階級の人々はきらびやかな生活をしていた。しかしそれは同時に自国の職人の仕事と技術を守り、他国に侮られないようにするためという役割も持っていた。ロシア革命では、革命の騒ぎに紛れ王宮の中にあった価値のある宝物や宝石が略奪され、今も行方が分からないものもあるという。革命を起こした人々が楽ではない生活をしていたことは事実だ。しかし脇目も振らない強硬手段や暴力的な行動では秩序がなくなり、他にも失われるものが多くあるというのも事実だろう。私たちがつらい局面に置かれたとき、できるだけ損失がないように状況を変えてゆくことが最良の手段だと思う。ものは壊すことは簡単でも、再度つくるとなると想像以上に骨がおれるし、もとに戻すことができない場合もあることが常だ。だから損失は無いほうが良いし、そうするためには自分の立場だけで自分のことだけを考えるのではなく、余裕を持って全体をとらえなければならない。しかし困難な状況で心に余裕を持つことは容易ではない。そこで、その人が普段蓄えてきた知識や教養、経験、そしてそれらによりつくられ、磨かれ、現されるその人の本質が重要になるのだ。大変なときにこそ、その人の全てが全面に出やすい。だから自分をよりよいものにすること、豊かな経験と広い見解を身につけようとすることが物事の客観視を可能にするのだ。
確かに、自分を外側から見ないこと、直感やそのときの自分だけの感覚が活かされる場面もある。しかし、そのときの自分だけしか見えなくなれば、賢明で理性的な判断やいろいろな選択肢を同時にとらえることはできない。自分とは特殊なただ一つとしての面だけでなく、その他大勢に紛れ、属する存在としての面も持つ。ある大きな集団や状況の小さな一部もまた自分であるのだ。そのことを意識して自分自身を小さな一部としてとらえ、そんな自分に必要とされることを知るためにも、物事の客観視は必要だ。またそれと同等に、自分が何にも変えられない存在であることを知ることも大切なのだ。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
1位 |
●他者理解のために |
はるかぜ |
91 |
1587 | 64 | 78 | 90 | 96 |
2位 |
●他者から見た自分 |
らわん |
90 |
1212 | 64 | 90 | 94 | 89 |
3位 |
●自分の見かた |
ピルル |
86 |
1778 | 54 | 87 | 89 | 92 |
4位 |
●思い上がり |
なるか |
86 |
1286 | 57 | 77 | 88 | 87 |
5位 |
●自分の道を進め |
かみと |
84 |
1372 | 61 | 97 | 108 | 95 |
6位 |
●バベルの塔の教訓 |
えふわ |
82 |
1127 | 53 | 96 | 96 | 92 |
7位 |
●楽しく生きよう |
きらり |
80 |
873 | 46 | 91 | 93 | 81 |
8位 |
●伝える |
ななみ |
80 |
941 | 49 | 82 | 87 | 87 |
9位 |
●大人と子供 |
にゃんこ |
80 |
886 | 54 | 68 | 71 | 92 |
10位 |
●書物 |
アホ神God |
80 |
972 | 56 | 62 | 70 | 86 |
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(23年8月~23年11月未集計) |
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2023年05月の森リン大賞 |
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(20年10月~23年2月未集計) |
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2018年02月の森リン大賞 |
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2016年08月の森リン大賞 |
2016年07月の森リン大賞 |
2016年06月の森リン大賞 |
2016年05月の森リン大賞 |
2016年04月の森リン大賞 |
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(2014年7~8月は未集計) |
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2014年03月の森リン大賞 |
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2013年07月の森リン大賞 |
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2013年03月の森リン大賞 |
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2013年01月の森リン大賞
2012年12月の森リン大賞 |
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2012年07月の森リン大賞 |
2012年06月の森リン大賞 |
2012年05月の森リン大賞 |
2012年04月の森リン大賞 |
2012年03月の森リン大賞
2012年02月の森リン大賞 |
2012年01月の森リン大賞 |
2011年12月の森リン大賞 |
2011年11月の森リン大賞 |
2011年10月の森リン大賞
2011年09月の森リン大賞 |
2011年08月の森リン大賞 |
2011年07月の森リン大賞 |
2011年06月の森リン大賞 |
2011年05月の森リン大賞
2011年04月の森リン大賞 |
2011年03月の森リン大賞 |
2011年02月の森リン大賞 |
2011年01月の森リン大賞 |
2010年12月の森リン大賞
2010年11月の森リン大賞 |
2010年10月の森リン大賞 |
2010年09月の森リン大賞 |
2010年08月の森リン大賞 |
2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |
2010年05月の森リン大賞 |
2010年04月の森リン大賞 |
2010年03月の森リン大賞 |
2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |
2009年12月の森リン大賞 |
2009年11月の森リン大賞 |
2009年10月の森リン大賞 |
2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞
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