毎月の森リン大賞

森リンの丘

 


11月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部48人中)

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11月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部113人中)

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11月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部130人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 おいしくできた卵焼き みるこ 71 60446606184
2 人は、外見では見ないほうがいい しろくま(すみっこぐらし 70 75447487586
3 ウキウキのお買い物 マーガレット 69 91144485790
4 ゆかいでおもしろい先生 らゆみ 68 57148445683
5 おばけがいっぱいのハロウィン なゆら 66 29441626490
6 わたしのたんにんの先生 さとタン 66 46746475589
7 アインシュタイン博士 エルサ 64 322424952100

 


11月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部145人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 きれいな車そうとかわいい小さな電車 おむれ 78 55541829687
2 バスと新かんせん りよと 78 82243727789
3 果物の虫 夢見るおたまじゃくし 77 101747607986
4 一番はやっぱりジャポニカ米 らあき 77 98049646692
5 好きなハンバーグ わあま 77 75163656590
6 おつかいって楽しいな M.Kミッキー 76 82638647684
7 好きな食べ物大集合!! わこあ 76 77351626883
8 希望のお米 多野河連根 75 74242608483
9 ほおばるお寿司 ころ 74 69244618186
10 買い物をしたこと くるみ 74 95348557586


11月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部148人中)


色々な好きな食べ物があることはいい(清書)
らりこ


 「いらっしゃい!」
寿司屋の板前さんは大きな声で言った。僕は家族と一緒にすし屋に入った。この寿司屋は家族みんなでよく行くすし屋で、家に近くて、自転車で行くと10分ぐらいで着く場所にある。この寿司屋のすしは安いのだが、味はすごくおいしいので、いつも僕たちがここに来た時には、行列が作られている。僕の一番好きな食べ物は寿司なので、僕は興奮していた。
 この寿司屋の寿司の中で僕の一番好きな寿司ねたはサーモンだが、他の寿司も味が違って、美味しい。日本の寿司屋とシンガポールの寿司屋を比べると、日本の寿司屋で食べる方が魚がもっと新鮮で美味しい。しかも、シンガポールの寿司のための魚は輸入されているので値段が高いのだが、日本の寿司屋の魚は日本で釣っているのでもっと新鮮で安いのだ。
 僕はシンガポールに住んでいた時にも好きな食べ物があって、それの一つは小籠包だ。小籠包を一口食べると、肉汁がジュワッ、と口の中に広がってあまりのおいしさに幸せな気分になる。この店では、手作りで小籠包を作っているのがガラス窓から見られるので、面白い。調理人の手の動きが素早くて、まるで機械のように小籠包が次々と出来上がっていた。今まで食べてきた小籠包の店の中でここが一番美味しい気がする。僕は日本に帰ってきてから小籠包を食べてみたけれど、小籠包の皮が硬くて、肉の味が美味しくなくてなんだか味が全く違う。だから、この店にまた行きたい、とずっと思っている。もう一つの好きな食べ物は、チキンライスだ。シンガポールでは、チキンライスが有名で、チキンのスープで炊いた米の上に、蒸したチキンがのっている食べ物だ。チキンライスの米の味は甘くて、チキンの出汁の味がすごく良くする。チキンは蒸したのでパサパサしてなくて、しっとりしているので、とてもジューシーだ。チキンと米をいっしょに食べると、まろやかな味がして美味しい。チキンライスを食べる時には三つの種類のソースがある。それはチリソースと、真っ黒な醤油で煮詰めたようなソースと、生姜のソースだ。僕が一番好きなソースは生姜のソースで、どんな肉にもかけてもおいしい。最近、僕のお父さんが出張でシンガポールに行った時、このソースのビンを五つも買ってきてくれたので、僕は大喜びした 。早く肉にかけて食べたい、と思った。
 僕はいろいろな好きな食べ物があるということはいいと思った。なぜなら、いろいろな国の食べ物が好きになると、その国に興味を持てるからだ。そうすると自分の役に立つし、僕がみんなに教えてあげる事でみんなにも役立つと思う。色々な国の食べ物が好きになれるとその国の文化が知りたくなれてすごく面白いなあ、と思った。僕はこれからも新しい好きな食べ物を見つけていきたいと思った。そう思いながら、僕はサーモンの握り寿司をほおばった。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 色々な好きな食べ物があることはいい(清書) らりこ 79 116946687790
2 木登りの醍醐味と達成感 サーサ 79 144449637786
3 木との時間 コスモス 78 1194417610780
4 本で経験を かなん 78 87646877881
5 僕とハンバーガー ワシタ 78 83246867579
6 読書ってすごい! つ~たん 78 93948576986
7 理科の授業のこと ああひめ 77 95047628487
8 意味の大切さ りゅうの玉 77 73744738081
9 はてな なっち 76 81646586989
10 出来なかったことが出来るようになる 白うさぎ 75 86342567081


11月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部133人中)


古物から学ぶ
イクラ
 「うわぁ。お化けだぁぁ。」
今から十年前のことになるが、叫び声を上げた記憶がある。当時二歳の私の目の前には、巨大な化け物がいた。具体的に言うと、その怪物は、ゴツゴツしていて、先端の部分は、蜂の針の用に細く尖っているのである。そして、妙に黒光りしているところが、かえって不気味さを思わせる。今では、その物体も私の腰より低い位置にあるが、当時は、見上げるほどそれが、大きく高く見えたものだ。その物体の正体とは、大木の幹である。母が父から譲り受けた骨董品である。私が、毎日、家の顔である玄関で会っている幹だが、この幹は、私が想像していたのとは、大違いの経緯でこの家まで運ばれてきた。
まず、その木の幹の特徴についてまとめる。半径二十五センチメートル・高さ約一メートル。黒い台座の上に座っていると言うより、幹が、台座を踏みつけてのっている。木の幹であるから、中に、いくつも空洞があったりもする。そして、何より、私の家にある物の中で、一番古い歳月を生きてきた骨董品である。普段、役に立つことは、ゼロパーセントの確率である。しかし、泥棒がもし家に入ってきた場合には、十分役に立ってくれるだろう。なぜなら、木の幹は、玄関に飾っているため、家に侵入してすぐにあるあまりの迫力にに泥棒さんも腰を抜かして帰っていくと思う。それに加えて、幹の空洞の部分を利用して、祖父から頂いた本物の鹿の角をも飾ってある。表面は、ざらざらしていて角だけあって、先端は、チクッといたい。これもまた、泥棒対策に繋がるはずだ。まるで、我が家には、カギが要らないようだ。このことから分かるように、二歳の少女が、自分の家の中で、しかも、目の前に、大木の一部分と鹿の角を見上げて泣かずには要られない。小学校に入学すると、身長も伸びて、幹に対する恐怖感も薄れていった。そして、かねてからの疑問である
「この幹どうしたの?」
と幹を上から指さしながら尋ねた。すると、祖父から幹を譲り受けた張本人である母が、幹に目をやりながら、
「その大木は、お祖父ちゃんの物だったのよ。よく、分からないけれど、どこかの山でお祖父ちゃんが、その幹が転がっているのを見つけて、それまた、なぜか家に運んできたのよ。どうやって家まで辿り着いたかは、不明だけど。その後、お祖父ちゃんは、手先が器用だったから、先っぽの方を鋸で修正して、ニスを塗って幹をピカピカに磨き上げなのよ。どう、すごいでしょう。」
と最後は、語尾を上げて締めくくった。私は、その話を聞き、祖父のことを本当にすごいと思った。また、後の話でこの幹は、歴史在る物だと言うことを知った。私は、それも含めて、この幹に纏わることを知り、幼い頃に号泣し、それ以来、気味悪げに幹と向き合っていた自分の態度に反省をした。そして、祖父が一生懸命に切り磨いた幹に一礼をした。祖父の一生懸命さがないと、私は、この幹と出会えなかった。私は、この幹に出会って、木の匂いを嗅ぐことができ、毎日、自然の木に触れることができている。そして、そこから学ぶべきことがきっとあると思う。だから、私は、幹に一礼を送った。そのときから、私は、幹と正面から向き合えるようになった。歴史ある物と知り、尊敬する気にもなれた、祖父のように思えて親近感も湧いた。自然や古い物は、人間に安心感を与えてくれるという。だから、私は、時々、幹の平たい部分に顔を押しつけて、木という自然を味わって、心地よいときを過ごしている。
 この幹を築いた祖父母の家には、ちょっぴり古いランプが応接間に飾ってある。ほとんど触っていないため、ランプの頭には、いつも埃がかぶってある。中のランプは、赤色だが、持ち手や真上から観た部分と真下は、合金でコーティングされている。私は、このランプの中で、一番、赤色の部分が好きだ。なぜなら、ランプを使っていないのにも関わらず、灯りがついている様な感じが漂っているからだ。私が見た限り、このランプが使用されているのを観たことがなく、使用出来るのかどうかさえも不明である。母の話によると、母もランプが使われているのを見たことがなく、ただ、古い物という認識しかなかったそうだ。それを聞いて、私は、外見だけでなく中身も謎に満ちていて、ミステリアスなランプなのだなぁ等と心の中で夢心地な気分になってしまった。そして、もし、私が母なら、祖父にどうしたのかと絶対に追求するのになぁと思い無性にランプの謎を解明したくなった。そんなことを思っていると、懶婦は、ランプを持つのも嫌がると言うあまり使えそうもないダジャレを思いついてしまった。
 古い物とは、人間にとって、過去を知る重大な未来の私達への手紙である。「古きを温ねて新しきを知る」という諺があるように古い物から学ぶべきことは、小さなことでも大きなことでも山ほどある。私は、これから、その数々の手紙を後世に送り届けたい。そうすることによって、後世の者達が私達では、発見出来なかった何かに気づいてくれるかもしれない。
「うわぁ、お化けだぁぁ。」
私は、この幹のお化けが子孫永久に残ることを想い、そっと木の幹をなで幹と共に未来を見つめた。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 古物から学ぶ イクラ 83 211356769189
2 大切にしよう自然の素材 四つ葉 83 94161727887
3 人間と自然の距離 レモン 81 1328529210190
4 自然破壊への警鐘 ああうい 80 1329479910592
5 今も昔も大切な物 なゆは 79 127146708784
6 自然の豊かさ なほら 79 96447658381
7 大事な物 なゆの 79 109446627984
8 自然からみつけるもの ゆえめ 78 83252646893
9 古い物に近づく鍵 れりか 76 80739667584
10 ちょうせん! ゆきだるま 64 39641555480

 

11月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部81人中)


小さい生き物の大きな力
工藤コナン
 ある日、土をほっていたら、ミミズを発見したことがあった。細長く、にょろにょろとしていたため、私はそのしゅん間、悲鳴をあげた。しかし、今考えると、そのミミズは土を豊かにする、とても大切な仕事をしていたのだ。そのため、私はミミズの小さな力を見直し、大事な存在だと知ることができた。だからこそ私は、人間は自然界にある小さなものや生き物を見直す必要があると考える。
 その理由は第一に、人間はただ単にその役目を知らないだけだからだ。私はハチが苦手だ。以前さされたことがあり、いい思い出がないからだ。しかし、ハチもミミズのように「自然の経済」に大きな関わりがある。それは、花粉を運び、たくさんの新しい植物を作る重大な手伝いをしていることだ。つまり、もし世の中にハチがいないと、植物は育たず、いずれ私たち人間や他の動物が必要とするさん素が減り、絶めつしてしまう生物も出てくるだろう。だからこそ、人間は自然界にある小さなものを大切にするべきだと思う。
 また、第二の理由としては、人間は自分の都合のいいように行動してきたため、地球かん境が破かいされてきたからだ。一つの例としては、絶めつする動物が一方的に増えているという悲しい事実だ。Center for Biological Diversityのデータによると、人間の人口が増えていく中、絶めつしていく動物の数も同じく増えていっているそうだ。それに加えて、人口増加の傾向をたどっていくと、次の二十年の間に絶めつ危ぐ種の動物がさらに7%も増えてしまうといわれている。これは、私たち人間が森の木を切り倒し、そこに住む動物にひ害を与えるなど、人間が好き勝手に行動しているからだ。このようなひ害をへらしていくためにも、自然界にある小さな生物を大切にする必要がある。
 確かに物事を大きくとらえることも大事だ。それに、自分の人生が動物より大切だと考えるのは自然なことだ。しかし、「雑草はまだその美点を発見されていない植物だ」という名言があるように、小さなもののみ力はまだ人間に知られていないだけかもしれない。だから、人間はその生き物を見直す必要があると考える。ミミズもハチもその一種であり、世の中にはまだたくさんの大切な役目のある動物が多くいるはずだ。これまで私たちはそのことに気づいていない結果、他の生き物が絶めつするような状況を作ってしまった。それを見直して、これからは小さい動物や植物などの大きな力を大切にしていきたい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 小さい生き物の大きな力 工藤コナン 83 102859587395
2 小さなものの役割 にえけ 83 114057587089
3 清書 「詩的な」言葉の意味 わくゆ 82 113951788493
4 詩的な言葉 らうみ 82 96962607293
5 ユーモアのある言葉を らこむ 82 97666747092
6 詩的な心 白いごはん 81 91656788089
7 すてきな言葉 みいた 80 109959576680
8 ミミズがある生態系に(感) うらら 78 90751557289
9 詩的な言葉は大切か? られし 77 1285529610792
10 今を大切に トイストーリー 76 67846747296

 

11月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部71人中)


古典と流行(清書)
わわあ
「お前の考え方古すぎだろ!」 「なんだと!?」
 これは、友達が話し合っている時の光景だ。一方が自分の考え方を述べると、他方がその意見について古いのではないかと疑問に思うシーンなのだ。確かに、この世には主に古典的な考え方と、現代的な考え方の二つの考え方がある(もしかしたらそのどちらをも超越した考えが実在するかもしれない)。古典に関しては、人間の本質をその時代の素材を用いて表現しているもので、現代に通じている素材ではない事がかえって抽象の骨組みを作っているのだ、という人もいる。では、この世の中では、古典的な物の見方・考え方と、現代的な物の見方・考え方のどちらが必要とされているのだろうか。
 確かに、古典が長い間人々に愛され続けてきたのは、それだけの魅力があるからである。僕はハリー・ポッターシリーズの本が好きなので何回も読んでしまうのだが、この物語は魔法界の話で、よく呪文が出てくる。この中で、ハリー・ポッターは最初ヴォルデモート卿に死の呪文をかけられるが、ハリーの母であるリリー・ポッターが古くからの魔法を使って自分はどうなってもいいからハリーを守ったのだ。一方、ヴォルデモート卿は新しい魔法(死の呪文)を利用した。ここで、ハリーは母親の呪文の効果で生き残ることができ、ヴォルデモート卿はその死の呪文が自分に跳ね返ってどこかへ消えたのだ。この話から分かるように、古くから伝承され、愛されていたものを利用することにより自分を守ることが可能になるのだ。
 しかし一方で、流行のものも多くの人の気持ちを引き寄せる。今、世界がアメリカに合わせて様々な言語、暮らし、スタイル、会社などが変わっている。アメリカが中心となって世界は動いているのだ。今年のアメリカの大統領選挙でも日本だけでなくあらゆる世界の国が注目しているだろう。民主党のクリントン氏がいい、と言ったり暴言王のトランプ氏がいい、と言ったり。これは諸国が世界の中心的存在アメリカに興味を示している証なのだ。というより、自然と今話題の出来事に引き付けられるのだ。このようなことから、今とても注目されているもの、即ち流行のものは人々の気持ちを引き付け、人気になれるのだ。
 確かに、古典にも流行のものにもそれぞれ良さがある。しかしながら、一番大切な事は、古典を選ぶか、流行を選ぶかという問題ではなく、古典的な見方もその時代の流行も、元をたどればある一つの答えへの過程なのである。「辞書のような人間になる事ではなく辞書をうまく使えるような人間になる事が勉強の目的である。」という名言がある。古典にしろ流行にしろ、どちらもある目的に到達するためのいわば手段であるといえる。だから、目的への道を時と場合によって最適なものを考慮し実現していくことが最も肝要ではないだろうか。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 古典と流行(清書) わわあ 92 116076898887
2 読みたいものを読めばいい はや 88 122661868983
3 情報の波と己の路 みんみ 84 1098611019884
4 適した保護・管理 マーフィー 84 122351698392
5 詩的な言葉 はれそ 81 98752808599
6 互いに助け合うこと ようこ 81 106049657884
7 ああすれば、こうなる ああかち 81 101751616992
8 ことばの使い方 らたち 80 94452627087
9 昔のもの、今のもの わせえ 79 10604913512587
10 交話機能の効果とは くあゆ 79 94748697287

 

11月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部56人中)


真似能力
りすっぴ
 私は、明治期の建築物が好きだ。それまでも、そしてこれからも二度とできないであろう不思議な様相が気に入ったのだ。独特の暗い雰囲気をまとった建物は、そのまま明治という時代を表しているような気がしてならない。日本が開国し、まるで乾いた砂地に水が染みこむように西洋の文化を取り入れていた時代のことである。初めて鹿鳴館の模型を見た時、私は和洋折衷とはこのことなのかと思った。必死で外国に追いつこうとしていたこの時の日本は、可愛らしいものを感じるが、洋風の中にも日本らしい細やかな細工が施されている。華美な西洋の文化と、日本の文化が絶妙な位置で折り合ってできたのが、明治の建物だ。日本人の、真似を積極的にする性格があってこその文化だろう。現に、このような様相は世界の中でも珍しく、海外の人達にも高い評価を受けている。私は、真似をする能力に自信を持って生きていきたい。
 そのための方法としては、第一に良い手本を真似ることである。書道の世界では、『守・破・離』が重んじられ、どんな人でも最初は良書を写すことから始まる。過去の書を真似ることで、独自のスタイルが見つかるとされている。日本の伝統は総じてその傾向が強いようだ。しかし、私たちの身近な事例でも同等の傾向が見られる。例えば、絵を描く時。初めて絵を描く時は、ほとんどの人が漫画やアニメの模写から入るのではないだろうか。私は、小学生の時に憧れた漫画があり、それの真似から始まった。その後、他の絵にも出会い、独自の絵柄が開発されていることから言って、ここにも『守・破・離』が存在する。また、私の友人も絵を描くのだが、絵柄は、真似をした絵に相当左右されていると思う。
 また、第二の方法としては、学校教育などで模倣の大切さを教えていくべきだ。今の教育では、独創性が大変素晴らしいこととされているが、それだけではなく、模倣にも良い評価をいただきたい。昆虫学者のファーブルは、様々な虫について面白いことを見つけたが、元々彼は買った本の内容をよく確認している。その中で、発見があった。ファーブルが本を読んで、その内容を実地確認したからこそ、これらの発見はあったとも言える。ちなみに、その本は、教師時代のファーブルが生活費を切り詰めて勝った博物学の本である。若いファーブルの愛読書であったらしい。
 確かに、模倣だけで終わってしまっては進歩がない。真似したものは所詮コピーであり、オリジナルには勝てないだろう。しかし、模倣は独創性の大切な土台である。模倣無くして、創造は存在しない。『持ち物を気にするのは、自分に自信が無い証拠である。』という名言もある。模倣する力にコンプレックスを感じる必要はどこにもない。もっと真似をする能力に自信を持って生きていきたい。願わくば、自身の個性で確立したものが真似をされる側になればいい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 真似能力 りすっぴ 89 117562969289
2 デジタル脳とアナログ脳の共存 彌織 83 100957918289
3 バランス きろせ 82 1146561029292
4 発展するための道のり しろめウサギ 80 122246768287
5 昔話の研究を(感) ジャスミン 76 80148616492
6 昔話の研究 ゆへき 70 57644616287
7 将来の日本と将来の自分 わくあ 56 6437485084

 

11月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部121人中)


広告を上手に用いる
そうき
 広告の「モノ離れ」現象が起きたのは「技術の高度化が平準化を生み、競争商品の間に品質や性能上の差異がなくなった」結果だった。商品が似たようなものになればなるほど、自社製品の印象を競合商品から際立たせる必要が生じ、その「差別化」の役割をもっぱら広告が担うことになったのである。その差異づくりが、もっともらしい言葉やまことしやかなレトリックの競争となり、人間的な息づかいを言葉が失ってただの瓦礫と化し、モノと人の間に壁ができる。これは「オモシロ広告」のようなものも本質的には同じである。広告が、モノを通した新しい生き方を提案できなくなっている。にもかかわらず、目先を変えただけの広告が量産されていることに問題があると私は思う。
 その原因の一つ目は、広告そのものではなく、広告すべきもの自体が生活への提案力を無くしていることにあると思う。日本は先進国として発展を遂げてきて久しいため、世の中にモノが溢れている。これによって、消費者がこれが欲しくてたまらない、と感じるような機会が減っている。だからこそ広告が大量に出回るようになっているのではないだろうか。最近は奇を衒ったような広告を多く見かける。しかしながら、そのような広告を目にしたからと言って、その商品が特段欲しくなるわけではない。このような傾向が、近年では携帯のCMに強くあるように思う。昔話のキャラクター達が出てきたり、しゃべるお父さん犬やアイドルが出てきたり…だが、CM自体がいくら面白くても、
「CMが面白かったから他社の携帯に乗り換えよう!」
という風にはならないのが現状だろう。個人的には、他社がやっていないようなキャンペーンを示すなどの方が、コストの面から考えても効率が良いのではないだろうかと感じる。
 そして原因の二つ目が、マスメディアの情報よりも口コミの情報が信頼されるようになっているからだ。情報が錯綜する現代では当然だと私は思う。実感として、真偽のはっきりしないようなマスメディアよりも、親しい友人などから聞いた情報に頼る風潮が強くなっているように感じられる。私も、自分が行ったことの無い店に行く時は、行ったことのある人から事前に情報を仕入れる。あまりにも酷い評価だと、いくら百聞は一見に如かずと言えども、行くことに躊躇することもある。また、古代のギリシアでも陶片追放という制度があった。支配者となった人が独裁を行いそうな雰囲気がある、または行っている、という事態になったときに、人々が陶片で投票を行い、一定数以上集まった場合にはその支配者を国外へ追放するというものである。噂で追放されるような場合もあったであろうことを考えると、この頃から人々の口コミの影響は大きかったというわけだ。このようなことから、なんとか広告で良い印象を与えようとモノ離れした広告が増えるのであろう。
 確かに、広告が新しい生き方の提案を全くできなくなったというわけではない。高齢社会に合わせたような、例えば痛み止めの薬のようなものが効果を謳った広告とともに売り出されるような実例も増加している。しかし、広告とは購買意欲を高めるためのものではなく、消費者が欲しいものを手に入れるための一つの手段である。このことを常に念頭に置くべきだと思う。私も、欲しい商品があるときに、広告がそれを得るための有効な手段として用いる事ができるような人になりたいと思う。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 広告を上手に用いる そうき 91 139963828996
2 生き方を恥じること きろる 87 1203629910290
3 「ああすれば、こうなる」(感)<清書> ああまむ 86 133258989996
4 人と人との関わりを れたす 86 1636621079992
5 商品化の広がり 四葉のクローバー 86 127758909690
6 目の前にあるもの らわん 84 98258688187
7 人と仕事 ききも 83 99361787396
8 歴史家の専門の(感) まりあ 81 68358838295
9 模倣の大切さ ゆよた 81 103554656589
10 空っぽの広告 ぎんぎつね 80 11764810110096



2024年07月の森リン大賞 |  2024年06月の森リン大賞 |  2024年05月の森リン大賞 | 
2024年04月の森リン大賞 |  2024年03月の森リン大賞 |  2024年02月の森リン大賞 |  2024年01月の森リン大賞 |  2023年12月の森リン大賞 | 
(23年8月~23年11月未集計) |  2023年07月の森リン大賞 |  2023年06月の森リン大賞 |  2023年05月の森リン大賞 |  2023年04月の森リン大賞 | 
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2017年12月の森リン大賞 |  2017年02月の森リン大賞 |  2017年01月の森リン大賞 |  2016年12月の森リン大賞 |  2016年11月の森リン大賞 | 
2016年10月の森リン大賞 |  2016年09月の森リン大賞 |  2016年08月の森リン大賞 |  2016年07月の森リン大賞 |  2016年06月の森リン大賞 | 
2016年05月の森リン大賞 |  2016年04月の森リン大賞 |  2016年03月の森リン大賞 |  2016年02月の森リン大賞 |  2016年01月の森リン大賞 | 
2015年12月の森リン大賞 |  2015年11月の森リン大賞 |  2015年10月の森リン大賞 |  2015年09月の森リン大賞 |  2015年08月の森リン大賞 | 
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2015年02月の森リン大賞 |  2015年01月の森リン大賞 |  2014年12月の森リン大賞 |  2014年11月の森リン大賞 |  2014年10月の森リン大賞 | 
2014年09月の森リン大賞 |  (2014年7~8月は未集計) |  2014年06月の森リン大賞 |  2014年05月の森リン大賞 |  2014年04月の森リン大賞
2014年03月の森リン大賞 |  2014年02月の森リン大賞 |  2014年01月の森リン大賞 |  2013年12月の森リン大賞 |  2013年11月の森リン大賞
2013年10月の森リン大賞 |  2013年09月の森リン大賞 |  2013年08月の森リン大賞 |  2013年07月の森リン大賞 |  2013年06月の森リン大賞
2013年05月の森リン大賞 |  2013年04月の森リン大賞 |  2013年03月の森リン大賞 |  2013年02月の森リン大賞 |  2013年01月の森リン大賞
2012年12月の森リン大賞 |  2012年11月の森リン大賞 |  2012年10月の森リン大賞 |  2012年09月の森リン大賞 |  2012年08月の森リン大賞
2012年07月の森リン大賞 |  2012年06月の森リン大賞 |  2012年05月の森リン大賞 |  2012年04月の森リン大賞 |  2012年03月の森リン大賞
2012年02月の森リン大賞 |  2012年01月の森リン大賞 |  2011年12月の森リン大賞 |  2011年11月の森リン大賞 |  2011年10月の森リン大賞
2011年09月の森リン大賞 |  2011年08月の森リン大賞 |  2011年07月の森リン大賞 |  2011年06月の森リン大賞 |  2011年05月の森リン大賞
2011年04月の森リン大賞 |  2011年03月の森リン大賞 |  2011年02月の森リン大賞 |  2011年01月の森リン大賞 |  2010年12月の森リン大賞
2010年11月の森リン大賞 |  2010年10月の森リン大賞 |  2010年09月の森リン大賞 |  2010年08月の森リン大賞 |  2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |  2010年05月の森リン大賞 |  2010年04月の森リン大賞 |  2010年03月の森リン大賞 |  2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |  2009年12月の森リン大賞 |  2009年11月の森リン大賞 |  2009年10月の森リン大賞 |  2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞


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