毎月の森リン大賞

森リンの丘

 


7月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部47人中)

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7月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部96人中)

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7月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部164人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 いちばんすきなあそび あえゆせ 73 69943689284
2 パラセーリングをしたよ あかたよ 71 109139616984
3 すきなあそびについて えいた 67 48447505884
4 感想文の清書 すみれ 64 41443445380

 


7月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部209人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 温泉といえば…ここ! いちご 78 91454719587
2 「おじいさんのランプ」を読んで(清書) ちどり 75 82948516786
3 わたしの一番、おにごっこ あかろよ 73 93243446787
4 お父さんってそうなの!! あかれも 73 75148526587
5 「母屋はもうひっそり」を読んで あおとみ 70 54342557481
6 僕のお母さん たくみ 70 54246626480
7 お父さんの得意なスポーツ あえやひ 70 58753565984
8 私のお母さん あかりる 69 50548556086
9 火をつけようとした巳の助 あえほあ 68 43144546489
10 むてきのお父さん ゆき 66 55744495774



7月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部219人中)


ぼくの新しい家族
あかるほ
 「かわいい!」
ぼくは叫んた。ぼくは少し前にペットとしてメダカを買ってもらった。ちょうど5年生の理科でメダカのことについて学んでいて、学校でも飼っている。学校で飼っているメダカを見たぼくは、ぼくもメダカを飼ってみたいなと思っていた。だから、買ってもらうことになったときには、まるで兄弟ができたかのようにうれしい気持ちになった。今ではメダカを7匹飼っている。学校でも飼っているメダカであるヒメダカを4匹、少し品種改良をした黒メダカを三匹飼っている。最初は水草しかなかったけれど、説明書などを見ると岩を入れた方がいいと書いてあったので、岩も追加した。岩は中にもぐれるようにした。そしたらさっそく岩にもぐってくれた。そのときは、岩を追加したかいがあってよかったなと思った。
 ぼくはお父さんとお母さんと一緒に、買った日の夜にエサをやった。最初はぼくがやってみたかったけど、お父さんがやりたそうだったのでやってもらった。しかし、お父さんは誤ってエサを「どばー」と勢いよく、まるでダムが川に水を放流しているかのように入れてしまった。ぼくとお母さんが実は最初に、
「たくさんエサをやりすぎたらダメだよ。」
と注意したばかりだったのに、やはりやってくれた。ぼくたちはカンカンに怒った。次の日起きたら水草にフンがたっぷりついていたので水槽ごと洗った。最近では、エサはぼくがやっている。エサを食べている姿はとてもかわいい。特に手前にあるエサをこっちを見ながら食べているときだ。週一回は水替えをしている。そのときには、お父さんが熱心に取り組んでくれたのでうれしかった。
 買ってから2週間ほど経つと、エサをやろうとしているときにエサをやる場所に来て、きちんとわかってくれていることが分かった。少しなついてくれていることに気づくことができた。意外とメダカは賢かったのでびっくりした。ぼくはお父さんとお母さんに、
「きちんと責任をもって育てるんだよ。」
と少し心配した感じで言われたので、頑張って育てようという気持ちが高まった。ただ、飼ってから1週間程度でフィルターの後ろに入ってしまって1匹が死んでしまった。その後も一週間に一回のペースで死んでいってしまった。水草に不注意にからまってしまったり、弱ってしまって力尽きてしまったメダカもあった。なので少し責任感が強くなったことと、もう死なせないという緊張感が高まった。もう死なせないために、フィルターを水槽にしっかりくっつけたり、水草を広げたり、弱ってしまっているメダカを見つけたら、他の水槽に移したりしていきたい。この間、新しくメダカを買いに、ホームセンターに行った。飼育員さんに、メダカを育てるコツなどを教えてもらった。新たに自然の水草や、水をきれいにしてくれる石巻貝も買ってもらった。これで水槽がもっときれいになってほしい。メダカは前よりも活発に動き、生き生きとしている様子だった。つい最近、家族で静岡に旅行へ行った。神社に行ったときに、住職さんが、ぼくたちにカブトムシを見せてくれた。そしたらそのまま、
「これよかったらもっていきますか?」
と、優しく言ってくれたので、ぼくとお父さんは、
「いいんですか?」
と、お礼を言いながらもらって、カブトムシも育てることになった。とてもうれしくて、今では昆虫ゼリーや登り木を置いてカブトムシが住みやすい環境を作っている。
 ぼくは、ペットを育てるためには、きちんと責任をもつことが大事だとわかった。命は一匹に1つしかないので、1匹1匹を大切に扱っていきたいと思う。これからもエサを計画的にやって、死なせないようにきちんと対策をしたり、水槽も定期的に洗いたい。これから一年も何年も生き延びてほしいし、卵を産んでもらって、次世代のメダカもにもつないでいきたいなと思った。新たなペットとして、カブトムシも増えたので、エサの交換や観察もしっかりしていきたい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 あれは小学校三年の(感)清書 すりりんご 80 109041728093
2 ぼくの新しい家族 あかるほ 80 161439697684
3 余白の価値 さき 79 90443819089
4 チョウが変態する理由 ふうか 79 84746808990
5 カブとの思い出 あえわた 79 105047577583
6 余計なことをいうと、地獄 りく 78 13904413412789
7 人間と昆虫の似ている事 はやた 78 120541566895
8 大事 あおほゆ 74 76547537983
9 ごむだん あきよえ 74 100244566883
10 そこをなんとか あかみあ 73 83144535883


7月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部252人中)


人をワクワクさせるプレゼント
あかさほ
 私があげたプレゼントのリボンをほどこうとしている。私は、よろこんでくれるかなと胸がどきどきする。早く中を見てほしいけれど、どんな反応をするか、不安でもある。
 毎年クリスマスには、祖父母やいとこと集まってパーティーをする。それぞれにプレゼントの交換をするが、手作りのものやちょっとしたものを贈ることになっている。一、二か月前くらいから、だれに何をあげたら良いかな、これが良いかな、と考えて、ワクワクする。この前会って話したことを思い出したり、電話で聞いたりして、相手が喜びそうなものを一生懸命に考える。良いアイディアが浮かぶと、とてもわくわくする。私が去年、いとこの二人にもらったのは、好きなキャラクターのねこのししゅうが入ったランチョンマットだ。手作りのランチョンマットに、同じとしのいとこの柊君が下絵を描いて、そのお姉ちゃんの風優ちゃんがししゅうをしてくれたそうだ。祖母からは、毛糸で編んだ、十センチメートルくらいの、私に似ている小さな女の子のお人形をもらった。かわいいお洋服やくつ、ぼうしまで着ていた。本体の人形はもちろん、お洋服まで全て手作りだったそうだ。私が柊君にあげたのは、自分の部屋のドアノブにかけておく、名前の入ったドアプレートだ。本体はフェルトでできていて、アイロンビーズで彼の好きなマインクラフトというゲームの剣などのアイテムを作った。それを、母が縫い付けて、名前をししゅうした。柊君が、
「これ、すごく良いね。」
と、予想以上に喜んでくれて、びっくりしたくらいだった。柊君は、同じ十一歳だけれど好きな、ものや遊びがちがうので、プレゼントを選ぶのに家族の中でも一番苦労する。マインクラフトというゲームが好きなことは分かっても、そのゲームのキャラクターが好きかは分からない。そう考えると、そのキャラクターのグッズをあげて喜んでくれるか、心配になる。それに、あげようとしているものに似たなグッズをすでに持っているかも知れない。このように、次々と問題点が出てくるので、プレゼント選びが難しいのだ。祖父母には、私がデザインした似顔絵をししゅうした布のお守りをあげた。とても喜んでくれて、祖父はすぐにかばんにつけて、祖母はいつも見られるように冷蔵庫につるしている。本当に喜んでくれると、時間をかけてプレゼントを考え、作ったり、選んだりして良かったと思う。それに、プレゼントの包みが開くまで、喜んでくれるかドキドキするから、とても安心する。完成品ではない手作りのものをもらっても、味があるし、心がこもっている感じでとても嬉しく感じる。それに、手作りだからこそ、相手が一生懸命に作ってくれたのかなと、想像するから、より嬉しさが増す。風優ちゃんの大好物なので、祖父母は誕生日のプレゼントに2キロのもち米をプレゼントしていた。(笑)この時みたいに、家族だからこそ渡せる、嬉しいプレゼントがあるから、家族でのプレゼント交換は楽しいなと感じた。
 今年の六月の後半に、日光に修学旅行へ行った。お小遣いを持って行って、お土産を買っても良いことになっていた。父と母、祖父母にお土産を買って帰りたかった。好きなものなら喜んでくれると考えた。父はチョコレートが好きなので、おいしそうだった小さいチョコレートケーキを選んだ。母は、甘いものならなんでも好きなので、自分も好きなチーズケーキにした。祖父母はあんこが好きなので和菓子を買いたかった。でも、ぴったりとしたものがなかった。だから、母と同じチーズケーキにした。父と母、祖父母にお土産をわたしたら、とても喜んでくれた。自分も、だれかにプレゼントをもらったかのように、心が躍るみたいだった。仲良しのりんちゃんは、お父さんとお母さんにおはし、弟にりゅうが刀をもったかっこいいキーホルダーを選んでいた。みんなうれしそうに楽しそうに、お土産を選んでいた。みんなにとってもお土産やプレゼントを選ぶことは、楽しい、わくわくするものなのだろう。
 人にとってプレゼントは、あげる人も、もらう人も、わくわくさせるものだ。あげる人にとっては、何をあげようかなと考える時間がわくわくするし、もらう人は、包みを開ける時、わくわくする。
 今年のクリスマスには何を贈ろうかなと、楽しみにしている。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 人をワクワクさせるプレゼント あかさほ 85 175751788189
2 生活に必要な食文化 あえさし 85 143351807781
3 うれしかったプレゼント 清書 あかるら 84 122953849293
4 コツコツ続けていくこと あかれせ 84 119251617890
5 簡単には片付かない あかとは 84 124353577481
6 習慣は文化の一部 あきかは 84 125054647281
7 地域の特色 こだぬきポン 82 138351959597
8 プライバシーとは ゆう 82 105851808595
9 嬉しかったプレゼント マムアン 81 140747798584
10 怠け者の節句働き(清) けんモル 81 161947668186

 

7月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部258人中)


私たちの個性~カレーうどん~
みさと

 日本人と呼ばれる私たちに求められている進化はなんだろうか。これまで私たちの祖先は、沢山の様々な文明を開花させてきた。現在世界で多く活躍している割合が高い欧米の方は、進化の過程の中で世界の中心に立ち始めた人たちを祖先に持っている方だ。ついこの間、G7サミットが広島で行われた。ここで驚くべき内容は、日本がG7、主要7か国に入っているという事だ。戦争後の高度経済成長期があったとはいえ、元から日本人の感性が素晴らしいものであり、戦争という悲劇から終結したみんなの力によってここまで成長できたのだと考える。昔から紛争が起こり、たくさんの命が重なっているこの地で生きる私たち1人1人には大きな課題が課されている。
 島国の日本からすると、他の地からくるものは珍しい。例えば会社などのロゴをかっこよくしたいと思ったら、英語の崩し字?のようなものをよく使う。外来語をいれるとなんだかかっこよくなるように感じるものだ。これは憧れもあるのだろうか。


 母にこの題材についてのインタビューをしてみた。すると、「単に憧れだけで外来語を使っているわけではないのでは?」と言った。昔の話になるが、平安時代などでは、公的な文章は中国語、つまりは漢文だった。日本独自の文字、かな文字は、女性の使う言葉だとされ、親しい人との会話などの、内向きな用途に使うという風になっていた。最近の若い世代の言葉も、「伝わればいい」という意識のもと、変化に抵抗がないのではという意見である。逆に言えば、だから英語が苦手な人が多いのでは?ということなのである。それはすなわち、コミュニケーションを大事にしているということでもあるのだ。


 先ほどの続きになるが、日本人というのは、チャレンジ精神が知らぬ間に身についているという風にも言えるだろう。強要されなくても、まず取り入れてみる、という日本人特有のアイデンティティ、つまりは柔軟さがあるだろうということだ。そして「みんなそうだろう」と思っているから、外国の人が「それは文化盗用だ!」と言ったときに、盗用されたと言われている張本人でも「え、そうなん?」と思ってしまう。
 それは、日本の宗教、神仏習合にも言えることである。神仏習合は、日本のアニミズムの考え方から生まれた神道と、中国から来た仏教が混ざった、これこそ日本特有の宗教である。実際は風土に合わせたら変わったというだけなのだが、あくまで神道だけではなく、「神仏習合」になったのだ。年末には除夜の鐘をうちに寺へ行き、正月には神社に行って手をあわせる。
 みんな大好きカレーうどんもそうだ。カレーという外国の文化と、うどん・出汁という日本の文化を合わせて、オリジナルの文化を創り出した。私たち日本人は、知らず知らずのうちにそのような意識が芽生えているのではないだろうか。


 このように、日本という国に住む私たちは、これまで先祖たちが作ってきてくれた文化・文明、そして気付かないうちに身につく「意識」を続けていくべきである。それが、自分なりに消化してから、物事を取り入れることなのである。文化という大きな観点で見ると、風土に合うように変化を重ねているということ。これは、それぞれの国・地域の文化すべてに応用されることだが、それをたくさん応用しているのが日本人だ。島国に生まれ、島国に育つ。島の外の世界から入ってくるものは、もちろん数えきれないほどたくさんある。また、島の外の世界に憧れを持っているのも事実だ。完全にまねするのではなく、身内で一番「伝わる」ことを意識する。その分「海外進出」の可能性は低くなるかもしれないが、私たちには素晴らしい感性があるではないか。これは私たちの個性だ。カレーうどん。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 私たちの個性~カレーうどん~ みさと 88 153559939084
2 テストはよいか あうさの 88 124657748187
3 情熱に生きる あきはる 88 135463737987
4 成長できるテスト あおはす 87 109669787886
5 取り入れ方 りんたろう 86 115254747983
6 学習のお得な行事(清書) 85 108757798580
7 物事を取り入れる。 あおやの 85 115352767789
8 「テスト」という名の種 あおふね 85 129467716889
9 レベル1の最弱の女がスキル最強・レベルマックスにしてラスボス あかりら 82 127247798181
10 漢字は意外に偉大だった かののん 79 112643678290

 

7月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部162人中)


愛が一番
あおそふ
 日本では小さい子供と話をするときは大抵、敬語では喋らずに赤ちゃん言葉などで会話をする。海外では、言葉は変えずに声のトーンを高くして話しているように感じられる。どちらも、子供の目線にたっての喋り方だが日本語の方がはるかに発展しているように思われる。
日本人のように子供の目線に合わせた子育ては良い
小さい子供に対して、赤ちゃん言葉を話すことは我が国にとっては今日まで普通にされてきたことである。赤ちゃん言葉は犬は[いぬ]とはいわず「わんわん」など擬態語や擬声語で物事の特徴をとらえて構成されていると私は考察している。日本語は難しいことに聞き手によってその言葉の感じ方は多種多様である。例えば友達を遊びに誘ったときに「ごめん、無理」と返答されたとしよう。用事があって遊べないんだと解釈する人もいれば、相手は私のことが嫌いで断ったと解釈する人もいる。そのような誤解から不安を感じさせないためにも小さい子には赤ちゃん言葉が必要なのである。母と私でデパートに行ったとき、四歳児ぐらいとみられる女の子が泣いていた。母とはぐれたのだろうと一瞬で察知できた。そのときはもちろん赤ちゃん言葉まではいかないが優しい口調で話かけた。安心させるためである。もし、大人とかわす喋り方でしゃべりかけていたとしたら、女の子の不安の解消には繋がらなかっただろう。子育ても同様である。特に自分の意志を泣くことでしか表せない赤ちゃんには子供の目線になることがより大切である。
一方で、フランス人のように大人と対等な子育てをするのも良い。
子供の目線に合わせた子育てをしていると依存心の強い子になることが多いように見受けられる。
自分で物事を判断する能力が衰えてしまうというリスクがどうしても生じてくることがあり得る。その要因の一つは戦後、日本人の依存心が高くなっていることである。「少年H」という本を読んで感じたことだが、親や教師は子供に対して殴ったり、叩いたり、廊下でけじめをつけていたと思う。怒る時はおこる、可愛がるときはかわいがるということだ。赤ちゃん言葉も話していた。だが、虫が教室に入ってきたぐらいで騒いだりしなかった。神経は太かったはずだ。最近では、子供強く怒ると将来に悪影響を与えると考える専門家もいるらしく、子供のお尻をたたくなどは虐待に分類されることもあるらしい。悪意をもって子供を叱ることはそれこそ虐待だが、過保護すぎるのも事実である。今の日本の教育は双方のバランスを考えず、子供がまるでご主人様のような扱いだが、子育てには愛する我が子にも強く叱るときも大切である。
確かに日本人のように子供の目線に合わせた子育やフランス人のように大人と対等な子育てもそれぞれが全ての過程において大切である。しかし、一番大切なのは我が子に愛を注ぐことだ。子供は様々なことによくも悪くも影響をうけやすい時期である。影響をよくするのには親の愛は欠かせない。私が産まれてから十三年という長さは長く感じるが、両親にとっては一瞬である。「一期一会」という諺があるとおりその一瞬、一瞬を大切に子育てをしてほしいと全国のお父さんお母さんに思う。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 愛が一番 あおそふ 88 130067668189
2 障害者への対応を見直す ヨーヨ 88 129364737995
3 テストの良し悪し あうては 86 114953757495
4 ユージーン あきいの 83 127644697093
5 生まれた時から持っている自分 りんりん 82 123644617192
6 信頼を大切に あかぬり 79 114248798781
7 子育てとは あえたき 75 93249535979

 

7月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部135人中)


ものとの付き合い方
あああさ
 現代技術を特徴づけるのは豊富な工業製品の氾濫であろう。このような技術の持つ問題が、最近しばしば話題になる。とすれば、自然資源を有用な人工物に変換することによって豊かさを達成するという、あたかも自明と考えてきた命題は、多くの矛盾をはらむようになってきたと言わざるを得ない。技術による豊かな社会の実現という視点においては、製品所有は必然的なものではない。製品を所有するかレンタルするかの選択は、現代技術が持つ問題に本質的に影響を与えていく重要な視点である。私は、物の所有にとらわれない生き方をしていきたい。
 そのための方法としては、第一に、物を所有するという行為が最大の価値であると考えないことである。私の友人に、あるアーティストの方を熱心に応援している人がいる。彼女は、その界隈に蔓延するある意識に疑問を持っているそうだ。それは、「グッズを買わなければファンではない」という意識らしい。その友人はまだ学生で、お金を稼ぐことが不可能である。また、彼女はあまりグッズに執着しない人間である。そのため、グッズにかける費用は熟考の上で最小限に抑えているということだった。しかし、あまりにも高頻度で先ほどの言葉を耳にしたり、SNSでグッズを大量購入したことを自慢げに投稿している人を見たりするため、我慢ならず腹が立っているという。確かに、グッズを購入することで売り上げに貢献できたり、一体感が感じられたりといったメリットはあるだろう。応援の気持ちがわかりやすく可視化されるため、満足感を得ることも可能だ。しかし、グッズが原因でファンの間に格差意識が生まれていることは確かに問題である。応援の仕方は人によって様々であり、グッズを購入することが全てではないだろう。CDや雑誌ならば購入以外にも、レンタルという手段もある。それが自分にとって本当に必要なものであるか、購入理由が明確で一貫性があるかよく考えることが大切である。
 第二に、レンタルを習慣化することだ。私は幼い頃から読書が趣味であり、読書量も人一倍であった。しかし家の面積は限られている。欲しい本をその都度購入していては、いつか家が本で溢れかえってしまう。そのため私は、まずは図書館で本を借り、その中でお気に入りと認定した本のみ母に購入を頼むようになった。現在でも私は変わらずに読書家であるが、その習慣のおかげで私の家が本に埋め尽くされる事態は未だに発生していない。現物を購入することに慣れている人からしたら、レンタルに簡単に乗り換えることは困難であろう。しかし、レンタルは今後を十分に考慮した賢い選択であるため、進んで取り入れていくことが大切である。
 確かに、レンタルが可能なものには限りがある。しかし、『限られた人生で、大事なことは、「何をするか」ではなく「何をしないか」である。』という言葉もあるように、私はものの所有のみにこだわらず、レンタルを上手に活用して日々を過ごしていきたいと思う。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 ものとの付き合い方 あああさ 92 122371928790
2 逆境を糧に わてひ 90 144759828493
3 図書館でのレンタル かずま 89 128458788286
4 ピンチをチャンスに ゆみ 87 159954657889
5 マッシュルームの根っこ 清書 あえはた 84 124253888784
6 食べられるか ゆい 81 88059718080
7 清書 しらたま 79 92848738081
8 レンタル社会 たいせい 78 82252787090
9 何と言っても、現代技術を ああまや 77 756567265106

 

7月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部295人中)


つぎはぎの幸福に溺れて。
あうゆな
 民族の話をする際、アイデンティティとは何か、という議題がある。昨日読んだ文に、移民は他国に行った際に初めてそのナショナリズムを固める、という記述があった。日本人の自意識が低いのは、島国ゆえに対外勢力を意識する機会が少ないからだろうか。これを踏まえて、日本人は他国に対しての民族意識が薄いことが問題だと考える。
 一つ目の原因としては、自国民のみで構成されてきた島国空間に由来しているのではないか。夏休み前のある日、私は友人に誘われて朝鮮学校へ行った。今まで私がもっていた人種という概念への疎さを実感すると共に、とても驚いた。なぜなら、そのとき初めて自分が日本人であると意識したからである。周りは全員が朝鮮人で、彼らはその歴史的背景や、日本での扱いから、自分達の民族的共同体意識を強くもっていた。そんな彼らと対峙した時、私は初めて自分がマイノリティになり、そして、いかに今まで日本人としての自分を意識せずに過ごしてきたか、ということを、認識せざるをえなかった。現代のグローバル化をうたう社会で学生として、ネイティブの先生に会っても、私はその輪郭に触れたことはなかった。それは、彼らの共同に身を置いて初めて手に入る収穫物、すなわち、民族としての自意識なのだろう。
 第二の原因としては、輸入した他民族の文化や言語を表面化する社会の存在がある。ある学者が、日本人は特異だ、と言っていた。結婚式は教会、つまりキリスト教に即して行い、墓は寺に、つまり多数は仏教で死を迎え、日常では神社にお参りする、と。他国から見れば滑稽に見えるかもわからないが、日本人はこれを至極まじめに、それどころか違和感すら抱かずに受け入れているだろう。しかし、この無意識が、民族戦争や国際関係での他人事としての理解にとどまる原因になってしまうこともある。あくまで他民族であることは理解した上で、上部だけではない根源を見ようとする心意気を持つことが、これからの社会を生き延びる国民として欠かせないように思う。
 確かに、日本には地方ごとに多様な文化があり、彼らはそれに誇りを持って生きてきた。しかし、己とは自ら定義するものではなく、他者の存在を得て初めて形成されるものである、という名言のあるように、日本人は他国に対しての民族意識が薄いことが問題だと考える。ただ、民族的ナショナリズムが最も高められる時は過去、常に戦争時であったと思えば、この平和に溺れた世が幸せなものに見えることもたしかだ。

産業革命以降、社会は均一化され、人々は計画の元に生活するようになった。そこでは、自然のサイクルに順応するよりも、人々が考え出した手順通りに物事を進めることが最重要課題とされる。したがって、社会における意識の抽出が進んでいるといえよう。例えば、農業は天候などの自然条件に大きく左右される。しかし、現代の産業というレールに乗せられた農業は、梱包や出荷といった期日、生産量などが規定される。すなわち、確実性のない分野ですら、工業的な計画性を強いられている状況なのである。これは、意識性の強化を表すと同時に、社会において身体的な要素が排除されているともいえる。日々、SNSを利用する現代人は、肌でこのことを実感しているはずだ。さらに、人々は半ば無意識に、時代の流れに沿ってこのことを受容している。つまり、無意識下での意識の過度な抽出が、社会全体で矛盾を引き起こしていると言えるのではないだろうか。(意識の抽出化/400字)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 つぎはぎの幸福に溺れて。 あうゆな 91 14376810710095
2 個性の輝き(清書) かたおか 87 111357778297
3 必要なのはスペシャリスト ああとか 86 114462978687
4 スペシャリストになろう あえほゆ 85 97557818095
5 興味をもつもの らたよ 84 1448591049584
6 西欧化もどき ああおよ 83 110857869386
7 清書 さゆ 83 116657657583
8 たよーせー。 あきつぐ 82 93863707186
9 勧善懲悪 あえしゆ 81 14936412810692
10 世を見晴るかし、旅に出る サーサ 77 17225612013290



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(23年8月~23年11月未集計) |  2023年07月の森リン大賞 |  2023年06月の森リン大賞 |  2023年05月の森リン大賞 |  2023年04月の森リン大賞 | 
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2015年12月の森リン大賞 |  2015年11月の森リン大賞 |  2015年10月の森リン大賞 |  2015年09月の森リン大賞 |  2015年08月の森リン大賞 | 
2015年07月の森リン大賞 |  2015年06月の森リン大賞 |  2015年05月の森リン大賞 |  2015年04月の森リン大賞 |  2015年03月の森リン大賞 | 
2015年02月の森リン大賞 |  2015年01月の森リン大賞 |  2014年12月の森リン大賞 |  2014年11月の森リン大賞 |  2014年10月の森リン大賞 | 
2014年09月の森リン大賞 |  (2014年7~8月は未集計) |  2014年06月の森リン大賞 |  2014年05月の森リン大賞 |  2014年04月の森リン大賞
2014年03月の森リン大賞 |  2014年02月の森リン大賞 |  2014年01月の森リン大賞 |  2013年12月の森リン大賞 |  2013年11月の森リン大賞
2013年10月の森リン大賞 |  2013年09月の森リン大賞 |  2013年08月の森リン大賞 |  2013年07月の森リン大賞 |  2013年06月の森リン大賞
2013年05月の森リン大賞 |  2013年04月の森リン大賞 |  2013年03月の森リン大賞 |  2013年02月の森リン大賞 |  2013年01月の森リン大賞
2012年12月の森リン大賞 |  2012年11月の森リン大賞 |  2012年10月の森リン大賞 |  2012年09月の森リン大賞 |  2012年08月の森リン大賞
2012年07月の森リン大賞 |  2012年06月の森リン大賞 |  2012年05月の森リン大賞 |  2012年04月の森リン大賞 |  2012年03月の森リン大賞
2012年02月の森リン大賞 |  2012年01月の森リン大賞 |  2011年12月の森リン大賞 |  2011年11月の森リン大賞 |  2011年10月の森リン大賞
2011年09月の森リン大賞 |  2011年08月の森リン大賞 |  2011年07月の森リン大賞 |  2011年06月の森リン大賞 |  2011年05月の森リン大賞
2011年04月の森リン大賞 |  2011年03月の森リン大賞 |  2011年02月の森リン大賞 |  2011年01月の森リン大賞 |  2010年12月の森リン大賞
2010年11月の森リン大賞 |  2010年10月の森リン大賞 |  2010年09月の森リン大賞 |  2010年08月の森リン大賞 |  2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |  2010年05月の森リン大賞 |  2010年04月の森リン大賞 |  2010年03月の森リン大賞 |  2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |  2009年12月の森リン大賞 |  2009年11月の森リン大賞 |  2009年10月の森リン大賞 |  2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞


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