元の記事:2024年9月保護者懇談会資料 (2000字)
森川林(nane)
2024/09/22 07:15:44 16440 4
●受験作文コースの勉強の仕方で重要なこと
通常の作文の勉強では、ご家庭では、子供の書いた作文を見て、いいところを褒めるだけがいいのですが、受験作文の場合は違います。
お母さんとお父さんが子供さんと一緒に、書き上げた作文を推敲します。
そして、もっといい実例はなかったか、感想をもっと深く書くにはどうするか、ということを検討します。
検討の結果、家庭で作文に赤ペンを入れ、推敲した作文を子供が毎日読めるようにします。
受験のときは、親が関わることが大事です。
子供も、受験のときは、そういう親の関わりを嫌がりません。
●読書のすすめ
中学生、高校生になると、本を読まなくなる子が増えます。
それは、小学生時代に物語文の本しか読まなかったために、中学生や高校生になっても読書というと物語文の本を考えてしまうからです。
物語文の本は、娯楽の本ですから、勉強が忙しくなると、自然に後回しになります。
しかし、説明文の本の面白さを知らないので、そのまま読書をしなくなってしまうのです。
対策としては、小学校高学年からは、物語文のほかに説明文の本を読む習慣をつけることです。
●いい本の選び方
全国学校図書館協議会のページに、例年の読書感想文の課題図書の一覧が載っています。
課題図書の今年の本ではなく、過去の本を見てみます。
https://www.j-sla.or.jp/contest/youngr/pastbook/612015.html
課題図書になっている本は、それなりに面白い本が多いです。
その本の署名をアマゾンで検索すると、多くが1円から数十円の中古品になって売られています。
中古品の本の送料は250円ですから、比較的手軽に良書を手に入れることができます。
近くにブックオフなどがあれば、そこで、過去の課題図書になったことのある本を選ぶこともできます。
子供には、良書をすすめることが大事です。
子供の好きな選択に任せていると、怖い本とか気持ち悪い本とかが中心になることがあります。
こういう商業主義で作られた本は、ほどほどにしておくことが大事です。
いずれ学校図書館協議会の本は全部リスト化して、スマホで検索できるようにしたいと思っています。
(GPTsを使うと、そういうことができるようなので)
●授業に遅刻、欠席する場合は連絡を
ほとんどの人が、遅刻や欠席の連絡を入れてくれます。
また、たまにどうしても事前の連絡ができず、あとから連絡を入れてくれる人もいます。
こういう連絡さえあれば問題ありません。
しかし、子供によっては、いつも漠然と数分の遅刻する子がいるようです。
日本の社会では、遅刻は信用をなくすいちばんの原因になります。
家庭でのしつけとして、遅刻や欠席をするときは必ず連絡を入れるということを子供さんに伝えておいてください。
●作文の準備をきっかけとして親子の対話を進める
小学3年生から、題名課題と感想文課題になります。
あらかじめ書く課題が決まっていますから、これを利用して親子の対話を進めることができます。
土日の家族のだんらんの時間に、次の週の作文の課題を子供に聞き、その課題について、お父さんやお母さんが自分の子供のころの体験談を話してあげるのです。
小学校中学年のころに、この親子の対話の習慣ができると、子供が小学校高学年になってもこの対話の習慣を続けることができます。
中学生になると、子供も反抗期になるので、対話はあまりできなくなりますから、小学校高学年のころの対話は貴重な機会になります。
この対話によって、子供の語彙力、思考力、題材力が育ちます。
作文の準備を生かして、親子の対話を進めていってください。
●子供の片付けと掃除の習慣作り
夏休みの宿題などで、早めに仕上げてしまう子と、ぎりぎりまで後回しをする子がいます。
私(森川林)は、ぎりぎりまで後回しにする子でした(笑)。
後回しにする子は、最後に爆発的な集中力で仕上げる力があることが多いのですが、社会生活では、いろいろ困ることが出てきます。
やらなければならないことは早めに済ませる習慣を子供のうちからつけておくと、生涯役に立つ習慣になります。
そのための方法としておすすめできるのは、掃除や片付けの習慣です。
「賢い子のそうじ力」
https://www.amazon.co.jp/dp/4534061072/
どこか、一か所でもいいので、毎日きれいに掃除をし片付けることを義務化しておくと、生活全体が早めに片付くようになります。
中学生高校生の定期テスト対策は、普通の子がテストの1週間前から勉強するところを、2週間前から始めることです。
掃除や片づけの習慣をつけておくと、こういう先取りの勉強が自然にできるようになります。
こういう習慣づくりは、小学生のできるだけ小さい時期から始めるといいと思います。