元の記事:小1 今学期(4月~6月)の●印の項目指導 (1527字)
メグ(jun)
2012/04/10 19:05:20 83 10 小学校低学年の作文指導でいちばん大切なことは、楽しく書いて、書くことを好きにさせることです。表記ミスがあっても、字数が短くても主語と述語のある文を書けていたらたっぷりほめてあげましょう。文を書くことに慣れてきたら、比較的簡単に入れられる項目から指導していきます。
●はじめに絵をかく
これは、作文の中心を決めるための指導です。絵をかくことによって、何がいちばん印象に残ったのかを子供自身が認識し、焦点のしぼられた作文になります。
しかし、絵とはあまり関係のない作文になってしまったとしても気にすることはありません。絵をかいているうちに夢中になりすぎて、作文に書くことを忘れてしまったのでしょう。それなら、何のための絵をかいたのかということになりますが、教える側も子供の気持ちになって、そのあたりを深刻に考えないことが大切です(笑)。
子供は絵をかくのが大好きですが、中には、絵をかくのが好きでないという子供もいます。そのような子供には、棒人間など簡単な絵でよいと指導します。温泉に行ったことの絵がかけないという子供に温泉マーク(♨)でいいと指導したこともあります(笑)。
●名前・数字
友達や場所などの名前、時刻や量などを表す数字を書くと、正確な文章になります。数字や名前をくわしく書くことは、作文の表現の面白さには直結しないので評価されることの少ない分野です。しかし、低学年の子供や作文の苦手な子供でも簡単に入れることのできる項目なので、積極的に指導し、できたらたっぷりほめます。
縦書きで書くとき、数字は漢数字を使うのが一般的です。子供が、縦書きの原稿用紙に算用数字を書いていたら、数字をくわしく書いたことに対してプラスの評価をした後で、さりげなく漢字で書いた方がよいと教えてあげましょう。ほめるときは大袈裟に、注意するときはさりげなくがポイントです。
●たとえ
実際に指導する際は、「たとえ」という言葉ではなく、「まるで……みたい」「まるで……よう」と、具体的に説明します。低学年では、まだうまく使えない子供も多いので、例を挙げて説明します。自分で思いつかないときは、先生の例をまねさせても構いません。「何に似ているかな?」と聞きながら指導していくのも効果的です。低学年のうちは、形ができていれば上出来です。
ときどき、「たとえ」を「たとえば」と勘違いする子供もいます。そのような子供にも、「まるで」という言葉を必ず使うように指導すると、自然にわかるようになります。また、身の回りのものをたとえを使って表現するなど、日常生活の中でゲームのようにたとえを楽しむ工夫をするとよいでしょう。
●思ったこと
「楽しかったです。」「おもしろかったです。」など、単純な感想を書いてしまいがちな結びを一工夫する練習です。ただ「楽しかった」「おもしろかった」ではなく、自分なりに思ったことを書いてまとめるために、「思いました」という言葉を使うように指導します。
最初は、「楽しいと思いました。」「おもしろいと思いました。」というように形だけになってしまっても、「思いました」が使えたことを認め、ほめてあげましょう。どこが楽しいと思ったのか、どうして楽しいと思ったのか、また、楽しいと思ったからどうしたいのか、などを考えさせると、思ったことを長く書けるようになります。ただ、この過程は急がず、時間をかけて指導していく必要があります。
「思いました」というありきたりの言葉を使わない方がよいという意見もあるようですが、低学年のうちは、「思いました」という言葉を使って思ったことを書くという指導で十分です。子供の成長に合わせて、感想や意見の表現の仕方を広げていけばよいのです。