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オープンの川


言葉の森新聞2024年10月3週号 通算第1823号 (3948字) 言葉の森事務局(jun) 2024/10/16 12:45:37 16596

言葉の森新聞2024年10月3週号 通算第1823号
文責 中根克明(森川林)


■■【連絡】個別れんらく板の先生からの連絡は差し出し人が先生のペンネームとコードになります

 個別れんらく板からの連絡について、これまで、先生からの連絡は、
「○○様←中根克明」などとなっていましたが、10月13日から、
「○○様←森川林(nane)」と、ペンネームと講師コードを併用したかたちになります。


■■【重要】受講停止・退会の連絡は、毎月15日までにお願いします

 受講停止又は退会の連絡は、20日までに連絡があった場合、その月の末で終了としていました。
 しかし、この日程ですと、受講料自動振替を金融機関に報告する日程とぶつかることがわかりました。
 そこで、10月より、受講停止・退会の連絡は、毎月15日までとさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。


■■勉強の基本は、家庭での自学自習。家庭学習をやりやすくする新しい自習室のシステムを計画中

■ 家庭での自学自習の重要性

 勉強の基本は、家庭での自学自習にあります。
 現在、世の中には解法がていねいに説明された参考書が数多く出回っているため、自分で学ぶ環境は整っています。
 そのため、答えが存在するような学習内容については、必ずしも塾や家庭教師に通い、人から教わる必要はありません。
 しかし、学習を自ら進めるには自己管理能力が求められ、それが未熟なうちはなかなか独力では勉強が進まないのも現実です。

■ 子供にとっての学習環境と家庭の変化

 子供が中学生までの年齢では、ひとりで勉強をする自覚がまだ育っておらず、教室のような仲間と一緒に学べる場があって初めて集中できることが多いものです。
 高校生以上になれば、自己管理の意識が芽生え、自宅での学習もできるようになりますが、それまでは適切な環境づくりが欠かせません。
 昔は、保護者や家族が家にいる時間が長く、子供が学校から帰宅した後、自然と勉強する習慣を家庭内で身につけやすい状況がありました。
 しかし、現代では多くの家庭で保護者が仕事で帰りが遅くなるため、家庭内で子供の学習をサポートすることが難しくなっています。

■ 宿題とテストに依存しない自学の仕組み

 その結果、子供の勉強は、宿題やテストといった「外部からの強制」に依存する傾向があります。
 しかし、本来、学力を高めるためには、自分で選んだ教材を繰り返し学習することが大切です。
 宿題やテスト対策のためだけに時間を費やしても、十分な力はつきません。
 子供が自ら学ぶ習慣を身につけ、外部の強制ではなく、自己決定による学習を促す取り組みが必要とされています。

■ 言葉の森による自習室の活用と今後の展望

 「言葉の森」では、自習室をさらに使いやすくし、家庭学習を支援する新たな方法を導入しようとしています。
 具体的には、国語や算数・数学、英語などの授業で、生徒が次の週までに家庭で行う学習計画を立て、その計画を生徒・先生・保護者が共有します。
 生徒は家庭でその計画に従って、自習室に入って勉強を進めます。
 自習室では、Zoomのブレークアウトルームを利用し、100か所の個室で自由に学習ができます。
 各個室はカメラをオンにした状態で利用し、他人の目を意識することで集中力を高めます。
 しかし、もちろん他人に部屋の様子が見えることはありません。

 このシステムでは、他の生徒とペンネームを通じて交流し、仲の良い友達と同じルームで勉強することも可能です。
 学習の内容や時間は、事前に自習記録に登録することで、後から振り返ることができます。
 また、タイマーを使って「この勉強は何分以内で終わらせる」といった時間制限を設けることで、集中力を高める工夫をすることが大切です。
 ネットを通じた学習では、休憩の際に他のサイトを見ることもありますが、タイマーを使った計画的な休憩により、時間のコントロールができます。

 このような自習室を小学校低学年から利用できるようにすることで、中学生や高校生になったときにも、同じように自学自習の習慣を続けられるようになります。
 このような自習室を活用した学びのスタイルが、今後の勉強のスタンダードになると思います。


■■AI時代の教育は、積み上げ型から山頂型へ。学校は知識を蓄積する場ではなく、創造し発表する場に

● AI技術の進化と教育の変化

 AI技術の発達によって、これからの教育は大きく変わっていきます。
 従来の教育は、知識や記憶を積み重ねていく「積み上げ型」が主流でしたが、これからは「創造」と「発表」を重視する「山頂型」へと移行していくと考えられます。
 積み上げ型の教育は、学んだ内容が次のステップの基礎となる一方で、学習の成果が見えにくく、達成感を得づらいという課題がありました。
 しかし、AIの導入によって、教育のゴールを先に設定し、その後に必要な学びを補うという新しい学習の形が可能になります。

● 各教科と積み上げ型学習の課題

 積み上げ型の学びの代表的な教科として、算数・数学やプログラミングが挙げられます。
 これらの科目は、基礎の積み重ねが大切ですが、その一方で、特に初期段階の学習が退屈であることも事実です。
 算数や数学は四則計算のような基礎から順に学ぶカリキュラムが整備されているため、学習の初期段階で行き詰まることは少ないですが、プログラミングでは学習の進め方がまだ確立されていない部分もあります。
 たとえば、ビジュアルプログラミングのScratchから、コードを書くJavaScriptに移行する際に、多くの学習者がつまずいてしまうことがあります。

 英語は積み上げ型の側面を持ちながらも、生活の中で使う「手段」としての性格が強いため、将来的にはAIによる通訳や翻訳などのツールがこの役割を代替する可能性があります。

 理科や社会科は、理解することで学びが完結するため、読書のように知識を吸収する科目と考えられます。

 国語、つまり日本語の学習は、単なる知識ではなく、考える力や表現力を育む重要な教育であり、今後の学びの中心になると考えられます。

● AIによる学習スタイルの転換

 従来の積み上げ型学習では、新しい知識を積み重ねても、なかなか目に見える成果を感じられないことが多くあります。
 しかし、AIを活用することで、このような学びを「山頂型」に切り替え、まずは結果を出すことを優先し、その後で理由を学ぶという流れが実現可能になります。
 学習途中でわからないことがあっても、AIに質問すれば解決でき、積み上げ型の学びに戻る必要はありません。
 必要なときだけAIに頼り、より深く知りたい部分だけを掘り下げて学べば十分です。

 このように、学習が山頂型に変わることで、教える先生や教科書、そして学校という「教える場」の存在意義が再考されるかもしれません。
 AIを活用して、自学自習を進めることができれば、子供たちは自分のペースで学び、知識を活用する力を伸ばせます。
 そして、学校は学ぶ場というよりも、創造したものを発表する場としての役割を果たすようになるでしょう。

● 反転学習の本格的な普及と創造的学習への移行

 この新しい学びのスタイルは、かつて「反転学習」と呼ばれていたものの進化版ともいえます。
 反転学習とは、授業で教えるのではなく、自宅で学び、学校ではその学びを深めたり発表したりする形の学習法です。
 AIを利用することで、この反転学習はより意味のあるものとなり、子供たちは創造と発表を重視した勉強に取り組めるようになります。

 ただし、多くの子供たちや学校がこの変化についていけていないのが現状です。
 現在、中学生たちの学びの多くは、宿題をこなし、テストで良い成績を取るためのものであり、そのために時間をいかに効率的に使うかが求められています。
 私自身も、かつて「1分1秒でも惜しい」と感じながら勉強に励んでいた記憶がありますが、それが知識と記憶の積み上げに基づく勉強だったからだと、今になってわかります。

 本当の勉強は、何時間も何日もかけて考えるものです。

 AIを活用した新しい学びのスタイルは、子供たちが創造的に考え、自分の考えを表現し、それを発表するものになります。
 これからの教育では、知識を蓄えるだけでなく、考える力を伸ばし、創造力を育むことが求められるようになります。

● 未来の教育と学びの姿

 AI技術を活用した教育の進化により、これからの子供たちの勉強は、知識や記憶のためだけのものではなく、創造と発表のための学びへと変わっていくでしょう。
 自学自習のスタイルを確立し、AIにサポートを受けながら、自分のペースで学びを進めることが当たり前の時代が来るでしょう。

 そして、学校は知識を教える場所ではなく、創造と発表の場へと変わり、子供たちは自らの考えやアイデアを発信する経験を積むようになるでしょう。

 こうした変化が、これからの新しい教育のスタンダードとなっていくと思います。


■■【合格速報】上智大学 総合人間科学部心理学科

●上智大学総合人間科学部心理学科 M.R.さん

<生徒さまより>
 長年の作文の経験は受験準備中も受験日当日も常に生きていると感じ、本当にやっていて良かったなと思っています。辞めるまで毎週作文を見てくれて、前向きなコメントをくれたH先生には、感謝してもしきれないくらいです。本当にありがとうございました。

<担当講師より>
 書くことが大好きで毎週欠かさず取り組んでいました。レッスンでも課題はもちろんのこと、作文以外の話も分かち合ったりしていました。合格報告を受け、我が子のことのように嬉しく感じています。



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