元の記事:糸でんわ遊び (941字)
いと()
2014/04/16 18:07:44 6848 6 採用済 ・作り方と遊び方
スマートフォンが主流の時代ですが、こんな素朴な「糸でんわ」はどうでしょうか。
用意するものは、紙コップが二つ、長い糸が一本、そしてセロテープのみ。
作り方もとっても簡単で、紙コップの底に、糸の両端をはりつけて受話器にするだけです。
電気を一切使っていませんから、「糸電話」ではなく「糸伝話」と書くのがより正確でしょうか。(笑)
完成したら、片方の紙コップを自分が持ち、もう片方を相手に持ってもらって、糸がピンと張るところまで離れましょう。
そして話す人がコップを口に、聞く人は耳に当てて、「もしもし」と声をかけてみてください。
すると不思議なことに、距離があっても相手の声がよく聞こえます!
あとはお互いに話をしていけば、本物の電話のように離れたところで会話ができます。
注意点は、糸が途中でゆるく垂れてしまったり、障害物にぶつかったりしないようにすること。
それと、相手のことを考えてあまり大声を出さずにしゃべることです。(笑)
・理科的な説明
なぜ、こんな簡単なしかけでお互いの声が伝わるのでしょうか?
それは、音声(音や声)の正体が“振動”だからです。
ふだん、私たちは口から発した声で、空気を振動させて(ふるわせて)話をしています。
ところがこの糸でんわでは、周りにたくさんある空気ではなく、紙コップの底と、コップをつなぐ糸だけを振動させて、声を届けます。
ですから、声が拡散することなく、小さな声でひそひそしゃべるだけで、離れている相手にも声が聞こえるというわけです。
そう考えると、糸が垂れているとじゅうぶんに振動が伝わらず、途中で何かに当たっていると、そこで振動が途切れてしまう……ということが分かるでしょう。
・ほかにも色々
そんな糸でんわの原理がわかったところで、それに似た「○○でんわ」を紹介します。
たとえば、糸のかわりに針金を使った「針金でんわ」。
これだと、糸とは音の伝わり方が違うため、声が金属的に、響いて聞こえます。
また、ばねを使う「ばね電話」では、声が“びよん、びよん”とあちこちに反響して聞こえます。
まるでロボットや宇宙人と話しているよう。(笑)
おもしろいので、試してみてくださいね!