作曲という仕事はなかなか難しい仕事である。なぜなら、作曲というものは音と人間の共同作業の上のみにしか成り立たないものだからだ。音の特徴やリズムの活かし方、利用の仕方などを人間が理解して初めて音楽が生まれる。しかし、作曲に没頭していると、音楽そのものが自分の知識や感覚では捉えきれない何か別の存在に感じられることがある。自分なりに音楽を理解していたつもりでいると、その分だけ、焦りや挫折を経験した後の無力感に打ちのめされそうになる。自然のものである音と人間が一体化するのは難しいことなのだ。このようなことから私は、私たちが自然から多くの大切なことを積極的に学んでいくべきだと思う。その主な理由は2つある。
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