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こたつ akikoha 2024/05/09 20:04:06 32921 4
島国言語の特色の一つは、相手に対する思いやりが行き届いていることである。ヨーロッパの言語では我と汝、のように自身と他を分けた対立関係のように表す。だが、島国言語ではそういった対立関係になることは少ない。なぜならば単数か複数かはっきりと解らない用法があり、それによって対立的な関係を築きにくいようになっている。私は最近それに通ずる事に出会った。それは、英語の授業を受けていた時だった。その時、英語ではYouとIを用いた私とあなたといった感じがデフォルトに使われていて「ずいぶんきっぱりと言うのだな」と私は思った。そして、私は日本のような島国言語と大陸言語言語、どちらが適しているのかと考えた。
島国言語で会話をするとき、私達は相手と同等の立場で、あくまでも「おしゃべり」といった感じで話す。すると「おしゃべり」なので、だんだんと略語が増えたり主語が抜けて修飾語だらけになったりと、とにかく伝わればいいようになる。そうするとはたから見れば、通人同士のさぞ難解で敷居が高い会話に見えるだろう。
それと違い、大陸言語ではきっちりと正確に物事を伝えることに重きをおいているように感じられる。とりわけ、大陸言語が使われているような国で、島国言語を使うとどうなるか、それはそれはもう、大きく首を傾げられるだろう。なぜなら、我のことを言っているのかそれとも汝のことを言っているのか解らないからだ。そのような面から見るとグローバルな現代の場においては大陸言語のほうが適しているとも考えられるだろう。
確かに、大陸言語、島国言語共にメリット、デメリットはある。だが、最も重要なのはその言葉を使い相手に伝えられるかなのではないだろうか。すべてに効くという薬は、何にも、大して効かない。といった名言があるように完璧な言語を作るよりも、今ある言語を適切な場面で使うことが良いのではないだろうか。