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ゆうと aetoku 2025/03/09 23:29:37 45781
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二十年前、京都で下宿していた私は、ある夜おばあさんと月を見ていた。すると彼女は「アメリカにも月がありますか」と尋ねた。このような誤解は減ったが、まだ残る迷信がある。それは「外国人は刺し身を食べない」と「外国人は日本語を読めない」という思い込みである。私は刺し身が好きで、日本文学を教えているが、それでも日本語を読めないと思われることが多い。これらの迷信は相互理解の妨げとなる。一方、日本人は「外国人には日本文化が理解できない」と思い、優越感を持つことがある。例えば「日本人でなければこの味や美しさはわからない」と考える。しかし、アメリカ人は逆に「日本人はアメリカ文化を理解している」と思い込み、英語を話せるはずだと考えたり、日本人がアメリカの食べ物を当然のように食べていると思ったりする。そして、日本人とアメリカ人の違いに気づいても、それは一時的なもので、いずれ同じになると信じている。しかし、こうした考え方は誤解であり、事実とは異なる。お互いに悪意はないが、こうした思い込みは相互理解を妨げる要因となる。
自分の考えが唯一のものと考えない視野の広さを持つことは大切だ。他の人の意見を取り入れることで視野が一気に広がると思う。自分の意見にとらわれるのは良くないと思う。
他人にわずらわされず自分の世界を深く掘り下げていくのも大切だ。昔話の桃太郎でも桃太郎はおじいさんやおばあさんが止めるのも聞かず、鬼征伐に行くことにした。自分を一番知っているのは自分だけなので
確かに視野の広さを持つことも内側の世界を深めていくこともどちらも大事だ。しかし、いちばん大切なことは、「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。」という名言があるように、互いに尊重し合えるように自分を高めていくことである。