私は、勉強はやれば誰でもできるようになると思っています。
勉強ができないのは、ひとつには勉強をする時間が不足しているからです。
もうひとつには、読書によって読む力や考える力がつけることが不足しているからです。
勉強は、いい参考書や問題集を用意して、自分で勉強を進めていけばいいのです。
学校の教科書は、先生が教えることを前提に作られているので、独学には向いていません。
だから、教科書よりも詳しい参考書の方が勉強には向いています。
デジタル教科書は、勉強には向いていません。
デジタルは検索には便利ですが、勉強は繰り返し学び直すことが大事です。
繰り返し学ぶことによって、情報が単なるデジタルの情報としてではなく、その情報の載っている本のページや手触りやレイアウトと一緒に身につくからです。
勉強は、人に教えてもらう必要はありません。
小学校の低中学年では、教えてもらう方が能率がよい面がありますが、学年が上がるほど、自分のペースで勉強する方が能率はよくなります。
ただし、これまでは、中学生や高校生であっても、わからない問題に遭遇したときは、わかっている人や先生に教えてもらう必要がありました。
ところが、ここに来て、ChatGPTなどのAIを使えば、人に教えてもらうよりも更に詳しく教えてもらえることがわかってきました。
もちろん、AIはまだ進化途上なので、間違えることがあったり、複雑に説明しすぎたりすることがあります。
また、日本の教育は、生徒に必要な実力をつけることよりも、生徒に点数の差をつけることを目的にしている面があります。
そのために、AIも勘違いするような問題が出されることもあります。
しかし、基本的な学力は、AIで十分に教えてもらうことができるようになっています。
AIは、ただ教えてくれるだけでなく、似た問題を作ってくれることもできます。
自分の苦手分野を克服するために、どういう勉強をしたいいかも教えてくれます。
関連した問題に話題を広げてくれることもできます。
教育に関しては、AIは何でも相談できる家庭教師のような役割ができるようになってきています。
これからの勉強は、AIの活用によって、教わる勉強から自ら学ぶ勉強になってくるのです。
4月の作文から、森リンの表示を一部変更します。
●思考語彙は、個数ではなく種類数で評価します
思考語彙は、作文の中の、考えながら書いている言葉を抽出しています。
考えながら書くことと、考えた結果を書くこととは違います。
考えた結果を書くと、知識語彙の点数が増えます。
考えた結果は、主に知識的な名詞として表されるからです。
考えながら書くときは、名詞よりも、主に接続詞や助動詞や動詞が使われます。
しかも、ある特定の言葉が使われる傾向があります。
例えば、「確かに」「一方」「しかし」「だろう」などの言葉です。
思考語彙の数はあまり多くないので、これまでは個数として集計しています。
しかし、個数として集計すると、例えば、「しかし」や「思う」という言葉をたくさん使うほど思考語彙が増えてしまいます。
そこで、思考語彙も、他の語彙と同じように種類数として集計することにしました。
その結果、4月から一時的に思考語彙の点数が下がります。
しかし、これは、種類数をもとにした思考語彙の偏差値を新たに集計し、点数を調整するようにします。
●「文化語彙」を「経験語彙」という名称にします。
この言葉は、主に動詞の多様性を意味する概念で、日本語の和語を豊富に使える人ほど高い点数になる言葉でした。
そこで、日本語の文化的な素養を持っているほど高くなると考え、この語彙を文化語彙という名称にしていました。
日本語には、知識的な概念を表す漢語と、生活感、動き、生きた表現などを表す和語(やまとことば)があります。
漢語は主に名詞で使われ、和語は主に動詞や形容詞で使われています。
自分の経験や実際に見聞したことが書かれている作文は、動詞の種類が豊富になる傾向があります。
そこで、文化語彙という言葉よりも、経験語彙という言葉の方が実感に合っていると考え、名称を経験語彙という言葉にしました。
●字数の少ない作文も、1200字換算にした場合の点数を表示します
作文の語彙の評価は、1200字以上の作文でないと誤差が大きくなるので、小6以上は1200字を基準の字数としています。
しかし、小1から小5までは、まだ長い字数を書けないので、それぞれ小1は200字、小2は400字、小3は600字、小4は800字、小5は1000字を基準としています。
しかし、1200字未満の作文でも、その作文を1200字に延長したらどういう点数になるかということがわかるといいので、1200字換算の点数も表示することにしました。