漢字の書き取りの勉強は、意外と時間がかかります。
大人は、自分が子供だったころやはり時間をかけて身につけたことを忘れているので、子供が漢字を正しく書けないと、つい書き取りの勉強をさせれば何とかなると思いがちです。
しかし、漢字の書き取りの勉強は、子供にとってはやる意味が感じられないので続けるのが難しいものなのです。
そのときに役に立つのが作文です。
生活の中で使う漢字は、常用漢字約2000字のすべてではありません。養蚕や炉端や象牙や籠城などは、日常生活で使う場面がほとんどありません。そのかわり、新しく常用漢字表に入った挨拶や曖昧は、意外とよく使います。
漢字の書き取りは、自分がよく使う漢字についてだけ手で書けるようにしておき、あとは必要に応じてパソコンの漢字変換で正しく選べるようにしておけばよいのです。正しく選ぶためには、書くよりも読む力をつけておくことです。
自分がよく使う漢字は、自分の書く作文の中に出てきます。
作文を書いていて、その文章の中で漢字にできるもの、あるいは書き間違えたものを、1文字について40回書いて覚えるのです。40回というのは、1行20字の原稿用紙で2行分できりがいいからです。
漢字は熟語で覚えるものですが、書き取りのときはその間違えた1文字だけを取り上げて繰り返し書いて覚えます。
ところで、漢字の書き間違いは、本人が自分で気がつくことはありません。間違えて覚えているから、自分ではわからないのです。
これは大人でも同じです。本人は正しいと思って書き間違えているのですから、第三者の目が必要になります。
高校生で成績はよいのに、小学校4、5年生で習う漢字を間違えて覚えているという人が結構います。
中学や高校での漢字のテストは、中学や高校で勉強するものが中心で、小学生のころの漢字は滅多に出てきません。
今はよくできる高校生でも、小学生のころは勉強などあまりせずにのびのびと遊んでいたということが多いので、そのころ習う漢字が身についていないことがあるのです。
しかし、高校生になって改めて小学校の漢字から勉強し直すということはなかなかできません。
だから、毎週作文を書く練習をしている人は、その自分の書いた作文の中で間違えた漢字だけを直していくという勉強法でやっていけばいいのです。
これは、帰国子女の漢字の勉強の場合に、特によくあてはまることだと思います。
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日常的には使わない漢字の学習、海外に暮らす日本人親の共通の悩みだと思います。読みは読書で、書きは作文で、少しずつでも伸ばしてあげたいと思います。
帰国子女にとって漢字は一番のハードルです。書くことで間違いを発見しするのは、効率的ですね。
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