(△水引草:高校生のとき、立原道造の詩集に、「水引草に風が立ち」と書いてあるのを見て、どういう草なのかと思っていました。だから、最初に水引草を見たときは、初めてなのに懐かしい気がしました。)
作文指導というものは、実はかなり難しいものです。
書けない子の原因はさまざまです。また、上手に書ける子も、どこを更に上手にできるかということは人によって違います。
そのように教え方の難しい作文指導を、言葉の森以外ではどう教えているのでしょうか。
多くの場合、多数の生徒に対する一斉指導の形で教えられています。
一斉指導をすれば、当然上手に書ける子がいます。しかし、それは指導をしなくてももともと上手に書けた子です。
そして、多くの子は上手に書けません。その子たちは努力不足だから上手に書けないのではありません。上手に書く力がまだないから書けないのです。
しかし、教える側の先生は、同じように教えて、上手に書ける子がいるのだから、上手に書けない子は本人のせいだと思ってしまうのです。
もちろん、赤ペンによる個別の添削はあるかもしれません。しかし、赤ペン添削を見て上手に書けるようになる子は一人もいません。赤ペン添削で上手になるのは少なくとも高校生以上になってからです。
だから、上手に書けない子が、先生のところに相談に行ってもまず具体的なアドバイスはありません。
また、上手に書けている子が更に上手に書くにはどうしたらよいかという相談に行っても、なおさら具体的なアドバイスはありません。
つまり、指導と評価が結びつかないような指導が延々と行われているのです。
言葉の森の作文指導は、こういう一斉指導+事後の赤ペン添削とは正反対のものです。
言葉の森の指導は、個別指導+事前の電話説明です。
ひとりひとりにその生徒に応じた難しさで事前に説明をして書いてもらうのです。そして、評価はその事前指導に基づいて行います。だから、褒める評価が多いのです。
言葉の森の作文は事前指導ですから、当然生徒の側も事前の準備が必要です。
準備といっても大したことではありません。あらかじめ課題の長文を読んで内容を理解し、その上で親子でそのテーマについて話をしておくことです。
言葉の森の小3以上の課題は、題名課題と感想文課題です。感想文課題の場合は特に、自分なりの体験と結びつけて内容を理解しておくことが必要です。だから、親子でそのテーマについて話をしておくことが大事なのです。
それさえできていれば、誰でも難しい課題に取り組むことができ、上手に書けるようになります。
たまに、ヤフー知恵袋などの掲示板で、「言葉の森はどうですか」「うちの子には役に立ちませんでした」などという応答が書いてあることがあります。
普通、こういうことをわざわざ書くのはよほど暇な人です。多くの場合、こういうネガティブなやりとりはライバル企業の手によって行われているものです。どことは言いませんが(笑)。
というのも、言葉の森では、うまく書けない子の相談にはいつでも乗っているからです。
そして、もし本当に言葉の森の指導でうまく書けなかったという場合、その子はどこで教えてもらってもうまく書けるようにはなりません。
なぜなら、うまく書けるようにならなかった原因は、家庭における事前の準備(といってもただ課題を読んで親子で話をするだけです)がなかったからです。
そして、特に苦手な子の場合は、こちらで指示している毎日の読書や音読ができていない場合がほとんどだからです。
その毎日の読書や音読についても、寺子屋オンエアなどで容易にできるようにしていますが、それもせずに、家ではできないという人もいるのです。
言葉の森は、30年以上子供たちの作文を見てきました。
中には、どうしようもなく書けない子もいました。学校では全く書けないという子もよくいました。
また、反対に最初から最初から上手に書ける子もいました。
よく書ける子は、小学生新聞で年間盾賞をもらったり、全国の作文コンクールで選ばれたりしました。また、大学入試でも、東京大、京都大、早稲田大、慶応大などに多くの生徒が合格しました。
そういう苦手な子から得意な子まで、何万人もの生徒をそれぞれの生徒に応じて個別指導をしてきたのです。
だから、言葉の森で作文の勉強をしている人は、安心して決められた課題に取り組んでいってください。
そして、毎日の読書と音読と事前の準備をして、電話のあとすぐに始めるように心がけてください。
もしすぐにできない日があって課題がたまってしまったら、まとめてやろうなどとは思わずに新しい課題だけに取り組むようにしてください。
言葉の森では、今度、毎週土曜日に、保護者のオンエア相談コーナーを設けます。
当面は、受験作文コースという切実な課題に取り組んでいる生徒の保護者を中心に行っていきます。
もし、苦手でうまく書けないとか、上手に書けるがもっとうまく書きたいという要望があれば、こういうオンエアコーナーでご相談いただければと思います。