勉強は、それ自体が目的なのではなく、何かができるようになるための手段です。
手段を身につけるためには、その手段に習熟することが大切です。
習熟するためには、ひとつのことに絞って繰り返すやり方が最も効率がいいのです。
漢字の勉強などは特にそうです。
教科書でも、問題集でもいいのですが、1冊の教材に絞って、それだけを徹底して繰り返せば漢字は覚えやすくなります。
教育漢字は約1000字、常用漢字は約2000字で、いずれも考えようによってはわずかな字数です。
1冊の教材で繰り返し勉強していれば、どの漢字がどのページのどの辺にあるかということまで頭に入ります。
そうすれば、しっかり定着します。
ところが、今は教材があまりにも豊富なので、次々といろいろな漢字教材に取り組むような勉強の仕方になりがちです。
すると、結局、種類が多くなればなるほど、定着させることが難しくなるのです。
算数・数学の問題集も同じです。
特に小学校低中学年の問題集は、問題集に直接、式や答えを書き込むスタイルになっています。
答えが簡単なので自然にそういうスタイルになってしまうのですが、そうすると、子供は自然に、問題集に答えを書き込む癖がついてしまいます。
すると、その問題集は1回しか使えません。
その1冊をやり終えると、新たに同じ問題集を購入するのはもったいないと思うでしょうから、自然に別の問題集をやるようになります。
すると、1冊を徹底して自分の身につけるという勉強でなくなるので、時間をかけるばかりで、苦手な問題はいつまでも苦手な問題として残ってしまうのです。
1冊を徹底して繰り返すという勉強法は、教材が豊富な時代だからこそ、意識して取り組む必要があるのです。
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漢字の勉強の目的、勉強の目的(facebook記事より)
https://www.mori7.com/index.php?e=1709
漢字の勉強をなぜするのかというと、漢字のテストでいい点を取るためでも、漢検に合格するためでもありません。
小学生の場合は、ふりがなのふっていない少し難しい文章を自由に読めるようになるためです。
読み方をもう知っている大きい生徒の場合は、書きにくい漢字を使って少し難しいことを自由に考えることができるようになるためです。
そのように勉強の根本がはっきりしていれば、テスト前の一夜漬けの勉強などしなくてもいいのです。(してもいいけど)
勉強全体についても同じことが言えます。
勉強の目的は、勉強力を土台として、自分が自由に何かを創造することができるようになることです。
ところが、小さいころから創造的な遊びを制限して、勉強の時間を取りすぎている子も、最近は結構多いのです。
子供は、やる気になる時期が来れば、止めても勉強するようになります。
その勉強の動機になるのが、小さいころから積み上げてきた創造の喜びです。
こういう原点の姿を忘れないようにしていきたいと思っています。
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漢字の勉強が苦手な人が意外と多いので、昔、漢字集を作りました。
これは、古代の千字文(せんじもん)にヒントを得たものです。
教育漢字も、常用漢字も全部網羅していますから、本当はこれでかなり効率よく勉強できます。
(その一部 http://www.mori7.com/kg/koku/jkk.pdf )
本当は教科書がいちばん身近なのですが、教科書の難点は学年配当に縛られていることです。
現実の世界は、学年配当という人為的なルールとは関係のない世界ですから、本当は小1から全部の漢字を読めるようにしておくといいのです。
和俗童子訓は、貝原益軒が81歳のときに著した書物です。
それだけの長い人生経験の裏付けのある教育論がこの本には書かれています。
この和俗童子訓の中で益軒が述べた教育法の基本のひとつは、精選された教材の反復でした。
四書五経のような教材を百字ずつ、百回音読し空に書くという方法だったのです。
将来の自分の夢に向かい、しっかり勉強していきたいですね。
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