北極を探検したアムンゼンは、子供の頃どんなに寒い日も窓を開けて寝ていたそうです。
それは、将来自分が北極を探検する時に必要な体の強さを作るためでした。
ここにあるのは、何かに対する憧れです。
もしこれが他の誰かに言われて冬の寒い日も窓開けて寝るように言われたら、喜んでそれをするどころか、寒さで体を壊してしまったかもしれません。
自分から進んでやることと、人に言われてやることでは結果に大きな違いがあるのです。
これが人間と機械の違うところです。
機械は、心という内面がないので、外から与えられた指示の通りに動きます。
人間は、自分の心が納得したものであれば進んで取り組みますが、心が納得していないものは形だけの取り組みに終わってしまうのです。
このことを、読書や勉強にあてはめて考えることができます。
読書について言えば、自分の尊敬するお父さんやお母さんが読んでいるとか、自分と仲のよい友達が呼んでいるとかいう本は、子供なりに自分から関心をもって読もうとします。
よい本だからという理由で人にすすめられた本を読むのではありません。
自分が憧れの対象として感じているものを読みたいと思うのです。
子供によい本をすすめるコツはここにあります。
まずお父さんやお母さんが本を好きで、子供にその本の魅力を語って聞かせることができるようになっていることです。
子供を読書に誘導するのではなく、子供が自分から進んで読みたくなるまで待っているということが大事です。
読ませるのではなく、自分から読みたくなるようにさせるというのが、子供によい本をすすめる最も理想的な方法なのです。
このことに関連して、最近思っているのは、子供は自分と仲のよい友達が読んでいる本は、自然に読みたくなるようだということです。
よく、「○○さんが紹介していた本を、自分も借りてきて読んでみた」という声を子供から聞くことがあります。
子供どうしの読書紹介の機会を作ることも、読書をすすめるよい方法になると思います。
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読書好きな子に共通しているのは、お父さんやお母さんがやはり読書好きで、日常的に読んだ本の話などをもとにした対話があることです。
その話を聞いて、子供たちは、自分もそんな本を読んでみたいと思うようになるのです。
お母さんの好きな本は物語文になる傾向があり、お父さんの読む本はその反対に説明文の本になる傾向があるようです。
児童向けの説明文の本は種類が少ないので、お父さんが子供の読書に少しでも関わることが大事だと思います。
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