2020年からの大学入試改革では、どういう点が評価されるのでしょうか。
大きな流れは、記述力や思考力や論文力が問われること、英語の4技能が評価されること、そのために外部評価も参考にされること、1点差を争うような受験勉強ではなく、高校時代のまともな勉強が評価されること、などです。
日本のこれまでの大学入試は、主に数学の難問が解ければ合格可能性が高まるという事情がありました。
また他の教科も、きわめて特殊な受験勉強的な知識を詰め込む必要があるという性格のものでした。
しかし、このガラパゴス化した入試では、これからの世界に通用する人材は育てられないということがわかってきました。
そこで、受験勉強的な知識はほどほどでよいから、もっと個性的な学問への関心を持ち、自ら進んで考える力を持つ生徒を評価しようということになったのです。
しかし思考力や記述力といっても、評価の方法はまだはっきり定まってはいません。
国語の問題で、短い記述の問題があると言われていますが、実際にスタートすれば採点に手間がかかるわりに効果があまりないということがわかってくるのではないかと思います。
では、今の中学生や高校生は、これからどういう点を心がけて勉強していたらいいのでしょうか。
第一は、バランスの取れた学力をつけるということです。
その一つは、苦手な教科を作らないことです。
特に数学に苦手意識を持つと、これからは文系でも数学が評価の対象となるので受験勉強の負担が大きくなります。
もう一つは、作文力がいろいろな面で問われるようになるので、文章を書くことにある程度を得意意識を持っておくことが必要になります。
算数数学を苦手にしない、作文力に自信をつける、これが大きな勉強の目標になります。
しかし、この二つの目標のほかに、もう一つ大きな目標があります。(つづく)
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今の入試は、かなりガラパゴス化しています。
受験勉強的な学力はある程度は必要ですが、成績がいいだけでは使い物にならなということが社会のいろいろなところでわかってきたのです。
そこで、今後行われる入試改革は、基本的には現在のアメリカの大学などで行われている入試に似たものになっていくと思われます。
それは、評価に手間と時間をかける、高校時代の実績を評価する、論文や面接を重視するという方向です。
これからは、金太郎飴的な学力ではなく、個性的な関心に基づいた学力が求められるようになります。
例えば、今までは、「高校生になってまで昆虫採集なんかに熱中していないで、学校の勉強をちゃんとやりなさい」などという言葉の方に説得力がありましたが、これからはそれが逆になってきます。
そして、その昆虫採集のレベルを学問的にも上げていく工夫が必要になってきます。
すると、勉強は、学校的・学習塾的なものから、個人的・家庭的なものがむしろ重要になってくるのです。
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