ねこ |
イチゴ | の | 森 | の広場 |
ナズナ | / | あもせ | 小4 |
鶴岡八幡宮を通って国大附属鎌倉小学校に通ってい |
る私。 |
しかし、私には必ず毎日見掛けるものがある。それはねこだ。 |
寒そうにいつもまるまっている。 |
猫といったら私の好きな動物で、捨て猫など見たらうっとりしてしまう。 |
ぴたっと止まってずっと猫を見ていた。 |
緑の眼、黒い毛皮、しましまでかわいらしい。猫は私を緑の眼でじっと見つ |
めて、 |
すこし「ふふ」と笑ったような気がした。 |
次の日もその次の日もいつもいつも私は走って猫のところにいった。私はい |
つも |
はやくあいたい、と思ってはしっていた。 |
猫など、いつ会ってもあきない。それなのに、同じクラスの男の子がかさで |
つっついているのだ。そのとき一瞬猫の気持ちが分かった気がする。 |
私は悔しくて、その子に言った。 |
「な、なにやってるのよばか!そんなことやっていないで学校いったら?」 |
男達が逃げていってから、私も逃げていった。 |
何しろ仲良しの友達でもあったからだ。こんなことを口走ってしまうなんて |
おもいもしなかった。 |
私は思った。友達を作ると、その友達の気持ちが分かるような気がするのだ |
。 |
つまり、私が言いたいのはきっと猫は私と同じようにいやなやつで、意地悪 |
な |
人だな。とおもったんだろう。どうかおねがいだ。 |
猫と同じような子をみすてないでほしい。 |
その子も私たちと同じように生きているのだ。自分勝手で、自分ばかりやっ |
て、他 |
の人にはやらせないけちな人にはなって欲しくない。 |
もうひとつ、私が思った事がある。それは私の生活だ。 |
ふだんのように寝たり食事をしたり、しているし、お父さんもお母さんもい |
る。 |
私には何でもある。わたしは言葉の森でいっしょうけんめい考えた結果、た |
ぶん |
みんながたった一つの猫でも大事にしてやることがねこにとってはいちばん |
うれしいんではないかとおもう。 |
次の日、ねこがいなくなっていた。みんなが猫を助けてやることがおそすぎ |
た。 |
人間はぱっとすぐにそういうことを考えない。だからだ。 |
学校に着いて、お腹が痛くなって保健室へ行った。 |
誰もいない保健室のベッドに倒れて、私は小さなこえで「今のヒトがこんな |
にみっともないから…きっとそうよ…・。」眼から涙がぽろっと出た時、わた |
しはおもった。 |
心にはいろいろあるって。怒る心、悲しむ心、喜ぶ心。 |