| 外見は大切 |
| オナガ | の | 村 | の広場 |
| はるる | / | くあ | 小6 |
| ヨーロッパにおけるリンゴの栽培は『創世記』までさかのぼり、四千年を越 |
| える歴史をもっている。それに対して日本は百年を越えたばかりだ。こうした |
| 歴史の違いは、東西のリンゴのありように大きな差をもたらした。欧米の場合 |
| は、外見では判断せず、味がよければよしとするポリシーを持っているが、日 |
| 本の場合は、外見重視の「高級化」の道を歩いてきた。この奇妙な日本人の美 |
| 意識には、いささかの軌道修正の必要があるといえるだろう。 |
| ここに、おいしそうな牛の肉とまずそうな牛の肉があるとする。あなたの好 |
| きな方を選べといわれたら、普通の人は、おいしそうな肉を選ぶだろう。しか |
| し、そのおいしそうな肉の中には、骨や臓物がはいっていた、、、、、、とい |
| う話を聞いたことはないだろうか。そう。これは、『ギリシャ神話』に出でき |
| たものだ。人間は、やはり外見に弱いのではないだろうか。よほど、清い心を |
| 持っている人でなければ、外見が悪い方を選びはしないだろう。それに、友達 |
| に、 |
| 「ねぇねぇ。どんな男の子がタイプ?」 |
| と聞くと、十中八九、 |
| 「えっとねっ、背が高くて、かっこよくて、頭良くて、気前が良くて、優し |
| いっていうか、何でも言うこと聞いてくれる人!!」 |
| と答える。実際、どうなるか分からないが、まぁ、どんな人と結婚したいか |
| というと、才色兼備な人となるだろう。それが、人間の本能というものではな |
| いだろうか。美しいものを求めることに関しては、国境など関係ないと私は思 |
| う。ただ、日本は、欧米と比べて、その美しさを求める傾向が強いということ |
| なのではないだろうか。病人へのお見舞いに、 |
| 「これは、形は悪いけれども、とてもおいしいリンゴです。」 |
| と言って渡された瞬間、虫でも出てきたら、様にならないだろう。やはり渡 |
| されるのなら、外見を見て、ほれぼれする様なもののほうが、気分も良くなる |
| はずだ。 |