| 幼い頃の本 |
| イチゴ | の | 池 | の広場 |
| 玲子 | / | あたゆ | 中1 |
| 端的にいって、私たちは、お話を文学―――文学のうちでも、文字によらず |
| 、声に伝達される文学―――と考えている。口承文学ということばもあるが、 |
| そういうかたい言葉をさけるとすれば、文学作品を、語り手が、おもに声によ |
| って表現し、それを聞き手ともども楽しむことだといってもよいだろう。お話 |
| に興味をもつ者にとっては、昔話は、たえずそこに自分をうるおしにかえって |
| いかなければならない泉のようなものだと思う。 |
| 私は(みんなそうだと思うけど)小さいときに母に本を読んでもらった。だい |
| たい3冊から4冊ぐらいの好きな本を交代ごうたいに読んでもらっていたと思 |
| う。その本は、「ぐりとぐら」、「10にんのゆかいなおひっこし」、「グリム |
| 童話」などだ。そのなかでも好きだったのが、「ぐりとぐら」だった。その本は |
| 今でも家にあり、整理などをすると出てくるので見ることがある。その度私は |
| 、「こんなの信じてたんだ…。こんな本当にある訳が無いものを…。」と思って |
| いた。前の長文にもあったように人間は大きくなると、面白味がなくなってし |
| まうのだ。けれど久しぶりに見ると、すごく新鮮なきがする。 |
| 人間は、小さいとき読んでいたものなどを読むととても懐かしくなる。小さ |
| いとき読んでいたものは心のふるさとなのかもしれない。 |