| コミュニケーションと信頼 | 
| ウグイス | の | 道 | の広場 | 
| ○○○○ | / | うい | 高1 | 
| 現代の日本の都会では、路上商という光景をほとんど見ない。しかし常設の | 
| 店ができる前、商売は全て路上で行われ、道は通行の手段だけではなく、立ち | 
| 話やものの売買や時には喧嘩のための公共スペースだった。しかし、路上での | 
| 売買は時として信用できない。万一、インチキな品でも苦情を持ち込む先がな | 
| いからだ。現代では、訪問販売や通販等にこの問題がつきまとっている。日本 | 
| と違って万事がお金本位でない国では、まだ路上商は賑わっているし信頼もさ | 
| れている。そこでは客とのコミュニケーションが生きているのだ。 | 
| 現代の日本の商業では、よりどのように利益を上げるか。ということに執着 | 
| するあまりに、他人とのコミュニケーションがとれない世の中になりつつある | 
| 。身近なこととしては、様々な自動販売機だ。(いまではかぶと虫も買えるら | 
| しい。)人件費節約のためにコミュニケーションの場が減ったのだ。昔は人と | 
| 話すのが嫌な時でも必ず誰かしらと会話することになり、一人になることがで | 
| きなかったが、今では、その希望がすんなり実現できてしまう世の中になって | 
| しまった。 | 
| コミュニケーションなしに信頼は絶対に成り立たない。今までの人類の歩み | 
| を見てみても、人間関係は会話や食事などでコミュニケーションをし、そのう | 
| えで築かれていっている。そして信頼は人間が共に生きていくには必要不可欠 | 
| なものである。それが今、能率や合理性、利益中心の考えなどで失われつつあ | 
| る。私たちは今のこの事態を見かけの便利さに惑わされて、全く真剣に考えよ | 
| うとしていない。我々にとって非常に重要なものを失おうとしているのに。そ | 
| の重要さは、一番人間が知っているはずであるのに。我々は絶対にこれを失っ | 
| てはいけない。 |