| 能をみるとわかるが |
| アジサイ | の | 峰 | の広場 |
| さやか | / | あおべ | 高2 |
| 能役者は日常生活ではしない不自然な動きをする。動きを型に当てはめるこ |
| とで美を生み出すのだ。この考え方は西欧近代のデカルトが示した精神と肉体 |
| との二元論とは全く対照的なものである。 |
| 日本にはまだ心と体は一つでつながっているという考え方があるが、最近考 |
| え方が西欧風に変わりつつある。 |
| その原因の一つに日本が西欧の考え方ややり方を全て取り入れてきたという |
| ことが挙げられる。確かに西欧の考え方にも良い面がたくさんあるのだからそ |
| れを取り入れることは悪いことではない。例えば西欧医学により私たち日本人 |
| の技術もとても進歩してきた。しかしなんでもかんでもというのが良くないの |
| だ。身体をきちんとし、ただすことで人間の心を磨くという日本古来の考え方 |
| が今日消えつつあるのは、日本人が、入ってきた考え方を選ばなかったことに |
| ある。 |
| 又、日本人が自分の国に自信を持っていないということも原因の一つである |
| 。昔から、日本は、服装をキチンとしたり、姿勢をよくしたり、礼儀を正しく |
| することを繰り返すことで心をみがき、鍛えてきた。しかし、ほかの国が自分 |
| とまったく正反対の考えをもっていると分かるとそれをすぐに捨ててしまうの |
| は、簡単だが、あまり考えた行動ではないと思う。自分の国に自信を持ってい |
| ないことが日本人に欠けていたのだ。 |
| 確かに、身体がキチンとしていなくても心がきちんとしているという場合も |
| ある。しかし、身体を正し、訓練することで心を磨くという日本古来の考え方 |
| を見直していくことは大切である。 |