すでにみたように |
アジサイ | の | 峰 | の広場 |
さやか | / | あおべ | 高2 |
人間関係とはひとりの人間の内部での「こちら側の自分」と「もうひとりの |
自分」との問題であり、その二つが相互に刺激を与えながらつねに新しい自我 |
を作っていく。その自我の変化は二つの自分の歩みよりによる折衷の立場の建 |
設なのである。人間関係は個人の成長のための跳躍台なのだ。 |
現代の日本は人間関係が希薄になっている。同じ趣味を持つような人とばか |
り付き合って、違った趣味をもっている人と付き合ってお互いを理解し合よう |
という努力をあまりしない。このようになる原因のひとつに、なるべく楽に行 |
こうという人が増えてきたことがあげられる。最近、なるべく努力をしないで |
自分の好きなことに逃げる人が多くなっている。学校に行かずに街をうろつい |
たり、自分の気に入らない会社をすぐ辞めてしまったりする人が増えているの |
も、努力をしないで楽な方に逃げてしまう人が増えてきた証拠である。これは |
、人間関係にもおなじことが言える。自分と違う意見をもった人と上手く付き |
合って、相手を理解しようと努めることは難しい。しかし、自分と趣味が同じ |
人と付き合っていくことは簡単である。話題が一緒なので話を一生懸命に理解 |
しようとしなくても簡単に話が出来るのだ。日本人はもっと、ちがう意見を理 |
解しようと努めるべきである。 |
また、現在は情報が世間にあふれすぎている。これは自分の欲しい情報をキ |
チンと入手できる人にとってはあり難いことだが、たくさんの情報の中からど |
うやって自分の欲しい情報を手に入れることが出来るかがいまいちよく分から |
ない人にとっては、とてもめんどくさいことである。そしてその情報の入手の |
仕方がよく分かっていない人のほうが多いのだ。例えば、インターネットで「 |
ピカソ」という言葉をいれて検索すると、一万件近くのページが現れてきて、 |
自分が探している事が載っているのはどれなのか、まったく分からなくなって |
しまう。しまいには、もうどうでもよくなってしまって最初の十件ぐらいを見 |
て終わってしまうのだ。このように、新しいことを知りたいと思っても、あま |
りの情報の多さに圧倒されて、意欲が薄れてしまうことは、日本で人間関係が |
希薄になりつつある原因のひとつである。 |
確かに、「二兎おう者は一兎も得ず」ということわざがあるように、色んな |
事に手を出すより、一つのことに専念することの方が良いときもある。しかし |
、人間関係においては、いろんな知識を身に付けることにより、自分自身が育 |
ち、良い人間関係をつくっていくことができるのだ。私も、いろんな事を学び |
、人間関係をよりよいものにしていきたいと思う。 |